BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【リクエスト】小説 デュラララ腐
- 日時: 2015/05/03 23:54
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
どうも、IAです。
このスレはリクエストされた小説を書く為のスレです!なので、いろんな設定の小説が出てきます。
まだ、そんなに書いていませんが…。
全力で書くので、リクエストがあれば、どんどん書き込んで下さい。いつでも、受け付けてます。
目次 ※増えるごとに最新します。
1.【廃病院跡地が廃病院になる前の話】
2.【カルマの坂】
3.【堕天使と天使】 更新中…
では、お楽しみください!
- Re: 【リクエスト】小説 デュラララ腐 ( No.7 )
- 日時: 2015/04/02 22:15
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
うう...感想ありがとうございますっ!!(;ω;)
とても励みになってます...!!
静雄と臨也、どっちが好きですか?
私は臨也ですかね。静雄も好きですが!!
なるべく更新早くしますんで、よろしくお願いします!
- Re: 【リクエスト】小説 デュラララ腐 ( No.8 )
- 日時: 2015/04/03 00:56
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
あのクリスマスが明けて、12月26日。この際だが、はっきりさせたいことがある。
それは俺の病態についてだ。
どうやら相変わらず俺の体を蝕んでいる病は、俺の肺・心臓などの臓器も侵食しているようだ。そしてその病の正体は最新型のウィルスらしい。発祥すると、じわじわと宿主の体を蝕んでいき、宿主が死ぬとそのウィルスも一緒に朽ちていく。そして医者によると、俺の余命はあと半年らしい。しかもその半年は、高熱・頭痛・嘔吐に襲われる。そこで疑問が浮上する。
それは、どうしてシズちゃんは隔離部屋にいる俺の見舞いにこれるのか、ということだ。
それは、このウィルスが稀に起きる化学反応でできるウィルスだからだ。だから、俺がシズちゃんに触ろうが何をしようが感染することはまずない。これは俺が独自に調べた情報だ。
そしてその稀なウィルスが見つかったというのに、どうしてこの病院は平常でいられるのか。
臭いものに蓋をするという言葉は知っているだろうか。まさに、それだ。あの医者達は俺が気付いていないと思っているのだろうが、それは大きな間違いだった。
「あー...暇だなぁ」
俺はそう呟く。
しかし時刻は午後10:00。シズちゃんとは午前中に会い、長話をしたところだった。面会はもう出来ない時刻だ。
「もう寝よっかな」
俺が瞼を閉じようとした、その時。
何かが破裂する音がこの病院に響いた。
「うっ!?」
俺は思わず跳ね起きる。
続けざまに轟音が轟き、その次に悲鳴が響きわたる。
老若男女を問わない悲鳴はどんどんと大きくなっていった。
「フフ...これはいい機会だ」
俺はニヤリと笑う。
手の尽くし用がない病で死ぬよりも、明らかにこちらの方が楽しく死ねる。そう思ったからだ。
悲鳴や轟音がやみ、足音が此方へと近づいてくる。そして、ドアノブに手がかけられた。
その正体は、
「し、シズ....ちゃん...?」
池袋の喧嘩人形だった。
「何で...何なんだよ...!その姿...!」
弟から貰ったはずのバーテン服は明らかに汚れており、それは赤と黒に染まっている。返り血を浴びたと思われるところは、水玉模様や縞模様で彩られていた。
「シズちゃん...まさか...」
「人...殺したの...?」
当の本人はうつむいたまま、この部屋の扉を閉めた。
「シズちゃん...!」
「黙れ!!」
シズちゃんは俺の言葉を遮る。
「俺は何も知らなかった。今日、初めてお前のその病気のことを知った...。あぁ、そうだ。俺は受け入れるってことができねぇ...!そして、我慢することも...!!」
ぎゅっと彼は拳を握りしめた。
「あのクソ医者が電話で言ったんだよ...!『あなたの友人は半年の命です』って...笑いながらよ...!!
