複雑・ファジー小説

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【短編】 目玉ちゃん目玉ちゃん目玉ちゃん 【物語】
日時: 2012/04/16 20:53
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)

( くるしい、よ。ねえ。 )


.

勢いで作ってしまいました。どうもありです。
えーと短編集なんかを載せていきたいと思います。ジャンルはシリアスからギャグまでまあ色々と置いていく予定であります。
ではゆっくり見てってくれると嬉しい限りでございます。

@ 目次
[ それは蒸し暑い雨の日 ] >>1
[ Dreamer ] >>2 >>3 (佐々木夢芽・鈴木有芽/ささきゆめ・すずきゆめ) 
[ イレギュラー ] >>7
[ 残酷な天の彼女 ] >>9
[ 馬鹿ですよ、どうしようもなく ] >>10 (池田嬉季/いけだきき)
[ 最高に熱い夢を ] >>11
[ すーぱーろりーた ] >>12 >>13 (崎本要・倉本燐・西垣鈴・西垣/さきもとかなめ・くらもとりん・にしがきりん・にしがき)
[ 光る星と光る花冠 ] >>15 (秋原遊生・星夜/あきはらゆうき・せいや)
[ 混ざり合う絵の具 ] >>18
[ ぎょろぎょろして叫んでます ] >>20 (目玉ちゃん/めだまちゃん)
[ 一緒に笑って、 ] >>21
[ ひらひらと、へらへらと、 ] >>22 >>23 (愛咲爽・愛咲陽・風日/あいさきそう・あいさきよう・ふうか) 
[ ぎすぎす、な ] >>24 (透・蜜柑/とおる・みかん)
[ あなたの事しか見ていないのです ] >>25
[ 告白 ]  >>28

@ お客様 
ひゅるりさん wOkkAさん 友桃さん るき♂さん
 


.



2011/6/19  スレッド生成 

Re: 【短編】 Dreamer 【物語】 ( No.1 )
日時: 2011/06/23 10:01
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: V9u1HFiP)

[ それは蒸し暑い雨の日 ] 


 今日は雨の日だ。と言うより梅雨真っ最中である。
 こんな土砂降りの日に嬉々とする筈も無く、僕はただ降り続く雨を、どこにでもありそうな普通のアパート——所謂僕の家から眺めていた。
 僕は梅雨が大嫌いである。濡れるし暑いしベタベタするし。いい事など一つもない。あってたまるものか。
 
 「兄ちゃーん、ご飯できたよ」
「おお、やっとか」

 中学二年生の妹がポニーテールをわっさわっさと揺らし、駆け足で来た。僕はテーブルを見ると豪華な食事がテーブルの上に乗っていた……なんて事は無く、妹の声はただ「ご飯できたから運んでよ」って言う事であり、そもそも僕の妹は僕の妄想通りの兄思いではなかった。

 「いただきます」

と、二人声と手を合わせて言う。挨拶は大事だ皆。
 目の前にあるテレビを付けずに黙々とご飯を食していると、妹の方から話を切り出した。

 「蒸し暑いねー」
「ん、本当に」

妹も同じ事を思っていた様だ。どうして雨なんてものがあるのだ。全く理解不能、理解しようとも僕は思わない。

 「てるてる坊主作るか」
「おー、じゃあ扇風機に吊るせ。きっと風もいい感じになるはず」
「おー」

 ご飯を食べてごちそうさマウスと魔法の言葉を唱えた後に、てるてる坊主製作は行われた。と言っても二、三枚程のティッシュを丸めて、その上からまたティッシュを被せ、ゴムで縛ると言う簡単な作業だ。ティッシュの無駄遣いだろうか。
 五分程度の時間を要したてるてる坊主は扇風機の穴の方にしっかりと二つ吊るされている。扇風機を付けたら、そのてるてる坊主達は、とてつもない風を受けて揺れていた。まさか明日暴風域ではないよな。
 そして数時間後僕は就寝した訳なのだが、何だこの景色は。

 昨日よりも、土砂降りじゃないか。



#01 - Dreamer  ( No.2 )
日時: 2011/06/25 19:50
名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: V9u1HFiP)

[ Dreamer ]


 夢は夢であり現実ではない。
 夢を現実に変える事はできる。余程の事じゃなければ。
 こんな私も、頑張れば現実になる夢を持った人の一人だった。


 「夢芽はさ、何になりたい?」
「何にって、何なのさ」

二人だけの帰り道。夕日が出て暑い初夏の日、私の彼氏である鈴木有芽が、ふいに訊ねてきた。
 有芽は、私と同じ名前だ。性格もどことなく似てると言われるが、外見。一番違うのは外見である。彼がイケメンと呼ばれるのなら、私は凡人と呼ばれる可哀想なただの女子高生だ。

