BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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この気持ちに気づいてる?【BL/オリジナル】
日時: 2016/09/02 13:34
名前: 我 (ID: DVcR0E4k)

朝倉の兄弟です。
長く続けるようにがんばろうと思います。


主な登場人物

カイジ
寂れた廃ビル街にひっそり暮らしている住人の1人。家をなくした者、身寄りのない者、名前が無い者が集まる。情報屋集団の幹部。金髪右分けの髪。童顔。悪戯好き。スリが上手い。背は平均より少し低い。

赤澤 健人
服の上からでもわかる筋肉。柔道黒帯で体格が良い。サングラスをかけていて、元ヤン。黒髪短髪に青いキャップを被っている。身長は高い方。

Re: この気持ちに気づいてる?【BL/オリジナル】 ( No.1 )
日時: 2016/09/02 19:50
名前: 我 (ID: DVcR0E4k)

日の出ている時間帯でも変わらず静かな廃ビル街のあるビル1階で何やら声がする。何かを数える声。女の声に近いが女とは断言できない高い声。

「いち、にー、さん、しー……じゅうさ…あれ?え?これだけ!?あー!もう!たったこれだけかよ!」

「おい」

華奢な体つきをした青年に見える後ろ姿に声をかけるとビクッと肩を上げて驚いた青年は勢い良く振り向いて声をかけてきた人物を見ると鋭い視線をした目は思いもしなかった人物に目を見開いてまた驚く。すぐに口元には笑みを浮かべた。

「……あ〜、赤澤さんじゃないですかー。なんでここにいるの?ここ、アンタの領土じゃ、ないですよー?」

「暇つぶしだ」

「…暇つぶしに敵の領土乗り込んで来んなよ」

声をかけてきた人物に見覚えがあったことを思い出した青年は子供に教え聞かせるように目の前の男に言うと、低い声でまるでその答えが当たり前と言っているかのような返答に、青年はボソッと、それでも男に聞こえるぐらいの声量で呟くと、男に背を向けて自分の物なのか広げてあった何かを小さな鞄に纏めて詰め込むと、斜めに肩掛けして、立ち去ろうとする。

「悪いけど、俺は暇じゃないんで、用があるなら他の奴に言って」

「……」

何も喋らない男を一度見て、肯定と受け取った青年は、ビルの外へ向かい、知った幅の狭いビルとビルの間のような道を歩く。鞄が重いからなのか、鞄に大切な物が入っているからなのか、両サイドの壁に鞄をぶつけない様自分の背中の方へ持っていき片手でそれを支えながら歩いている。

Re: この気持ちに気づいてる?【BL/オリジナル】 ( No.2 )
日時: 2016/09/02 22:06
名前: 我 (ID: DVcR0E4k)

小さく鼻歌を唄いながらどんどん狭くなっていく道を歩み続ける青年は、ふと立ち止まって振り返る。

「あのさ、なんでついて来てんの?」

「…ここに用がある」

「……あっそう。ところで、誰に用があって来たわけ?」

振り返った青年は男が自分と少し離れたところから歩いてついてきているのを見て鬱陶しそうに問うと、無表情を崩さずに言う男。詳しくは話そうとしない男に一度興味無さそうに言っては、また目指す場所へと体を向けて歩き出した青年は軽く男に問いかける。顔は向けずに。
青年が歩き始めたのを見た男は同じ距離を保ちながら青年の後を追う。

「…さあな」

「ふ〜ん、じゃあ、どこに行くつもりなの?」

「……」

「ガラの悪い人って、黙り好きだよねぇ〜。言いたくないならいいけどさ、俺、ついてこられるのって嫌いなんだよね」

曖昧に応える男に想定内だったのか、次の問いを突きつけると、男は黙る。その反応に小馬鹿にしたように男に言う青年は、男が自分について来ていることを確信して、上記を述べると振り向くことなく軽く走り出す。
走り出した青年に驚いて遅れをとったが見失わないように男も青年を追いかける。
道の脇には段ボールや鉄の棒、錆びれたネジ、縛られてある新聞の山。そんな物がゴチャゴチャある道は身軽なうえにそこを知り尽くしている青年にとっては有利な話で。

青年が曲がり角を曲がったのを見て追った男は曲がった瞬間に、立ってこちらを見ていた青年にぶつかりそうになり、慌てて後ずさる。
ギリギリのところで華奢で自分がぶつかれば折れそうな青年にぶつからなかったことに安堵のため息をつく男。

「なんのつもり?どっかのお偉いさんに俺を追えとでも言われたわけ?」

「違う」

「だったらつけて来んの、やめてくんない?どういう理由か知らないけどさ」

「だから、ここに用があると…」

「どこに、用があるわけ?」

腰に両手を当てて仁王立ちしたまま先程まで走っていたとは思えない程、息が乱れていない青年は少し苛立ったように男に言うと、男は間を置かずに他人からの指示で動いていることを否定する。
そんな男に自分のあとを追ってくる理由を聞いても、先程と同じ答えを返される。
だが、青年は先程のようにはいかない。場所を強調して聞くと、男は間をとって、下記を告げた。

「…お前には関係ないだろ」


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