二次創作小説(紙ほか)
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- 銀魂−collect−
- 日時: 2018/06/24 17:07
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
幼い頃に両親を亡くした少女、花咲 千尋(15歳)
彼女は様々な人物に支えられ育てられた。
そんな彼女のかぶき町での暮らし。
将軍暗殺へ続く物 >>01-07
幕間 >>08
親切者たちは過去を持つ >>09-11
真選組が去る日 >>12-25
急に飛んで世界を救うまで >>26-28
- 第14訓本物はどっちか分からない ( No.14 )
- 日時: 2018/06/18 19:12
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「どりゃああああ!!!」
襲ってくる忍たちをズバズバ倒していく。
「向こうも忍を使ってきたみたいね」
「あやめさん!」
猿飛あやめはそう言いながら敵を倒す。
「そういえば千尋は戦闘手段なんてあるのか?」
「あるっちゃあるけど…」
千尋はすぐに身を屈めた。
真上を刀が通り過ぎまた一人、敵が倒れた。
「避けることに関しては流石だな、千尋」
「褒めてるん…だよね?土方さん」
二人はそう言い笑った。
「やはりこの忍を指揮していたのは貴方たちだったのね。
百地乱破、藤林鎧門」
あやめは二人の名前を呼んだ。
「まさかこんなところに子どももいたとは…ぐふっ」
藤林は突然血を吐き出した。
彼の急所にクナイが刺さっていた。
「百地、貴様!!」
「おーなんて美味しい場面」
「残念だがここで終わりだ。すまないな、だけどこの百地乱破の
首はお前には取れぬ」
包帯の人物の手首や足首が銃口に変わりレーザーが放たれた。
「って…」
「「本体そっちかいぃぃィィィ!!!!」」
銀時と千尋が叫んだ言葉は辺りに響いた。
- 第15訓怪我に気を付けてと言われても ( No.15 )
- 日時: 2018/06/19 19:25
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
伊賀、そこに将軍と百地らはいた。
「一先ず安心だな」
百地はそう言った。
「そういえば将軍様以外にも姫様のほうは大丈夫なんですか?」
新八は近藤たちに聞いた。
将軍が狙われるのだから彼女が狙われても可笑しくない。
「あぁ、無事らしいぜ。しかも無傷」
島田はそう言って茶を啜った。
「さっき松原から連絡があってな、姫様を守り切ったって」
全員がホッと胸を撫でおろした。
◆
別の場所、真選組本部内。
「松原様、他に痛いところはありませんか?」
さよはほとんど松原に付きっきりで手当てをしていた。
そこまでされると松原も照れ臭かった。
「特にはないですよ。沖田さんも無事みたいだし…。
何より姫様が無事でよかった」
「本当です」
声がしたほうを見るとそこには山崎と山南、隊士たちがいた。
「あ、ヤマナミ先生!無理はなさらないでください!」
山崎や山南の部下たちがフラ付く彼を支える。
「山南殿!?そのお怪我は!!早く手当てをしなければ…!!」
六転舞蔵は急いで救急箱を取りに行った。
「山崎、じいさんに付き添ってやんな。こんな物騒だから
一人で行かせるな」
「了解です」
二人がいなくなった後、松原は山南から話を聞いた。
「蒼姫…游作?それは本当ですか!?」
「あ、うん。まんまとやられたよ、彼の短刀の使い方、
並の使い方じゃない。しっかり急所を突いていた。
これがなかったら食い込んでたしね」
彼は上着を脱ぎ粉々になった胸当てを見せた。
- 第16訓からくりは上手く使えば兵器になる ( No.16 )
- 日時: 2018/06/19 20:40
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「どうやらここに気が付いたらしい」
百地は少し目を鋭くさせた。
「やっぱり奴さん耳が早いな」
「俺たちで逃げるぞ…しょ「将軍様は殺させないってね!」
それ…俺の台詞だぞ千尋」
銀時は千尋に台詞を取られ少し不服そうだが気を取り直した。
◆
将軍・徳川茂茂、銀時、神楽、新八、千尋は廊下を駆けていた。
茂茂は外を心配そうに見ながら走っていた。
「外を心配する暇があるなら脚を動かせ!将軍」
銀時はそう声をかけた。
ついさっき彼の耳にもさよが無事であることが届いた。
「余はこんなのうのうと生きていていいのだろうか…」
「心配いらないよ将軍様。私たちや永倉さんたち真選組が
何のためにここまでしてると思ってるの?
