複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

恋から、愛へ<こめんと募集〜っ♪>v<ノシ>
日時: 2012/05/31 16:39
名前: 春野花 (ID: 5ROqhRB3)

  第1章 独りぼっち。
「大きらい!!」
ううん。ほんとは違うの。そうじゃなくて。
でも、私は
「お父さんもお母さんもキライ!」
そう言い捨てて部屋を飛び出した。

部屋に駆け込んで声を出さないように泣いて。目が赤くならないように泣くのをやめて。

泣いたらまた、ケンカするでしょ?「あなたが・・・」「いや、お前が・・・」

もう、聞きたくない。怒鳴り声とともに何かが割れた。


 幸せって何だっけ??分からなくなってしまった自分が悲しい。ベットにもぐりこんで、耳をふさいでぬいぐるみを抱きしめる。


私、中野恋<ナカノレン>高校1年生は両親の離婚が決まってから親に素直になれない。
転校も決まってしまった。 
友達ともぎこちない。お互いどう接したらいいのか、分からない。

好きな人は・・・、私の存在自体きっと知らないはず。

 だって、話した事もないから。                 
これで終わりなの?こんな風に終わるの?
それとももう、終わってしまった?そんなの、ひどい。
どうして・・・?私、何かした?私のせいなの・・・?
もっと、一緒に居たかった。見てるだけでいいの。お願い、時間を止めて・・・




私、 私の心、独りぼっち。
さみしい。さびしいよ。誰も、いない私の心。
氷りついた心。誰か。ねぇ、誰か・・・。



                     私を助けて・・・・

Re: 恋から、愛へ ( No.88 )
日時: 2011/09/18 17:57
名前: 春野花 (ID: 7BFkVMAM)

 「おはよう、美河サン??」

次の日。作り笑いだとバレバレな顔で美河に笑いかける。

美河はほんの少しまゆげを上に上げたが、すぐにボク同様の嫌な笑みを浮かべて返す。

「おはよ。 ・・・何のご用で?」

周りの空気が凍り付いていくのを感じる。

その中で、先に笑顔を崩した方の負けと言っても過言では無い。

「言わなきゃ、分んないわけ??」

更にニッコリとボクは笑う。

「恋に触ったらキレるっつったじゃん?もう早忘れちゃったのかなぁ・・・?」

ボクが言ったら美河は心の底から楽しそうに笑いながら言った。

「あはっ、触ってませんけどナニカ??」

チラッとボクの隣の恋を見て、自分の爪に目を向ける。

「じゃ、何で昨日恋が泣きながら雨に濡れてたのか教えてくんない?!」

「え? そんなの知らないけど。自分でやったんじゃないの?自分だけを見てもらうために、とかね・・?」

クスクスと数ヶ所から聞こえる笑い声。女らしい女ってやな生き物だよね。自分のためなら何だってやるもんな。

・・・そこに恋を入れるな。妄想は頭の中だけに留めることをおすすめするなぁ?

どうやらボクの顔に『アホか』って書いてあったらしい。

「だって!! 有り得ない話じゃないでしょ!!?全てが計画かもしれない。屋上で誰かがなぐさめに来るのを待ってたんじゃないの??!」

「そんな演技、恋はしない!!お前らみたいのとは違うんだよっ!!・・それにめっちゃ天然だし。」

もう怒鳴り合いに近くなってきてる。恋、今度こそは何か大変って思ったらしい。さっきからボクの背中をきゅっと掴んで離そうとしない。

「だから言ってるじゃん! 全てが、だよっっ?本当は天然じゃないかもよ!!?  て言うか私は何もしてないって言ってるじゃん!!」

「何もしてない!!? ふざけんなよっ!!直接的じゃなくても、絶対関ってるだろ!!」

もう何も考えずに、相手の顔も見ずに感情をぶつけるだけ。

「うるさいな!!男のくせにヒステリックになんないでよっ!中身まで女みたいっっ。 ・・・確かにちょっと邪魔だよねって言ったけど、私はいじめろなんて言ってない。 でも気付くようにやるなんてバカみたい。今まで私のどこを見てたわけ?」

