二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- フェアリーテイル 狙われた星霊魔導士〜ゾルディオとルーシィ〜
- 日時: 2020/08/18 14:12
- 名前: ソラ (ID: Dc7kH2Yb)
5年前の作品を見返してたら、書き途中のものがあったので、復刻したいと思います。
最後まで、書き続けられるといいな・・・、と思います。
プロローグ
キャンサー「できたエビ。」
ルーシィ「ありがと!キャンサー!」
ルーシィは仕事に行く前に髪の毛をセットしてもらっていた。
キャンサー「ルーシィの髪もだいぶ伸びたエビね。」
ルーシィ「うん。大人っぽくなってきたかな?」
ルーシィの髪は胸の下辺りの長さまで伸びていた。
ルーシィ(ナツが見たら、どう思ってくれるのかな?)
ルーシィは心の中でナツのことを想っていた。ナツが旅立って半年。ルーシィはナツの帰還を心待ちにしていた。
ルーシィ(フェアリーテイルが解散して半年かぁ。みんな元気にやってるのかなぁ。)
ナツが旅立った次の日、マスターからフェアリーテイルを解散するという話があり、フェアリーテイルのメンバーはばらばらになり、それぞれの道を歩んでいた。
ルーシィは週刊ソーサラーの記者になっていた。
ルーシィ「よし、今日も一日頑張ろう!!」
ルーシィはクロッカスにある自宅を出た。
今日はセイバートゥースを取材する日。ユキノたちとの再会をルーシィは楽しみにしていた。
この時、ある計画が進んでいることを誰も知らなかった。
- Re: フェアリーテイル 狙われた星霊魔導士〜ゾルディオとルーシィ〜 ( No.45 )
- 日時: 2021/02/06 17:26
- 名前: ソラ (ID: Dc7kH2Yb)
第45話
ゾルディオ「ありがとな、お前のおかげでルーシィを救い出すことができた。」
グレイ「あぁ。」
ゾルディオ「お前は元フェアリーテイル。ルーシィを解放しろってことか?」
グレイ「俺はも、フェアリーテイルのことを忘れた。ルーシィがどうなろうと関係ねぇ。」
ゾルディオ「!?」
グレイ「俺は俺の目的が果たせればそれでいい。」
ゾルディオ「お前の目的って?」
グレイ「おれは E.N.D.の書を手に入れてぇだけだ。そのためだったら何でもやる。今回も俺を信頼してもらうためにやっただけだ。俺はアヴァタールで成り上がり、なんとしてもE.N.D.の書を見つけてやる!」
ゾルディオ「そうか、なら今回は上手くいったな。俺からアーロック様にはグレイノ活躍を伝えてやる。」
グレイ「ありがとう!」
ゾルディオ「俺たちはお前に救ってもらったんだ。それくらいさせてくれ。」
グレイ「それで?お前はこれからどうする?」
ゾルディオ「これから?」
グレイ「お前はゼレフに執着していないんだよな。」
ゾルディオ「まぁな。俺はルーシィやヒスイといれるならそれでいい。」
グレイ「アヴァタールにいれば、またそのルーシィやヒスイを危険な目に遭わせてしまうぞ!」
ゾルディオ「!?」
グレイ「ルーシィたちは強いが、世界にはそれよりも上がいる。今回だってルーシィは相手に捕らえられ、拷問されてたんだぞ。」
ゾルディオ「・・・。」
グレイ「この先アヴァタールは同じような浄化作戦を繰り返すだろう。そこでルーシィたちはさらに危険な目に遭うかもしれないんだぞ!!それでいいのか?」
ゾルディオ「俺は・・・。」
グレイ「ルーシィたちとずっと一緒に暮らしたいのが望みなら、アヴァタールを抜けた方がいい!」
ゾルディオ「!?」
グレイ「アヴァタールを抜けて、戦闘のない環境で暮らしていった方が絶対にいい。」
ゾルディオ「いや、しかし・・・。抜けるったって、アヴァタールがそれを許さないだろう。アーロック様が追っ手を。」
グレイ「国外に逃げるんだ!」
ゾルディオ「国外?」
グレイ「あぁ。俺の知り合いにアラキタシア大陸に船を出せる奴がいる。そいつを手配してやってもいい。」
ゾルディオ「ホントか!?」