貴方は死んだ仲間の分まで生きなきゃ、そうでなきゃ
将軍失格だよ?」
千尋は走りながら微笑んだ。彼も微笑み返した。
突然、銀時たちが足を止めた。
彼らの武器ですぐに察した。
「銀ちゃんヤバいネ!コイツら…」
銀時は視線を下に降ろした。
「一か八か…将軍様、掴まってろよ!」
「まさか…」
そうそのまさかである。
「ほわあああああああ!!!!」
千尋の悲鳴が辺りに響いた。
「走れェぇぇぇ!!!」
通り過ぎたすぐあと、壁に4つの穴が開き顔が見えた。
島田、永倉、近藤、土方の4人だった。
「よし!タイミングはバッチリだったな」
- 第17訓怖い人は必ずいる ( No.17 )
- 日時: 2018/06/21 21:09
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
今、現在銀時らは森の中を走っていた。
「ここは足場こそ良くないし敵も潜伏しやすい。けど追ってきた敵を
撒くには丁度いいだろ」
「流石永倉さん!」
全員が逸れず森を抜けることができた。そこには一本の橋が
掛かっていた。
大人数で行けば大きく揺れ最悪、橋が壊れるだろう。
「あ、百地さんだ!」
千尋は彼女に手を振った。彼女も千尋に気付き彼女に手を振って
返した。
「この先に私たちしか知らない抜け道がある。お前たちは
先に行け」
「そんなの危ないアル!」
神楽はそう言った。
「なら俺たちが残る。島田、お前も残れ」
近藤と土方、そして島田が百地と共にそこに残ることに。
銀時、神楽、新八、千尋、永倉は百地の言う場所を目指した。
百地により橋を渡り切った後、橋は二つに分けられた。
◆
「この先だな。急ぐぞ」
全員が頷き合い先を急いだ。この先には摩利支天の像が立ててあり
その先が里の抜け道のようになっているらしい。
「あれ?この像、元の位置から動いてるみたいだけど…」
「あ!もしかするとさっちゃんさんが…」
「一理あるな」
永倉がすぐ刀を横に振るった。
「春雨さんが間に合ってよかった」
千尋は恐ろしいモノを見た。彼女だけでなく全員が…。
「な、なんで…夜兎いすぎでしょ!?」
「おーい千尋、逃げれるか?」
銀時はそう質問した。
「いやいやいや!!無茶ぶりだから!」
「面倒くせえ。神威、何で俺たちであんな弱小娘を相手するんだ…」
弱小、という言葉に千尋は少しカチンと来たが事実なので
否定できなかった。
「だって俺の戦いを邪魔されたくないし…水月と神霧だって
そうでしょ?」
そう神威が聞いた頃にはすでに二人は千尋の前に立っていた。
水月は千尋から見てすぐ思ったのは女性みたい、ということだ。
彼は髪が割と長い。自分の背丈と同じくらいの鉄扇を持っている。
「(あ、なんだ鉄扇か。一瞬ハリセンに見えた)」
神霧は水月とは違い随分と明るく見える。
水月と千尋の間にはピリピリとした空気が漂っていた。
- 第18訓約束は必ず守れるかは分からない ( No.18 )
- 日時: 2018/06/21 21:25
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「高杉…やっぱりか」
銀時はそう言った。
彼を見た後、すぐにこう声をかけた。
「新八、神楽、永倉、千尋!!行くぞォォォォォォォ!!」
『おう!!』
全員が同時に動いた。
それも全員が別々の方向に。
「千尋」
永倉は千尋の名前を叫んだ。
「俺はコイツらをどうにかするから助けてやれない。だから…」
「大丈夫!」
千尋は力強くそう言った。
「無理をする気もないし、絶対生きるから!」
「ッ!?あぁ」
千尋の言葉を聞き永倉は集団の中へ走り込んでいった。
それを千尋は見てすぐ前を向いた。
「…?殺さないんですか?」
「?」
水月は首を傾げた。
「だって可笑しいじゃないですか。貴方たちぐらいなら人間、
それもまだ子どもの私を殺すことぐらい簡単でしょ?」
「は?簡単に殺してもつまらないじゃねえか。それじゃ
卑怯だろ?数発ぐらい受けてやらないとな…ってことだろ?
団長」
夢月は水月を団長と呼んだ。それは事実以外何モノでもなかった。
それで千尋は自身の予想以上だと感じた。
「私の人生、15年それも今日で終わりそうなんだけど…
こんな人たち相手にどうすればいいんだあああああああああ!!!?」
そんな声が辺りに木霊した。