 「何にって将来の夢だよ。ほら、俺らも三年後大人になるんだぜ」
「ああ、私は魔王になりたいとかそういう素敵な夢の話をしていると思った」
「全然素敵じゃねえよ!? それになんで高校生にもなってそんなありえない夢の話をするんだよ!」

つっこまれた。鬼の様な形相で。ただし子鬼。子鬼って可愛いよね。いやまあ見たこと無いけど。つまり私は有芽が可愛いって褒めてるって事だ。心の中だけでだけども。

 「イラストレーター」
「はい?」
「将来の夢、イラストレーターなの。と言うよりアンタ三年後に本当に大人になれる訳? 立派じゃない大人の間違いじゃないの?」
「お前彼氏に失礼な奴だな! 立派な大人にくらいなれるよ!」

またつっこまれた。私は可笑しい事言ってないのに。むしろ全て正解だわ。パーフェクトだよブラボーだよ。
 ふと空を見上げてみると、いつの間に空は薄暗くなって三日月が浮かんでいた。

 「あー、暑い。汗だっくだく。お風呂入りたい」
「あー、俺も」
「蟻さん以下のナメクジ並みの私と?」
「どんだけ卑屈だお前!」

またつっこまれた。三度目だが大丈夫か? 恐らく異常ではない。嘘。頭で独り言言ってる私はやっぱり異常だった。
 卑屈と言われると、そうじゃない。卑屈って言うもんは、自分を貶すもんだ。しかし違う。私は私とナメクジさんを褒めてるのだ。いやでも蟻さん以下って言っちゃったからやっぱ貶してるのか? 考えたがそんな事実はどうでも良かった。

 

 Dreamer / next  

#02 - Dreamer  ( No.3 )
日時: 2011/06/26 13:54
名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: V9u1HFiP)

 「——アンタは、何か夢とかあるの?」
「俺の夢? 俺はー……」

話を戻して有芽に訊き返してみるが、有芽は首を捻らせて考えたが、そもそも有芽には何もなかったらしい。
 何も話さずに静かな道を歩く。空は既に真っ暗で、電灯がないここら辺の道はあまり道が見えない。冬であれば何も見えないな、これは。

 「まあ、将来の夢なんてお前の旦那とかになってりゃいいか」
「じゃあ今からバイト始めてな、おとーさん」
「お前、普通の人なら恥ずかしがるか否定するぞ」

私が有芽の顔を見ずに夫婦になる事を肯定すると、呆れつつ有芽が返してきた。なんだよ、お前が言った事じゃないかよ。

 「否定なんてしないよ。金があればね」

金さえあれば二人で生活するのも楽だ。いや、むしろ二人の方が何だかんだで心強いし寂しくないし。一人よりも、楽だと思う。

 「お前なあ……」
「アンタの事は、まだ好きだしさ」
「んなっ」

ハハ、と有芽に向けて笑うと、有芽は赤面して両手で顔を隠した。照れ屋さんめ。

 「俺恥ずかしい! もうお前いやだ!」
「まあとにかく。金があるなら同棲してもいいよ。私の夢は大変だし。誰か居ないと心細いしねー」

わざと有芽にそう言ってから、前を向いて歩き出す。
 すると、後ろから有芽が私を呼ぶ声が聞こえた。

 「夢芽」
「んー、なにー?」

顔が自然に綻びるのが分かる。何だか、ふわりとして嬉しい。

 「俺、お前の傍にいてやるよ」
「偉そうに言うなよ」

キザな事を言う有芽の足を蹴って、笑ってみた。

 私は沢山の夢を見て、生きる。そんな感じの、ちっちゃい小鳥。



Dreamer / end  

Re: 【短編】 Dreamer 【物語】 ( No.4 )
日時: 2011/06/26 13:57
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: V9u1HFiP)

紫で…名乗ってしまった…。
紫さんっていう上手い人がいるからここで紫を名乗るのはややこしい以前に私が名乗っていいのか不安になるのにちくしょう。

とりあえず登場人物


鈴木有芽すずきゆめ  佐々木夢芽ささきゆめ

リア充ども。子供の名前どうしようかって悩んでたらいい。

Re: 【短編】 Dreamer 【物語】 ( No.5 )
日時: 2011/06/26 15:03
名前: ひゅるり   ◆SDhkkrnOxE (ID: 84hRb0Yz)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?475207

ああああ蟻さん、こんにちは!

二次元の方でもお世話になりましたひゅるりです。

何だか別な人と話してる気がしますね・・・。

更新がんばってください、楽しみにしてます!


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