グレイ「国外まではさすがに手を出せまい!お前がルーシィやヒスイの幸せのことを思うのなら、絶対にそうするのがいい。」
ゾルディオ「たしかに・・・。」
グレイ「一晩考えてみてくれ。」
ゾルディオ「わかった。前向きに検討しよう。」
こうして、一晩が明けていった。
そして、一行はアヴァタール本部に到着した。
(アヴァタール本部)
アーロック「良く戻ったな。」
ルーシィ「まことに申し訳ありませんでした。わたくしが捕らえられたせいで・・・。」
ゾルディオ「ルーシィは何も悪くない。今回はグレイのおかげでなんとかなった。グレイの力が合ったから、全員無事に帰還できた。」
ヒスイ「私たちだけでは絶対に敗北していました。このお方が駆けつけてくれなかったらと思うとぞっとします。」
アーロック「ほう。」
ジェローム「信用ならんが、こいつが活躍したらしい。」
アーロック「そうか。さすがはグレイ。」
グレイ「ありがとよ。これからも何だって力を貸してやる。」
アーロック「頼もしい。よし、しょうがない。グレイの言った通りにしてやるか。ジェローム!ブライヤ!」
ジェローム「はっ!」
ブライヤ「はっ!」
アーロック「グレイが言うことは間違えない!捕虜を記憶を消して解放することにする。」
ブライヤ「はい。」
アーロック「セイバートゥースとクロッカス二手に解放しなければいけない。ジェロームはセイバートゥースに!ブライヤはクロッカスに解放してこい!」
ジェローム「はい。」
アーロック「気づかれないように上手くやれよ。」
ブライヤ「わかりました。」
ジェローム「2カ所とも距離があるな。」
アーロック「セイバートゥースには2日。クロッカスには3日ほどかかる。しばらく頼むな。」
ブライヤ「いってきます。」
そう言ってジェロームとブライヤは地下牢へ向かい、ラボで記憶操作に取りかかることになった。
アーロック「さてと。」
ゾルディオ「?」
アーロック「ルーシィ!ついてこい!」
ルーシィ「?はい・・・。」
アーロック「今回はゾルディオをかばうためとはいえ、アヴァタールに迷惑をかけた!お仕置きじゃ!拷問部屋へ行くぞ!」
ゾルディオ「えっ!?ちょっと待ってくれよ!」
アーロック「お前は黙っておれ!来い!」
そう言うと、アーロックはルーシィの長い髪を無理矢理引っ張った。
ルーシィ「きゃっ!!!」
ゾルディオ「ルーシィ!!」
ルーシィ「あぁん!!痛いですわ!!やめてください!!」
アーロック「うるさい!組織に迷惑をかけたものには罰を受けてもらう!!ただじゃすまさん!」
ルーシィ「嫌ですわ!!ゾルディオ様・・・。」
アーロックはそのままルーシィを無理矢理引きずって、豪門の拷問部屋へ入って行った。
ゾルディオ「待ってくれよ!!!」
ゾルディオ(おのれ・・・、アーロック)
- Re: フェアリーテイル 狙われた星霊魔導士〜ゾルディオとルーシィ〜 ( No.46 )
- 日時: 2021/02/14 18:46
- 名前: ソラ (ID: Dc7kH2Yb)
第46話
(アヴァタール外)
ブライヤ「やれやれ。」
ジェローム「アーロック様も人使いが荒い。」
ブライヤ「どっちがどっちに行く?」
ジェローム「2人を抱えていくか、遠くまで行くかどっちがいい?」
ブライヤ「早く任務を終えて帰りたいから、私がセイバートゥースに行くわ。」
ジェローム「やれやれ。俺はクロッカスか。遠いな。」
ブライヤ「適当に部下に持たせるか。」
そう言って、ブライヤは部下にスティングとローグを持たせ、アヴァタールを出発した。
ジェローム「さてと。」
ジェロームはアルカディオスを抱えて出発していった。
(拷問部屋)
アーロック「入れ!」
ルーシィ「きゃぁ!!」
アーロックはルーシィの髪を放し、拷問部屋にルーシィを投げ入れた。
ゾルディオもついてきていたが、部屋に入ることができなかった。
豪門「ここから見るしかないですなぁ!」
豪門とゾルディオ、ヒスイは拷問部屋の上からガラス越しにルーシィとアーロックの姿を見つめるしかなかった。
