BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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百合の咲きたるあの丘で
日時: 2015/10/01 21:21
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

はじめましての方もそうでない方も、おはこんばんは!のれりです。
学園物の百合を書きます。
得意でない方はブラウザバックをお願いします。
読んでくださる皆さんに楽しんでいただけるよう、頑張ります!
応援よろしくお願いします!

→あらすじ
 主人公の神崎 椎那(かんざき しいな)は幼い頃の約束を守るため、
私立百合ケ丘学園に入学する。
 だがそこは、普通の女子校ではなくて——…。


→お客様

○音夜 天 様
○苺 様
○miru* 様
○華月 様

Re: 百合の咲きたるあの丘で ( No.1 )
日時: 2015/07/28 20:37
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

プロローグ



「おはようございます、シスター」
「おはよう、椎那さん」

真っ黒のブレザーに、真っ白いシャツ。
これまた真っ黒のネクタイを身に付けた少女が、シスターと
あいさつを交わした。
銀色に輝くロザリオが少女の胸の上で踊る。
二人の声が、教会の中でこだまする。


ここは、私立百合ヶ丘学園。神埼 百合恵学園長が建てた、
全寮制の女学校である。教師はすべてシスターであり、
男性がこの学校の門をくぐれるのは、年に一度の『百合ヶ丘祭』
だけ、という不思議な学校である。

この学校には、中庭にマリア像があり、中庭では、白百合が
一年中咲き乱れているのだという。

また、その無駄に広い中庭には、小さな教会がぽつんとある。

おや、先ほどの少女が校舎の方へ走り去って行くな。
そうか、そういえば、ついさっき鐘が鳴っていたな。
今日は入学式か…。
さっきの少女はきっと私の娘だろう。くくっ。きっと今頃
バタバタと走っている頃だろう。

…さて、楽しむのはこのぐらいにして。
あの子の物語を始めるとしようか。

Re: 百合の咲きたるあの丘で ( No.2 )
日時: 2015/07/29 10:31
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

百合1輪目


「はぁはぁっはっ」
スカートのプリーツをバサバサとひるがえし、長い廊下を駆け抜ける。
さっき、HRの始まりを告げる鐘が鳴ってしまったのだ。
もう既に、HRは始まっているはずだ。

入学早々…やっちゃったよ……
まさか、あそこで、シスターと話し込んでしまうとは。
私は自分の行動を悔いながら、ただひたすらに教室めがけて駆けていった。



1-3
そう書かれたプレートが、掲げられてある教室の扉を勢いよく開いた。
「すみません!おくれました!神崎椎那です!!」
教室の中の人たちに向かって勢いよく頭を下げる。
瞬間、ピタリとしゃべり声が止まる。
だが、そんな時間も長くはなく、あちらこちらでクスクスと
可愛らしい笑い声が聞こえてくる。

「大丈夫よ。まだ先生もお見えになっていないから」
そう、私に語りかけてくれたのは、いかにも『委員長』といった感じの
子だった。一つにまとめられた三つ編みと黒縁のメガネが
聡明そうな彼女によく似合っていた。

「え?そうなの?ありがー…」
ありがとう。そい言おうとした時だった。

《バシン》

背中を強くたたかれる。
「ぃたっ」
思わず、声を上げると、後ろから詫びる声が聞こえてきた。
「お?いたかったか?わりぃわりぃ。ま、教室入りな」

そう言って、後ろの人は私の背中をとても優しい手つきで軽く押した。
「はーい、ちゅーもーく。ごめんねー。寝坊しましたー。えー、
君たちの担任の君塚 咲(きみづか さき)だ。まあ、よろしく」
後ろの人は先生だったのか、などと思い、席についたその時だった。

「「きゃーーーっ」」

突然の黄色い悲鳴。
いや、歓声…だろうか?
それらが、いきなり私の鼓膜を震わせた。

痛くなった耳を抑えながらみんなの視線の先を追うと、先生にたどり着いた。

「……。」

なるほど。そうゆうことか。

Re: 百合の咲きたるあの丘で ( No.3 )
日時: 2015/07/30 19:45
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

すらりと高い身長に、整った顔立ち、一つにくくった状態であるというのに、腰までの長さがある髪の毛はさらさらのストレートだ。
そして、低く、安定感のあるハスキーボイスときた。

これはもう…女子の注目の的だろう。

実を言うと、私も一瞬どきりとした。
宝塚の男役の人も顔負けなんじゃないだろうか。

「うるせぇよっ。お前らもかっ!?ったく、今年の一年坊は…」

本気でめんどくさそうに先生がつぶやいた。
『お前らも』ということは、他の生徒にも同じ反応を
されたのだろうか…?

「んーと、じゃあ、出席とるぞー。天野ー」
「はぁい」
「綾澤」
「はい」

次々とクラスメイト達の名前が読み上げられていく。
そんなクラスメイト達の顔をぼぅっと眺めていた時だった。

いきなり、教室の前の扉がガラッと音を立てて、はげしく開いた。
「おはようございます」
そこに現れたのは…。


ふわふわと軽くウェーブのかかった、胸のあたりまである髪を
けだるそうに手で払う、金髪碧眼の---…





日本語ペラッペラの美少女だった。



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