社会問題小説・評論板
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- いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者
- 日時: 2012/10/28 17:42
- 名前: はこりんご (ID: mJV9X4jr)
はじめまして、はこりんごです!
コメントとかアドバイスしてもらえたらうれしいです。
絶対返事します。
荒らしなどはやめてください。
登場人物
杉沢 夢 (すぎさわ ゆめ)
赤石 栗香 (あかいし りか)
畑井 加奈 (はたい かな)
光達 沙奈 (ひかりだ さな)
渚羽 琴音 (なぎさわ ことね)
高杜河 七海 (こうずか ななみ)
南野 香菜李 (みなみの かなり)
陸野衣 千夏 (りくのえ ちなつ)
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お客様
うさ(。+`・∀・)b様
フレア様
麻衣様
エリア様
灰歌音 麗歌様
エルセ(かの)様
- Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.13 )
- 日時: 2012/09/13 20:24
- 名前: うさ(。+`・∀・)b (ID: K/8AiQzo)
頑張ってください(*・∀・*)ノ
- Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.14 )
- 日時: 2012/10/21 02:27
- 名前: はこりんご (ID: mJV9X4jr)
うさ(。+`・∀・)b様
コメントありがとうございます!
頑張ります!
- Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.15 )
- 日時: 2012/10/22 13:26
- 名前: はこりんご (ID: mJV9X4jr)
先生はおもいっきりドアを開けて、まず私のもとへきた。
そして、あらためて私を見て顔を歪めた。
「杉沢‥‥‥いつからだ?
いつからいじめにあっていた?
先生には言わなかったのか?
誰かに助けを求めなかったのか?」
先生は私にそう言って、私を保健室へつれて行った。
雑に切られた髪の毛。少し焼けた制服。
誰が見てもひどいかっこをしている私を見て、
保健の先生も顔を歪めた。
でも、この人は私がいじめられていることを知っていたのだ。
見てみぬふりして、私をイケニエにして、
傍観者として今まで生きてきたのはこの人なのに。
今更いい人ぶる。偽善者。
「杉沢さん‥‥‥‥‥‥だ、大丈夫?」
おどおどとそう聞いてきた先生を私はおもいっきりにらんだ。
大丈夫なわけない。
誰も助けてはくれなかった。
「大丈夫!?ふざけないでくださいよ、
先生。これを見て大丈夫だと思うのですか?
先生こそ大丈夫ですか?今さら。
あなたは私がいじめにあっているのを知っていたはずだ!
先生が私を見て見ぬふりしたんでしょ?
それなのに‥‥‥‥‥‥どいつもこいつも!
‥‥‥‥私のクラスの前の担任はどうした?
あいつはどこに逃げた!」
止まらなくなった言葉で人を傷つけた。
どうしようもないことはわかっていた。
傍観者に何か言っても現状はかわらない。
そう言い聞かせてきたけれど、もう無理だった。
加奈のことで頭がいっぱいだった。
他のことはもうどうでもいい。と思うほど。
「先生は行方不明になったんだよ。
君が学校を休んだ日から、何かしらないかい?」
今の担任がそう言うと私はえみがこぼれた。
あいつは逃げたんだ。私をおいて。
私をイケニエにして、自分だけ安全な場所へ。
私がちょっと本音を言っただけで逃げるなんて。
それこそ弱虫じゃないか。
なんで私ばっかりこんなめにあうのだろう。
栗香がわらうかわりに、
クラスメイトや先生たちの身の安全のために、
私だけ泣けっていうのだろうか?
理不尽。不公平。残酷。
いろんな言葉が頭の中で思い浮かんだ。
でも結局最後は、死にたい。という一言だった。
「あの弱虫逃げたんだ。
もういやだよ。死にたいよ。
だれか、ねぇ。私の存在している理由を教えてよ!
私なんで生きてるの?
みんなのために私だけこんな思いして!
そんなことのために生まれたの?