アーロック「そもそもなんじゃその格好は?そんなドレスなんて着て、浮ついているから任務を失敗するんじゃ!」
ルーシィはザッシュにゴスロリのドレスを着せられていた。
ルーシィ「違いますわ!これは勝手に着せられて・・・。」
「ペシン!!」
アーロックはルーシィの頬を叩いた。
ルーシィ「痛いですわ!!やめてください・・・。」
アーロック「口答えをするな!言い訳じゃ!」
「ビリッ!!」
アーロック「こんなもの着る必要はない!!お前は奴隷なんじゃ!!奴隷服を着ていれば十分じゃ!!」
そう言ってアーロックはルーシィのドレスを破り捨てて、ルーシィを裸にした。
ルーシィ「はぁ、はぁ。」
アーロック「それに何じゃその髪型は?」
ルーシィはザッシュにゴスロリ衣装に合わせたハイツインテールの髪型にさせられていた。
ルーシィ「これも違いますわ!!勝手にこんな髪型にさせられたのですわ!おしゃれなんてつもりはまったくありませんわ!!」
アーロック「言い訳じゃ!!髪型を気にする暇があるのなら、アヴァタールのためにできることを必死に考えるんじゃ!!」
そう言うと、アーロックはナイフを取り出した。
ルーシィ「!?いやっ・・・、何をするのですか?」
アーロック「こんなに髪が長いからうつつを抜かすんじゃ!」
ルーシィ「いやぁ!!!!」
「バサッ!!!」
「バサッ!!!!!」
ヒスイ「そんな・・・。ひどいですわ・・・。」
豪門「アーロック様もすごいことしますなぁ。」
ルーシィの周りに金色の線状の物体が舞い散った。
アーロックは2カ所結んであるルーシィの髪の毛をそれぞれ根元から切ってしまった。
ルーシィ「そんなぁ・・・。いやっ・・・。」
ルーシィは高い位置で髪を結ばれていたため、一気に60cm近くの髪の毛を切られてしまった。
ルーシィはベリーショート、いや、男性の短髪の髪型程度の髪の長さになってしまった。
ゾルディオ「アーロック!!!!貴様ぁぁぁ!!!」
ゾルディオは部屋の外で怒りの表情で、アーロックの様子を見守るしかなかった。
- Re: フェアリーテイル 狙われた星霊魔導士〜ゾルディオとルーシィ〜 ( No.47 )
- 日時: 2021/02/16 22:26
- 名前: ソラ (ID: Dc7kH2Yb)
第47話
ルーシィ「そんなぁ。わたくしの髪が・・・。」
ルーシィは後頭部をさすった。
しかし、そこには2~3cm程度の髪の長さしか感じることができなかった。
ルーシィ「嫌・・・。わたくしこんな姿では・・・。」
アーロック「まだ容姿を気にしているのか?これでは足りんか。もっとお仕置きじゃ!!」
アーロックはそう言うと、四角い容器の中にルーシィを入れた。
ルーシィ「うぅ、狭い。何をするのですか?」
アーロック「二度と失敗しないと心から思えるように、もっとお仕置きじゃ!」
ルーシィ「もうやめてください・・・。」
アーロック「うるさい!」
そう言うとアーロックは容器の中いっぱいに水を入れた。
ルーシィ「うぅ・・・。ごぷっ・・・。」
ルーシィは息ができなくなった。
ルーシィ(うぅ・・・。息が・・・。苦しいですわ・・・。)
アーロック「どうじゃ?苦しいか?」
ルーシィ(意識が・・・、もうダメですわ・・・。)
ルーシィが気持ちが切れるのと同時にアーロックは水を容器から抜いた。
ルーシィ「がぱっ!」
ルーシィは口から大量の水を拭いた。
ルーシィ「はぁ・・・、ハァ・・・。」
ルーシィ「苦しかったですわ・・・。これ・・・。」
ルーシィがつぶやいたのと同時にアーロックはまた、水を満タンに入れた。
ルーシィ「ごぷっ・・・。うぅ・・・。」
この後、アーロックは水の抜き入れを何十回も繰り返した。
ルーシィ「ハァ・・・、ハァ・・・。もう・・・、やめて・・・、くださ・・・。」
ルーシィは意識がもうろうとしながら、涙ながらに訴えた。
アーロック「そうか。じゃあコレで終わりとするか。」
今度はルーシィの口元まで届かない程度に水を入れた。
ルーシィ「ありがとう・・・、ございます・・・。これなら呼吸が・・・、できます。」