それが、それが...どうしても許せなくて。許したくなかった...!!」
俺はぎりっと歯を噛みしめた。
ああ、分かってる。嬉しいんだ、あのシズちゃんがまさか俺のためにここまで怒ってくれんのは。でも、それ以上に何かが悲しくて...今のシズちゃんは、大嫌いだった。
「ねぇシズちゃん。俺は別に心配してもらっても嬉しくないし、別に何にも思わない。その前に...迷惑だよ」
あぁ、こんなの全然思ってない。でも、確かに今のこんなシズちゃんにそんなこと言われても、嬉しくない。
俺が見たいのは、俺が大好きだったのは...。
「っ...」
目の前からシズちゃんが消え、瞬きをしたその瞬間、俺はシズちゃんに押し倒されていた。
「...あぁ...。悪かったなァ...確かにこんな俺は、俺じゃねェ。そうだよ...俺は、お前が大嫌いな静雄君じゃねェとなァ!」
俺の顔から笑みが溢れる。
「随分と余裕だな、臨也君よォ...!」
そうだ、これが俺の愛していた『平和島 静雄』だ。化け物じみたその強さを俺は人間じゃないと捉え、嫌ってきた。でも隠していた心の奥底には...。
「もう逃がさねェぜ、臨也。今日はたっぷりと付き合ってもらう」
俺は脅迫染みた誘いを受けてやることにした。
「それでこそ、シズちゃんだよ」
そっと、手を伸ばすとそこにはちゃんと彼がいた。
もう、寂しくないな。
独りになってしまう彼のために、俺は少しだけ、見えないように泣いてやった。
- Re: 【リクエスト】小説 デュラララ腐 ( No.9 )
- 日時: 2015/04/03 01:08
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
あの、この臨也の病気ですが、私が適当に考えたものなんで、実際はしません。なので、気にせずに読んでくださって構いません。
後書きですが、多分次でラストですねー。でも、まぁ、デュラララのリクエストがまた入ったんで、このスレは当分続きますw
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!次回のシズイザもぜひよろしくお願いします!
- Re: 【リクエスト】小説 デュラララ腐 ( No.10 )
- 日時: 2015/04/03 08:41
- 名前: 中二病 (ID: Exk/SR5W)
私は静雄も好きですがやっぱり臨也ですかねー。
ラスト! 楽しみにしてます〜(≧∇≦)
次回もよろしくお願いします.........(。-_-。)
- Re: 【リクエスト】小説 デュラララ腐 ( No.11 )
- 日時: 2015/04/03 16:47
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
誰もいなくなった、荒れ果てた病院。
あの今となれば懐かしい薬品の臭いも、灰色の俺の命を繋いでたチューブも、もう何処にもない。ここは、廃病院のように静かになっていた。
病院には俺とシズちゃん、二人だけ...。
最後に俺はシズちゃんに一つだけ、頼み事をした。
『俺の足はもう動かないから、最後に一度だけ雪を見せてほしい』
車椅子に乗せられ、俺は病院の外に出る。
そこには...。
「あぁ...」
粉雪が花びらのように舞っていた。
まるで天使の羽を思わせるかのような粉雪は、地面や俺達の身体に降り積もっては消えていく。
「綺麗だ...」
思わず感嘆の声が漏れる。
手のひらに落ちた雪をじっと見つめると、その雪はじわりと溶け、そしてまた次の雪を待ちわびる。
「臨也寒くねぇのか?」
シズちゃんは車椅子を引きながら問いかけてきた。
「ん...。まぁ、寒いけど。でもいいや、このままがいい」
そうだ。もうすぐ消えてしまう俺にとっては、この寒ささえも愛おしい。
「綺麗だよな、雪って。お前と違ってよ...」
まるで苛めっ子のような笑みを浮かべながら、俺の顔を覗き込む。
俺はそんなシズちゃんを無視してぽつりと呟いた。
「俺、雪は好きだけど、雪かきするほどに積もった雪は嫌いなんだ。
だからさ、ここの雪が一番いいよ。来年もそんな雪を見られると思う?シズちゃん」
ぽつりと、肩に雪ではないものが落ちた。
「やだなぁ、シズちゃん。もしかして、泣いてるの?」
「うるせぇ、黙って雪だけ見てろ...!!」
俺はフと笑った。
そして両手を上へ伸ばし、シズちゃんの頭を抱え込む。
「泣かないでよシズちゃん。シズちゃんのせいじゃないんだから」
「...!臨也っ...!?待てよっ...まだ、言ってないだろ...!!
勝手に逃げんなよ...」
「臨也ああぁぁあああぁっ...!」
雪が降り止むまでずっと、彼は、俺のそばにいてくれた。
誰もいない病院。
誰もいなくなった病室。
最後の病人がいた隔離部屋で彼はたたずんでいた。
もう、何も無い。
あの声も。あの音も。あの影も。あの面影ですら、もう消えてしまった。
そっと、シーツに触れるとアイツの体温がまだかすかに残っていた。
ふと俺は、机にのった小さな紙切れを見つけた。
今までこんなものは無かったのだが。
机に寂しく置いてあった紙切れを見る。
そこには薄くかすれた字で、
「シズちゃんへ。
ありがとう。楽しかった。
後、お返しに君の大好きなケーキ。棚の下の冷凍庫に入ってるから。
大好きだよ。」
と、書かれてあった。
「は、はは...」
俺は頭を抱えたまま笑う。
そして、冷凍庫を静かに開けた。
そこには、一つ、ショートケーキがぽつんと座っていた。
「このケーキは...半分お前の分だ、臨也...」
俺はそっとショートケーキを取り出すと、きれいに半分に分けたあと、皿に盛り、ベッドに置いてやった。
「あぁ、そうだ。言ってなかったな、お前に」
俺は、すっと息を吸い込むと、涙に歪む笑顔でこう言った。
俺も大好きだったぜ。ノミ蟲野郎。