もういやだよ。ねぇ。」
少しずつ声は小さくなった。
声を出すのすら苦しかった。
すべてがいやで。
死にたい。
その言葉以外は考えられなかった。
「夢ちゃん。大丈夫?」
背後から聞こえた悪魔のささやきのような声は、
もちろん栗香の声。
栗香はにっこりわらい、私のおなかを思いっきりなぐった。
「あんたうざいの。
あんたの存在している理由なんてあるわけないでしょ?
っていうか早く死んで。‥‥‥‥‥‥‥‥‥メザワリ」
そう言うと先生の方をむいてまたにっこりわらった。
先生は顔を真っ赤にしていた。
今にも栗香に手を出しそうなほどおこっていた。
しかし、栗香はもう先生をおそれていなかった。
先生の弱点をつかんだから。
「先生。前の学校で何やったか、私知ってますよ♪
言ってもいいんですか?
PTAとかにバレたら‥‥‥‥‥‥‥‥‥大変でしょうね♪」
先生はかたまって動かなかった。
いや、動けなかったのだろう。
私は栗香に腕をひっぱられ、教室へ。
そこには加奈もいた。
無表情でいすに座っていた。
しかし、私を見ると満面のえみで私に近づき、
無言で私の顔をたたく。
ジンジンして、痛くて痛くて。
とても静かな教室に、栗香の笑い声が響いた。
「加奈、最高!顔たたくのいいね♪
でもこっちでやった方がよくない?」
栗香の手には私の水筒。
加奈は私の顔を水筒で何回もたたいた。
私の顔は漫画でケンカをしたあとのような、
とてもひどい顔になっていた。
栗香は加奈にたたくのをやめさせて、
今度はケータイで私の顔を撮る。
するととりまきたちも、
じきにクラスメイト全員が私を撮る。
もちろん加奈も。
「みんな。
この写真は、この学校の生徒にだけ見せてね♪
あと、一週間以内に誰かにこの写真をメールで送らないと、
わかってるよね‥‥‥‥‥?」
男子だろうと女子だろうと、
恐怖で人を思いどおりに操る悪魔。
その悪魔は私にさっきの写真を見せて、ゆっくり。
小さな声でこう言った。
「この写真。
夢ちゃんのお母さんが見たら‥‥‥‥‥‥
どんな顔するだろうね♪」
栗香はお父さんのことを知っている。
それを承知でこんなことをしているんだ。
今逆らったら栗香はためらいなどなくお母さんに写真を見せる。
そんなことをしたら__________
「今日の放課後。加奈と遊ぶんだけど、来るよね?」
冷たい声でそう言った栗香に、私はたてに首をふった。
栗香はにっこりわらい教室から出ていった。
その時の栗香の顔はとてもうれしそうな、無邪気なえみを見せ。
何も知らない人が見たら、
とてもかわいくてやさしそうな女の子だった。
私はその後ろ姿を見てつぶやいた。
「死にたい」
その声は確かに加奈に聞こえていたはずだった。
しかし、加奈は聞こえなかったことにして、
私の背中をけって、
じゃまだ。と言うような顔で私をにらんだ。
私は自分の席に座って、涙をこらえた。
そして、右手にできた、昔。死ぬためにつけた傷を見た。
あの時は失敗してリストカットになったけれど__________
今なら死ねる気がした。
- Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.16 )
- 日時: 2012/10/22 13:36
- 名前: はこりんご (ID: mJV9X4jr)
放課後。
きてしまった地獄。
今すぐ家に帰りたい、その気持ちでいっぱいだった。
しかし、それは不可能だった。
栗香は帰る用意をして私のもとへ来る。
「ねぇ〜♪どこに行く?」
栗香はそう言って私の机にカバンをおいた。
私は自分のカバンを床においた。
ここで逆らったりしても無駄だ。
そんなことは昔からわかっていた。
加奈はにっこりわらい、栗香にこう言った。
「夢の家に行こうよ!」
栗香はわらっていた。
最悪だ。
わたしの家に栗香たちが来る。
家に帰りたいという願いがこんなかたちで叶うとは思わなかった。
こんなことを望んだわけではない。
「いいよね?夢ちゃん‥‥‥‥‥‥」
栗香の声が怖い。
栗香の存在が怖い。
栗香のいる学校が怖い。