アーロック「最後じゃ!」
そう言うと、アーロックは容器の下に火を起こした。
瞬く間に、ルーシィを覆う水の水温が上がっていった。
ルーシィ「熱いですわ!!はぁ、はぁ・・・。やめて!!!」
どんどん水温はあがり、50℃を超えた。
ルーシィ「いやぁ!!!もう無理ですわ!!出してください!!!!いやぁぁぁぁ!!!!」
10分後、ルーシィは容器から出してもらえた。
ル-シィの身体は全身やけどを負っていた。
アーロック「拷問は以上じゃ。次同じ思いをしたくなければ、悪魔として任務をきちんと遂行することじゃな。おしゃれなんか気にしたら、承知せんぞ!今度はすべての髪の毛もひんむいてやる!」
そう言い残して、アーロックは拷問部屋から出て行った。
部屋の扉が開いたため、ゾルディオはついに拷問部屋に入ることができた。
ゾルディオ「ルーシィ!!!」
ゾルディオは涙ぐみながらルーシィを抱き上げた。
ゾルディオ「なんて姿だ・・・。大丈夫か。」
ルーシィ「・・・。ゾル・・・ディ・・・オ・・・様。今・・・、わたくし・・・、醜・・・、い・・・、姿し・・・、てます・・・、よね。」
ルーシィ「もう・・・、疲れましたわ・・・。わたくしは・・・、これ以上・・・。」
ルーシィ「こんな姿にされては・・・、わたくしもう・・・。生きていけませんわ・・・。」
ゾルディオ「すぐに元に戻してやる。治療の専門の星霊いる。ヒスイ!オフィウクスを!」
ヒスイはオフィウクスを召喚した。そして、やけどを治療した。
ゾルディオ「髪もすぐに元に戻してやる。ヒスイ!キャンサーを!」
ヒスイ「はい。」
ヒスイはキャンサーを召喚した。
キャンサー「カニ!!」
キャンサーはルーシィの髪を腰のあたりまで伸ばしてくれた。
ゾルディオ「元に戻ったぞ、ルーシィ。」
ルーシィ「ありがとうございます!でもまたアーロック様がこの姿を見たら・・・。きっとわたくしはいたぶられて、髪の毛も・・・。」
ゾルディオ「ルーシィ・ヒスイ、良く聞いてくれ。もうお前たちは戦わなくてもいい。俺は決めた。こんな組織にお前たちを置いておくわけにいかない。俺はお前たちを連れて、このアヴァタールを出て行く!」
ルーシィ「!?」
ヒスイ「!?」
ゾルディオはついにアヴァタールをやめることを決断した。
- Re: フェアリーテイル 狙われた星霊魔導士〜ゾルディオとルーシィ〜 ( No.48 )
- 日時: 2021/02/21 12:15
- 名前: ソラ (ID: Dc7kH2Yb)
第48話
ゾルディオ「俺はもともとアーロックに助けられたからこの組織に所属していた。そして、俺の力を生かすためには星霊魔道士の力が必要だった。それでお前たちを俺の奴隷にした。」
ルーシィ「はい。」
ゾルディオ「だから、俺にはもともとゼレフがどうとかそういう意思はまったくなかった。」
ヒスイ「はい。」
ゾルディオ「俺はルーシィ、ヒスイ。お前たちを手に入れ、任務のために使うつもりだったが、それだけではすまなくなった。俺はお前たちを失いたくない。ずっと一緒にいたい。」
ヒスイ「ありがとうございます。」
ルーシィ「もったいなきお言葉ですわ。」
ゾルディオ「ただ、ここに所属していたら、危険な任務が増える。当然今回みたいに、俺たちよりも力が上の奴に出くわすことがある。今回ルーシィを危険な目に遭わせてしまった。」
ルーシィ「そんな!ゾルディオ様のせいではありませんわ!!」
ゾルディオ「俺はもうお前たちを危険な目に遭わせたくない!」
ヒスイ「ごくり。」
ゾルディオ「しかも任務で支障を来すとこうやってお仕置きをされてしまう。もう俺の目の前でお前たちが辛い目に遭う姿を見たくない。」
ルーシィ「はい。」
ゾルディオ「俺はお前たちと一緒にいれればそれでいい。ルーシィ!ヒスイ!俺とこの組織から抜け出して、一生一緒に暮らそう!」
ヒスイ「まぁ!嬉しいお言葉ですわ!!でも・・・。」
ルーシィ「ゾルディオ様と一生一緒にいられるのは嬉しいですわ!でも、抜け出したら追っ手が追いかけてきてわたくしたちは処理されてしまいますわ!」
