複雑・ファジー小説
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- 【短編】 目玉ちゃん目玉ちゃん目玉ちゃん 【物語】
- 日時: 2012/04/16 20:53
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
( くるしい、よ。ねえ。 )
.
勢いで作ってしまいました。どうも蟻です。
えーと短編集なんかを載せていきたいと思います。ジャンルはシリアスからギャグまでまあ色々と置いていく予定であります。
ではゆっくり見てってくれると嬉しい限りでございます。
@ 目次
[ それは蒸し暑い雨の日 ] >>1
[ Dreamer ] >>2 >>3 (佐々木夢芽・鈴木有芽/ささきゆめ・すずきゆめ)
[ イレギュラー ] >>7
[ 残酷な天の彼女 ] >>9
[ 馬鹿ですよ、どうしようもなく ] >>10 (池田嬉季/いけだきき)
[ 最高に熱い夢を ] >>11
[ すーぱーろりーた ] >>12 >>13 (崎本要・倉本燐・西垣鈴・西垣/さきもとかなめ・くらもとりん・にしがきりん・にしがき)
[ 光る星と光る花冠 ] >>15 (秋原遊生・星夜/あきはらゆうき・せいや)
[ 混ざり合う絵の具 ] >>18
[ ぎょろぎょろして叫んでます ] >>20 (目玉ちゃん/めだまちゃん)
[ 一緒に笑って、 ] >>21
[ ひらひらと、へらへらと、 ] >>22 >>23 (愛咲爽・愛咲陽・風日/あいさきそう・あいさきよう・ふうか)
[ ぎすぎす、な ] >>24 (透・蜜柑/とおる・みかん)
[ あなたの事しか見ていないのです ] >>25
[ 告白 ] >>28
@ お客様
ひゅるりさん wOkkAさん 友桃さん るき♂さん
.
2011/6/19 スレッド生成
- Re: 【短編】 日常的憂鬱 【物語】 ( No.31 )
- 日時: 2012/01/06 21:50
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
[ 日常的憂鬱 ]
一日、一時間、一分、一秒ごとに。私の中で廻る一つの感情。色々な事が重なって、色々な思いが重なって、私の中を埋めていく。たった一つの感情で、私は灰色に染まっている。
ベッドの上でまた感じる。日常的に私の体に侵略する『ソレ』を感じて、どうしようもなく嫌な気持ちになってしまう。何もかもを投げ出したくなる衝動が、私をここから立たそうとしない。
まだ眠っていたい、と。その願いも空しく、理性をどうにか働かしてベッドから立ち上がった。
「今日も学校かー……」
そこらに居る学生が、毎日の様に抱く感情を吐き出してみる。間違いなく私も、そこらに居る学生だから。
人間ってのは、やっぱり面倒な生き物だと思う。何のために勉強をするのだろう。何のために今の社会を作り上げたのだろう。何のために利益を求めるのだろう。
歴史の教科書を眺めても、それを作り出した本人の意図が分からない。憲法があっても殺人は起こってるのに。虐めだって起こってる。今の現状はいいわけ? 悪いわけ? ここまでして、複雑な社会を作り上げているのに、人は一向に変わらない。だって、戦争こそ起こってないけど虐めとか殺人とか、毎日の様に繰り広げられている。欲っていうのは、いつになっても人のココロを崩していく。
この憂鬱な感情を作り上げているのは、他の人なんでしょうか。環境なんでしょうか。それとも、単に私のココロが嫌だって言っているだけなのでしょうか。あーあー、いずれにしても、私は憂鬱に侵されて続けている。
非日常ってなんだろう。とてもラッキーな日? 頭の底から隅々まで綺麗な日? それとも世界がサヨナラする日? 非日常万々歳である。
「——世界はこれからも廻り続けるし、お前の憂鬱は消えたりなんかしない。そのからからの頭で一生廻り続けるんだよ。そして、この時間さえもな」
「…………ふああ?」
ベッドの上で考える、意味不明なこと。
一日、一時間、一分、一秒ごとに私の中で廻る一つの感情。夢の中で私を哂ったアイツは、どう見ても私が嫌ってる感情みたいな奴だった。
あーあー、日常的に侵されてるなあ。
日常的憂鬱 / end.
- Re: 【短編】 日常的憂鬱 【物語】 ( No.32 )
- 日時: 2012/04/14 14:04
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: 続いていないと思ったか?
