二次創作小説(紙ほか)
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- Re: Dear my princess!
- 日時: 2017/06/25 20:25
- 名前: 電コ (ID: 3i70snR8)
やさぐれ庶民とボンボンとかテニスのお話。
※テニスの王子様二次小説です。閲覧注意。
- Re: Re: Dear my princess! ( No.8 )
- 日時: 2017/07/02 22:36
- 名前: 電コ (ID: 3i70snR8)
「亮、別れよ」
だけど、俺はまだ梓が好きだ。
俺がやさぐれたからだな。まぁ自業自得、あいつには頭の良くてイケメンの金持ちじゃないと釣り合わない。
午後5時。公園をふらついてたら、足元にバスケットボールが転がってきた。
「お兄ちゃーん!パスしてよ!」
ガキんちょが6人でバスケをして遊んでいる。
「おう!」
この距離なら…俺はボールを両手で構え、ゴールに向かって勢いよく飛ばした。
「お兄ちゃんすごいねー!!」
「だろ?」
ちょっと気分がいい。ガキんちょに背を向けてかっこよく去る。
「ねーお兄ちゃん」
今度、背後からした声は紛れもなく挑発してくる。
「あ?」
振り向くと、タトゥーとピアスが目に付くヤンキーが3人。俺を見てニヤ付いているのがわかった。
- Re: Re: Dear my princess! ( No.9 )
- 日時: 2017/07/03 19:17
- 名前: 電コ (ID: 3i70snR8)
「ねー今日プリ撮ってこ!」
「うん」
胡桃と何人かの女子に呼ばれて後をついて行く。学校を出てからも、成海ちゃんの話題で持ち切り。嫌なら話題に出すなよ…と思ったけどニコニコしてる私。本当に性格悪い。
30分歩いて通りのゲームセンターに入る。プリ機にまっしぐら。
「ねー、梓顔小さいから並びたくないし、遠近法使うね」
プリ機の前に並んだ瞬間、胡桃に後ろから押された。ビックリして後ろを振り向くと皆、面白がって笑う。
「はぁ〜私、目小さいからおっきくするね。梓ごめんだわ〜」
「梓顔かわいいもんね」
嫌味?ディスられてる?私、今全然楽しくない。
- Re: Re: Dear my princess! ( No.10 )
- 日時: 2017/07/03 23:56
- 名前: 電コ (ID: 3i70snR8)
大阪からの転校生。って言う話で周りに通してる。あながち間違っとる訳やないで。両親が今年の3月に離婚した。母は仕事や父親方の親戚どものせいで欝になり、妹を大阪に置いて俺と東京で暮らすと言い出した。
始めは、何を言い出したんか…と呆れる気持ちだったが、姉が東京の国立に晴れて進学したので、母は姉が困らないようにと自分も東京での生活を決めた。
「蔵ノ介、好きなようにしなさい」
母に言われた。
「俺も東京行きたいわ」
単純に父親と関わりたくない。好奇心から府外受験をして黎榮高校に入った。母さんと二人暮しは楽や。姉もたまに帰ってくるし、平和。
だけど、教室は平和やない。
「成海うぜぇよ」
「こっち見んなよわ」
あぁ、一応頭いい奴らの集まりやのに。やることが低俗すぎ。
「ふふっ、そうだね」
同情するんかい。せやけどあいつ、目が笑てない気がする。あいつってのは…名前がわからん。クラスメイトに興味無いねん俺。
休み時間、あいつが屋上にいた。風に靡く髪の毛となんだか悩ましい横顔。
- Re: Re: Dear my princess! ( No.11 )
- 日時: 2017/07/04 21:57
- 名前: 電コ (ID: 3i70snR8)
「はぁ…もう最悪」
私がスタバ全部奢らされた。2000円消費お小遣い足りなくなる…しかもクラスの男子に遭遇して、何故か一緒に行動するし。みんなの言動に腹が立ちすぎて、もう不機嫌極まりない。
家に帰るとすぐに、制服を脱ぎ、髪を全部あげて、コンタクト外して、ベッドにダイブする。父親は今日も帰ってこない。私の家は母親、父親が離婚して私は父親に引き取られ、兄貴は母親に引き取られている。でも親権は私も兄貴も母親。言わば父はあまり関係ない。日付変わる頃に、家のドアが開いたのが聞こえる、即ち父親が帰宅した。それぐらい。
「課題やんなきゃ…」
私はそのまま寝落ちした。
明日も学校か…
- Re: Re: Dear my princess! ( No.12 )
- 日時: 2017/07/05 21:37
- 名前: 電コ (ID: 3i70snR8)
口の中が切れて、唇の端から血が出ている。脇腹には間違いなくアザがあるはずだ。歩くとズキズキするし。
「寄ってたかって3人でかかってくんじゃねぇよ…ったく」
ガキんちょを避難させた後、俺は殴りかかってきた奴らに負けた。ガキんちょが見てたから、あんまり手を出したくなかったのもあるが。
「お兄ちゃん…大丈夫?」
「どーってことねー」
俺は家に帰るか迷った。携帯には母親からの着信40件。やっぱり家帰んのやめよ。おばあちゃん家行こうかな…。
歩いて30分くらい、日は既に落ちているが多分、ばあちゃんじいちゃんなら受け入れてくれる。
「ばあちゃーん、きたぜ」
「あら…亮!その顔どーしたの!」
「転んだ。つか!腹減ったよ!」
俺は、ばあちゃん子。靴を脱ぎ捨ててリビングに上がる。ソファーに寝っ転がると、ばあちゃんがお菓子を持ってきてくれた。
「夜ご飯食べたの?」
「ううん」
「じゃあ夕飯の用意してあげるから待っててね」
ばあちゃんは何も聞かず、絆創膏と消毒液を引っ張り出して俺の前に置いたあと、台所に戻っていった。肉じゃがのいいにおいにボーッとしていた。