ゾルディオ「そこは策がある。国外に逃げるぞ!国外までは追っ手は来まい!」
ヒスイ「国外!?」
ゾルディオ「アラキタシア大陸だ。手配してある。」
ルーシィ「でも、そこまで行き着くまでに追っ手が・・・。」
ゾルディオ「そこも考えてある。グレイ。アイツが今捕虜を逃がすために、アヴァタールにいる戦闘タイプのジェロームとブライヤが別任務でいない状態にしてくれた。追っ手になりうるメンバーで純粋な戦闘タイプはグレイしかない。」
ヒスイ「あの人はめちゃくちゃ強いですわ。私たちでは逃げ切れませんわ!」
ゾルディオ「この計画はグレイの発案だ。グレイが追っ手に名乗り出てくれることになっている。また、グレイはまだ大陸中では有名なフェアリーテイルの魔道士。他の手下を連れての移動はできない。グレイは俺たちを討ち取る気はなく、国外に逃がしてくれる協力を買って出てくれた。」
ルーシィ「なぜあのお方がそこまで協力を?」
ゾルディオ「アイツの目的はこの組織内で成り上がること。俺らが全員組織から消えれば、アイツの組織内での立場はさらに上がる。お互いにとって、いいことだらけなんだ。」
ヒスイ「なるほどですわ。」
ルーシィ「わたくしたちはじゃあ・・・。」
ゾルディオ「二度と戦闘なんてしなくていい。悪魔の力を使う必要もない。俺と一緒に幸せに暮らすんだ。」
ヒスイ「戦わなくていいんですね。」
ルーシィ「ゾルディオ様と幸せに過ごせる・・・。」
ゾルディオ「ルーシィ、ヒスイ。俺は二人とも同じだけ大切だ。どちらかを切り捨ててどちらかとだけ幸せに暮らすということは選択できない。だから、二人とも。二人とも俺と結婚してくれ!」
ルーシィ「!?」
ヒスイ「!?」
ゾルディオ「わがままなのは分かってる。でも、二人とも大事なんだ。昔は一夫多妻制というものもあった。奴隷としてではなく、二人を俺の妻として迎えたい。どうだ?」
ヒスイ「二人が詰まっていうのは少し残念ですが、ゾルディオ様と結婚できるなんて。そんな嬉しきことはありませんわ!!」
ルーシィ「わたくしはゾルディオ様の奴隷。妻として迎えていただけるなんて・・・。この上ない幸せですわ!」
ゾルディオ「じゃあ・・・。」
ヒスイ「その話。もちろんお受けしますわ!!」
ルーシィ「ゾルディオ様の妻として、精一杯支えさせていただきますわ。ゾルディオ様の子孫をわたくしが残せるなんて、そんな嬉しきことはありませんわ!!」
ゾルディオ「ありがとう!二人ともよろしくな!!」
ヒスイ・ルーシィ「はい!!」
ゾルディオ「そのためにはここから無事に抜け出さないと。結婚はアラキタシアに到着してからだ!こうしてはおれん。すぐにここを出発するぞ!」
ルーシィ「はい。カミカは連れて行ってもいいですか?あの子はわたくしの部下。きっと理解してわたくしたちを支えてくれますわ。」
ヒスイ「ユキノはどうするのですか?一応同じ星霊魔道士。ゾルディオ様の配下ですわ。」
ゾルディオ「ユキノにはもう話してある。奴隷としてついてくる話になっている。カミカももちろんいいぞ。5人でこの組織を抜けよう!」
ルーシィ「承知しましたわ。」
ゾルディオ「もうお前たちは奴隷服を着なくてもいい。わが妻としてふさわしい格好を。高貴できれいな格好をしてくれ!」
そうして、出発の準備に取りかかった。
ルーシィ「まぁ!わたくしこんな姿をしてもいいのですか?」
ヒスイ「嬉しいですわ。こんなドレスを着させていただいて・・・。ありがとうございます!」
ルーシィは民族衣装のような青の豪華なドレスを着せてもらい、髪を整えてもらった。
ヒスイは赤のゴスロリドレスを着させてもらい、スカートの隙間からニーハイソックスがチラリと見えた。そして、髪を整えてもらった。
ゾルディオ「それぞれ、俺の趣味にピッタリだ!ルーシィ!ヒスイ!二人とも美しいぞ!」
ルーシィ「お褒めのお言葉、ありがとうございます!」
ヒスイ「照れますわ!ゾルディオ様の趣味に合って光栄ですわ!」
ゾルディオ「では出発するぞ!」