[ アタシ、ニューガール。 ]
晴れて、高校生になりました。そんなアタシ。
今まで親が禁止して持てなかったケータイをスクールバッグの中に突っ込んで、学校に向かう。
いつもより澄み切った青空。いつも見ていた何気ない風景が、今は鮮明に見える。辺りを眺めながら、何となくそう思った。
心臓がわくわくしすぎてどきどきと大騒ぎする。そしてちょっと胸が痛くなる感覚に襲われる。ああ、楽しみすぎて大人しくなれない。
落ち着けなくて、歩いてることさえももどかしい気持ちになったアタシは、地面を蹴って走り出した。
気持ちいい風を感じる。走っているのが楽しくて、いつの間にやら学校に到着していた。
クラスに着くと、すでに沢山の人が来ていた。中には知ってる人も居るけど、やはり知らない人が多い。ここに来て初めて、アタシは少しの不安を持った。しかし、不安になってもしょうがない。
今日から、はじまるのだから。
今日から、新しい生活をはじめるのだから。
何もかも新しくなってアタシは進む。小学校、中学校。そして今、物語第三部の幕が開く、みたいな。
心臓は相変わらず痛いのだけれども、それでもアタシは今日も明日もできる限り全力で進む。
( ニューライフ、ニューゲーム、ニューガール。 )
アタシ、ニューガール / end.
久々ですねー。まだいますよー。
ちょっと遅れたけど。ちなみに私は中学2年生になりました。
- sんごいオモシロカッタ〜 ( No.33 )
- 日時: 2012/04/15 10:28
- 名前: るき♂ (ID: 02MPxbPc)
蟻さんの描く世界は人の内側の部分が良く表現されていて面白かったっす。
嘘は泥棒の始まりと言うが、僕の頭は万年エイプリルフールという表現がすごいと思いました。嘘は付いたらいけないという事をうまく表現しているなと思いましたね。
僕は4月14日に複雑ファジー小説「白昼夢」という作品を書きました。高校生で今、17歳です。良かったら、読んでみてください。♂
- Re: 【短編】 日常的憂鬱 【物語】 ( No.34 )
- 日時: 2012/04/16 20:41
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: 書こうとおもったらお客様だよ…ポカーン
>>33
はじめまして! 心理描写には力を入れてますね。自分を見つめなおして、そうだ自分はこういうところがあるからこう書こうとか考えてれば、こういう文章はできますよー。でも観察が苦手なのでキャラが大体同じなんです…orz 本は一応読んで参考にするんですけどw
それは池田後輩といちゃいちゃしているアレですね。結構気に入ってます。つーか毒舌後輩が好きなんです。
そうなのです。嘘は吐いちゃだめなのです。いいわけはいいわけー。
はじめたばっかりですね! ぜひ完結することを願っています。高校生…だと…!? かなり年上でびっくりしてる蟻です。
読むのは遅いのですが、訪問させていただきますね。
- Re: 【短編】 目玉ちゃん目玉ちゃん目玉ちゃん 【物語】 ( No.35 )
- 日時: 2012/04/16 21:40
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: 久々のゆめゆめコンビ。高2に進級したようですよ
[ 発展途上のドリーマー ]
今日は登校日だった。
入学式とかの準備で、掃除したり、疲れたり。もう体力限界だよ……というぐらい動いたのに、甲高い叫び声が聞こえる。歓喜歓喜の群れだ。耳が痛いよ。
すると私の彼氏の声で、私を呼ぶ声が聞こえた。気のせいだといーなー。
「おい、夢芽!」
気のせいじゃありませんでしたー。辺りも五月蠅いのに、今日はコイツも五月蠅いのか。一体何事だよ。
「何だよー、声でっかいんだよ、有芽は」
「お前、クラス表見ろよ!」
有芽に言われるがまま、私はクラス表を見る。人が沢山で、正直見づらいのだが、背伸びしたり、人が群がってる場所へ自分から中に入ったり、なんとかしてクラス表を見る。
ふむ、私は三十六番ね。パートナーの人は誰だろう。パートナーの名前ぐらい覚えてやらなきゃ、会話すらできやしない。まあ人見知りだから会話とかしないけど。
とか、心の奥底で要らない事を考えながら隣の人の名前を見る。
「げ」
「何だよその反応! 嬉しくねーのかよお前!」
「いや、なんかこの距離の方が心地良いんで」
「それっぽい事言って関係を崩すな! 俺がみじめだろ!」
「最初からじゃないの?」
「お前は……!」
この会話で皆様大体分かっただろう。
そう、佐々木ちゃんったら、鈴木くんと同じクラス。更に言っちゃうと隣同士。パートナー。三十六番が佐々木夢芽なら、六番は鈴木有芽なのだ。つまりそれで有芽は興奮していると。全くコイツは。
「まあ、知らない人よりいっか」
「待って! 俺友達より一線は越えてるはずだよね!」
「声でかい有芽、あーほ」
ちょっとはデリカシーってもんを考えろ。こっちだって恥ずかしいんだよ。視線とか怖いしねー。特に女子とかさ。コイツは無駄にイケメンだから、嫉妬する奴が少なくないんだよ。
「ちょっと待って夢芽!」
「アンタ声でかいの! 学習しないの!?」
「あ、ああごめん……ちがう、遊べるかなーと思って」
「あーいいよ。一つ何かおごってよ」
「え、なんで」
「え、おごってくれないの」
そこまで言ったところで、有芽が頭を掻きながら「まあいいけどさ」と校門の外に出た。
私は、その背中を追いかけて、手を繋ぐ。
「じゃ、アイスよろしく」
顔から零れるのは、笑み。
発展途上のドリーマー / next