二次創作小説(紙ほか)
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- 東方tale
- 日時: 2018/01/09 14:03
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
これは幻想郷にやってきて数ヶ月経った人間と幻想郷の物語。
序章 二人の少年・少女のこと >>02-03
一章 equipment >>04-07
二章 Amour et lutte >>08-16
三章 Signal-Versammlung >>17-25
- Re: 東方tale ( No.9 )
- 日時: 2018/01/07 14:26
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
夜中。
月明かりに照らされた一人の青年が立っていた。
銀髪に青い右目、左目には眼帯を付けているものの美青年とも
言えるほど綺麗な顔立ちをしていた。
「…これは、敵とみなしていいのかな?」
黒い光の光子となり消えていく下っ端を無視しフードを目深にかぶった
男の方を見た。
「…?君も目が悪いの?」
「いや俺はそういうわけじゃないが、まぁそんなことは
どうでもいいんだよ!ヨル・ニール、お前の実力がどれだけのモノか
見させてもらうぜ!」
「アス、だっけ?君が思ってるほどの実力は持ってないよ。
まぁそれでも諦めてくれそうもないし少しだけ、ね」
ヨルは片手に槍を持った。
アスの鎌には白い電気が走っていた。
ヨルは目を細め、早速どうするべきか策を立て始めた。
鎌と槍がぶつかる。アスは疑問に思ったところがあった。
「(普通なら槍を通して奴は感電してもおかしくないはず。
なのに感電どころか痺れすらないみたいだな)」
「(土の属性が扱えるなら厄介な電気もどうにかなりそうだね。
でもあまりこの辺で騒ぎは起こしたくないかな)
“海獣「ねじれレヴィアタン」”」
ヨルが槍を手放すと槍は水の竜になり電気を纏った。
「魔術、か…」
「…流れろレヴィアタン」
レヴィアタンが電気が通った水になり滝のようにアスに流された。
- Re: 東方tale ( No.10 )
- 日時: 2018/01/07 14:41
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「…ッ、やってくれるぜ」
周りを見回すがヨルの姿はなくなっていた。
「ヨル・ニール、か…だがおかしいな。あっちじゃ女のはずだったんだが
あの姿は男だった…変身魔法ってところか?まぁ考えても
無駄か」
■
紅魔館。
「…へぇじゃあまた異変が起こるかもってことね」
レミリアと話していた少女は左目を前髪で隠していた。
「それにしても流石ですね。実力も相当なモノと貴方が言う程の
相手に一撃与えるなんて流石としか言えませんよ
——ヨルさん」
そうレミリアたちと話していた明るい少女は昨晩アスと戦っていた
ヨル・ニールだったのだ。
「いやーたまたまだってー!」
エルの疑問を察したのかヨルはエルに説明した。
「あーもしかして新聞とかで見たの?」
「ッ!あ、あぁその写真と同一人物だとはとても…」
「よく言われるんだよね。今は良いんだけど普段は名前を変えてるの。
この姿の時はラスって名乗ってるんだよ」
「そ、そうか…」
「あ、じゃあ私はこれで…じゃあねレミリアちゃん達!!」
- Re: 東方tale ( No.11 )
- 日時: 2018/01/07 19:11
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
夕暮れ時、博麗神社からは赤い夕陽が見えている頃。
「…!?諫兄さん」
「え?兄さんって…」
諫も二人に手を振った。
◇
「…あぁ、リムが昔に来た時アイツはいなかったからね。知らないのも
当たり前だったわね」
「うん最初にそういうこと気付こうか」
数分話を聞いていて霊夢たちはやっとリムがポカンとした顔をしている
事に気が付き今この話になっている。
「なぁ霊夢、コイツがお前の言ってた奴か?」
「え、えぇそうよ。彼女は平海 璃夢よ。リム、紹介するわ
彼は卯月 諫、剣術と魔術を扱っているわ」
遠距離戦闘もできさらに剣術を使えるというなんてハイブリッドな!