夜がふけった深夜、ゾルディオ一行はこっそり馬車に乗り、アヴァタールを後にした。
- Re: フェアリーテイル 狙われた星霊魔導士〜ゾルディオとルーシィ〜 ( No.49 )
- 日時: 2021/02/23 15:03
- 名前: ソラ (ID: Dc7kH2Yb)
第49話
(アヴァタール近郊)
ゾルディオたち5人はアラキタシア大陸へ行くために、カラコール島を目指し、馬車で移動していた。
ゾルディオ「カラコール島までは2日かかる。1日どこかで宿泊しなければならない。」
ルーシィ「その間に追っ手に追いつかれなければいいのですが・・・。」
ゾルディオ「現在猛スピードで移動している。俺らがアヴァタールからいなくなったのに、アーロックが気づくのには夜が明けるまでかなり時間がある。今のうちにリードを作っておく。そして、宿泊は短時間ですぐ出発することになる。すまないな、負担をかける。」
ヒスイ「大丈夫ですわ。私たちはゾルディオ様と結婚できるのなら、睡眠くらい我慢できますわ。」
ルーシィ「無事出国できるのを、願うばかりですわ。わたくしも早くゾルディオ様との新婚生活を送りたいですわ。」
ゾルディオ「俺も楽しみだ。さぁ、スピードを緩めずに行くぞ!」
あたりがまだ暗闇の中、猛スピードの馬車が北へ移動していった。
(次の日 朝)
アーロック「アベル、ゾルディオがどこにいるか知らんか?」
アベル「えー?今日は見てないよ。」
アーロック「おかしいのう。ルーシィやヒスイ、ユキノの姿も見当たらん・・・。」
アーロックはゾルディオたちが不在になっているのに気づいた。
(昼)
アーロック「メアリー、ゾルディオたちがどこに行ったか知らんか?」
メアリー「知らないよ、お爺様。」
豪門「大変です!アーロック様!」
アーロック「どうした?」
豪門「ゾルディオ様の部屋を見に行ったら、荷物がすべてなくなっていましたなぁー!ルーシィやヒスイも同様です!」
アーロック「なんじゃと!?昨日のあの態度・・・。まさか、あやつ!?」
メアリー「どうしたの?」
アーロック「わしがルーシィをいたぶったから、あやつこの組織を抜けるつもりじゃ!?」
豪門「なんですと!?」
アーロック「荷物がすべてなくなっている。大いに考えられる。ルーシィやヒスイがいなくなってはアヴァタールは大きな戦力ダウンじゃ!!こうしちゃおれん!すぐにゾルディオを捜索するぞ!!」
メアリー「でも、どこに行ったかなんて・・・。」
アーロック「幹部をすぐに集めよ、メアリー。」
アーロックの部屋にグレイ・アベル・メアリー・豪門が集まった。
アーロック「くそ、ブライヤとジェローム、D-6は不在か。」
グレイ「タイミングが悪かったな。」
アーロック「これより、ゾルディオの捜索にあたる。メアリー、豪門、アベル、グレイ!お前ら4人に任せる。好きなだけ兵を連れて行くがいい。」
メアリー「手がかりなしだよ!どうやって?」
アーロック「どう捜索しても構わん!!」
アベル「大変だな・・・。」
グレイ「各方向に散らばらないと見つけられねぇ。また、見つからない場合も大いに考えられる。どうすればいい?」
アーロック「そうじゃな。見つかった報告があるまではとりあえず、捜索を続けてくれ。そして、1週間経っても見つからなかった場合、一度本部へ戻ってきてくれ。」
豪門「長期任務ですなー。」
アーロック「わしは本部でゾルディオの目撃情報がないか、情報を探る。」
グレイ「俺は外ではまだ、フェアリーテイルの魔道士という扱いだ。申し訳ないが、単独行動をしてもいいか?」
アーロック「たしかに。兵を連れていては不思議がられる。アヴァタールの一員とばれては不都合が出るじゃろう。申し訳ないが、グレイは兵を引き連れずに動いてくれ。」
グレイ「一人で捜索とは大変だ・・・。了解。」
メアリー「じゃぁ、それぞれどこに向かう?」
グレイ「北!」
アベル「東!」
豪門「南!」
メアリー「西!」
アーロック「決定じゃ!すぐに迎え!」
4人「はっ!」
ゾルディオがアヴァタールを去ってから、ちょうど半日後、捜索が始まった。