もう、世界が怖い。
うなずかないとまたシツケされる。
でも、家に栗香たちが来たら、すべてが絶望的だ。
「は‥‥‥‥‥はい。」
震えた声で、家にくることを許可してしまった。
それ以外どうすればよかったのだろう。
どっちみち私は傷つくだけだ。
「じゃあ、行こうか。」
3人でわたしの家へ。
今日はとりまきたちはいないみたいだ。
きっと、部活だろう。
私は部活なんて興味はない。
それに、もしも部活に入りたくても、
入れないでしょ?きっと。
みんなで青春ごっこのために放課後をつぶす気はない。
「おじゃましま〜す!」
栗香たちはわたしの家につくとハイテンションでそう言った。
私は自分の部屋にカバンを置いてからリビングへ。
すると栗香はソファーでくつろいでいた。
勝手にテレビをつけ、テーブルにおいていたクッキーを食べていた。
「夢、飲み物」
加奈はそう言って、カバンの中からノートを取り出した。
私は冷蔵庫からジュースを出して、栗香たちにわたした。
「私も、夢って呼んでもいい〜?」
栗香はかわいい声でそう聞いた。
私にはうなずく以外の選択肢はなかった。
栗香は喜び、コップを片手にクッキーを食べる。
その姿はお嬢様のように見えた。
上から目線でしゃべり、すべて自分の思いどおりと思っている。
それに、栗香は実際、モテる。
男子から告白なんて驚くことではない、というくらい。
「夢、携帯持ってないの〜?」
栗香はそう聞くとポケットから携帯を取り出した。
私は自分の携帯を栗香に差し出した。
今は素直に言うことを聞かないと、家の中がめちゃくちゃになる。
「メアド交換しよ〜」
栗香がそう言った時にはもう、私の携帯は栗香がもっていた。
強制的にメアドの交換。
メアドが今までバレなかったのもおかしかったのかもしれないが、
メアドは絶対に知られたくなかった。
どんなことをされるかわからないから。
「いつでもメールしてね♪」
栗香はそう言って私のケータイを、私の顔に投げた。
ケータイは私の顔に当たった。
すごくいたかった。
栗香は笑いを必死にこらえている。
加奈はその瞬間をケータイで撮っていた。
顔が痛い、心が痛い。
もういやだ、何もかも。
私は栗香をにらみそうになった。
しかしそんなことをしたら、あの時と同じ。
またシツケされるだけ。
それなら、私は___________わらえばいい。
「ごめんね。わざとじゃないの〜」
わらいながらそう言う栗香。
加奈も一緒にわらってる。
そして、私もわらう、にっこり、声はいっさい出さずに。
その時、栗香と加奈はわらうのを止めた。
なんでわらっているの?とでも言いたいような顔で私を見つめていた。
「なんなの!あんた、ムカつくのよ!」
栗香はそう言って私にジュースの入ったコップを投げた。
私はとっさに顔を腕でかばった。
コップは割れ、その破片が私の腕にささった。
私は必死にわらった。涙がこぼれそうだった。
今にも泣きそうだった。
でも、私はわらった。
痛かった。すごく痛かった。
しかし、腕は痛くなかった。
そのかわり、心臓が張り裂けそうだった。
心が痛かった。
痛くて、痛くて。おかしくなりそうだった。
- Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.17 )
- 日時: 2012/09/23 20:11
- 名前: フレア (ID: M4UdAK/d)
更新ご苦労様です。
今の世の中がみんなこんな感じなのだと痛感しました。
私はまだ小学生で、いじめを受けている人を見たことがないのですが、
この小説の主人公と同じように苦しくてたまらないのでしょう。
いじめている側は人の痛みが実感できないそうです。
最近いじめを受けていた生徒が自殺をした、
と言うニュースが多く見られます。
時代が進むにつれ、
みんな社会への不安などで精神が崩壊していき、
挙げ句の果てに人を傷つけて楽しむ、
というところまでいってしまいます。
最近私は本当に同じ種族同士傷つけあう人間なんて
滅びてしまえばいい、と思っていますよ。
・・・更新頑張ってください。