と思いつつリムは自己紹介した。
「平海 璃夢です、よろしくお願いします」
「改めて卯月 諫だ、よろしくリム」
■
「リーズ!!」
右目の部分だけ欠けた仮面をつけた男リーズの耳に
アスの慌てた声が聞こえた。
「どうしたんだアス、らしくもないな」
「そうだな、リーズさんの言う通りだぜアスさん」
茶色の髪をした男がヘラヘラしながら言った。
その男はミクロと言った。
「あー実はな、エルの方は良いんだがもう一人な」
- Re: 東方tale ( No.12 )
- 日時: 2018/01/07 20:03
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「…?こんな人間の娘が?」
濃い緑色のロングヘアの女死神ユエが写真を見て疑問を浮かべた。
もう一人銀髪のボブヘアの女死神イブも同じだった。
「あぁ、平海 璃夢といっていたな。そして一番注意すべきは
エルと同じく複数の力を持っている。彼の場合はまだちゃんと
扱いきれていないモノもモノあるが彼女は霊力、妖力、魔力、
神力を完ぺきに使いこなしている」
その言葉に全体がざわめく。
こんな平和ボケしたような笑顔を浮かべる少女にそんな力が
あるとはだれも思いはしないだろう。
「さらに彼女は見た技を即席でアレンジしスペルにすることが
できてしまう」
■
「“子守唄・安眠の一時”」
手に持っていた短刀の刀身を二回指ではじくと音は白い波紋のように
辺りに広がり妖怪を眠らせた。
リムが新たに力を借りようと考えたのは鷹咲 明楽の力だ。
彼のスペルカードのほとんどは刀身を弾くことで発揮する。
それに彼は物を操る程度の能力がある、それは自身を中心に
半径10mにあるありとあらゆるものを操る、というものだ。
「…こんな感じだ、どうだ?何か思いついたか?」
「はい、思いつきました!とりあえずやってみます!」
一息つき、明楽はリムに短刀を貸した。
「“子守唄・永眠の響き”」
白と水色の音の波紋が妖怪に触れると妖怪が目を覚まし
リムは
「帰宅」
と一言言ったすると妖怪はスタスタと帰っていった。
- Re: 東方tale ( No.13 )
- 日時: 2018/01/07 20:34
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「ぐぬぬ、やっぱり当たりませんね」
ルミネは色鮮やかな弾幕を放ちながら呟いた。
「紅魔館が、それも吸血鬼がこんな弱い者を雇うとは正直
腰抜けね」
死神のフワ、その女には弾幕を当てることが出来なかった。
それでもルミネは諦めようとはしなかった。
今、紅魔館内を守れるのは自分だけ、他はみんな出かけていた。
「レミリアさんたちを悪く言わないでください!
“誠実「アメジストオーシャン」”」
紫に輝く大きな宝石はゆっくりゆっくり前進していく。
誰もが避けるのは簡単と思う弾幕だろう。
だがそれが命取りになる、というものだ。
「貴方、舐めてるのかしら?こんな遅い弾に当たる者がいるはずが
ないでs———ッ!?」
透けた紫に輝く欠片が彼女を襲った。
フワは油断しているせいでルミネの言葉を聞いていなかった。
「私はさっきちゃんと言ったではないですか。
“酔い覚まし”と…だから今、貴方は油断という酔いが覚めたでしょう?
貴方のその言動に言うことがあるなら油断大敵です」
「舐めた口を…いいわ、見せてあげる!」
フワは鎌を一振りした。
するとガクッとルミネは膝をついた。
「なっ!?」
さらに鎌を一振りしついにルミネはうつ伏せに倒れた。
「良いザマね」
フワは倒れたルミネを蹴り上げた。
「ぐあぁっ!」
ルミネは蹴られた箇所を抑えうずくまりながらもスペルを
握る。
「スペル、カード!“救済「アイオライトの加護」”」
ルミネの身体を濃い青色の光が包み込む。
するとルミネはスッと立ち上がった。
「私は…戦わなければならないのです!」