お前結局どっちの味方・・・? こっちなわけない、か。

「今までのことを振り返るとやっぱお前かなぁと。」

いきなり離して不意打ちを打つ。

「だっ・・・て。今回は本気だって、いつもみたいに何もかもどうでも良いみたいな顔じゃなかったからっ!・・・幸せに、なってほしいから。」

このときボク、図星だったからって焦っちゃったんだよねぇ・・・。

「っは!?お前はただボクが振り向かなかったのが悔しいだけだろ?!でもだからって んんっ?!」

恋の手が僕の口をふさぐ。

               傷ついてるみたいな、怒った顔。

Re: 恋から、愛へ ( No.89 )
日時: 2011/09/19 07:30
名前: 春野花 (ID: 7BFkVMAM)

 「やめて・・?自分をすきって言ってくれる女の子を泣かせたりしないで・・・!傷つけたら後悔するよ?いつかきっと、優斗が傷つくから・・・っ。」

恋は泣きかけの顔。ボクも同じ顔になりそう。

・・・やっぱり、今日の僕はおかしい。恋が言ってる事があってるのに。

恋は、美河を構った。きっとその事が悔しくて仕方ないんだ。

「・・・・っ恋、にっ!ボクの気持ちなんか分かんないよ・・・っ。今までのことも何にも知らないくせに!!」

体が小さく震える。恋の顔、見れない。

ボクは恋にどんな顔させたんだろう。人を傷つけるのがこんなに怖いと感じたのは初めてだ。

「・・春川君・・・。」

このままだときっと美河にまで迷惑かける。このままだと全員もっと傷つきそうで。

心を少し離す事にした。

「・・・〜〜ごめん、今はちょっと1人になりたい・・。」

走った。出来るだけ早く走って、裏庭にたどり着く。

ガンッと近くにあったバケツを蹴っ飛ばす。それは物置の壁にぶつかってさらに大きな音を出す。

その場に座り込んで溜まった息を一気に吐き出す。

「はぁぁぁぁぁー・・・。 も、サイテー。   大っ嫌いだ。」

呟いて気付く。美河でも他の女でも恋でもなく、

                自分に言ってるんだ、と。

Re: 恋から、愛へ ( No.90 )
日時: 2011/09/19 09:47
名前: 葬儀屋 (ID: 2cEGTv00)

 優斗君……自分を嫌になっちゃったらお終いだよ! 私は君のこと大好きだからね! 

 ……この馬鹿発言は無視しても結構ですが、やはり、優斗君は好きですね。こういう、自分を責めちゃうところがいい人なんだなぁって思わせられます。

 恋ちゃんも、可愛いですぅ。なんだかトローンとしちゃいます。優しいし、可愛いし。いつも優斗君のことを思っていて、なんだか純粋な女の子ってこんな子なのかなぁと思いました。

 更新、がんばってください!

 乱入、失礼しました。 

Re: 恋から、愛へ ( No.91 )
日時: 2011/09/19 15:33
名前: 春野花 (ID: IY.5e5Uz)

葬儀屋さんっっ、来てくれるの待ってましたぁぁ!!(泣)

またまた優斗、喜びますよその発言。花もだいすきだよ!?でもいじめたくなっちゃうの。ごめんね?(笑)

恋もイメージ的には居たら絶対友達になりたい子、なんで純粋って言葉の似合う子になっていれば・・・と思います。

がんばります。

Re: 恋から、愛へ ( No.92 )
日時: 2011/09/20 16:38
名前: 春野花 (ID: 7BFkVMAM)

ガサ、と誰かが入ってきた。

うつむいて前髪をクシャリとかき回し、顔を隠す。正直、もう泣きそうだし。

それなのにその人はどんどん近づいてきて僕に聞いた。

「ね、職員室ってぇ・・・、どこ??」

「はぁ・・・?ここ外だけど。中にあるに決まってんだろ。」

思わず言ってしまってからあっ、と顔を上げる。

するとどこか懐かしくていつかの思い出をよみがえらせる女の子が立っていた。

「「あれ?どっかで・・・・。」」


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。