複雑・ファジー小説
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- レリアルドールの夢
- 日時: 2011/09/30 18:32
- 名前: グラハム (ID: SSatGfsz)
初めてまして!!
クリックしていただきありがとうございます。
初めて書く小説なので誤字や脱字が多かったりするかもしれませんが努力して直していきます。
もし、間違えがあれば指摘してもらえれば嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
- Re: レリアルドールの夢 ( No.20 )
- 日時: 2011/12/10 01:22
- 名前: グラハム (ID: rG2eRnXu)
海が白くぼやけて見える。それはなんとも、幻想的な朝であった。
「ふぁぁ〜・・・眠・・・」
彩月さんは眠そうな目を擦り海の向こうを眺めていた。
「ふぁ〜・・・本当に・・・何も見えませんね。悠時、今・・・何時なの?」
「6時17分です。」
悠時は正確な時刻をレイズに伝える。それを聞いたレイズは少し憂鬱な気分になった。
「まだ、来ないの?」
「そうみたいですね。」
レイズはぐずり始めた。
「も・・うここに来て何時間たったと思ってるのよ!」
「2時間位じゃないの?」
レイズの文句に彩月さんがダルそうにそう応えた。
「いえ、正確には2時間17分ですよ。」
「もう、この際17分の誤差はどうでもいいわ!」
レイズはいつもの落ち着きを失っていた。
「レイズお、落ち着いてください。」
「落ち着いていられるわけないでしょ!」
二人のこのやり取りは、長く続くだろうと思った彩月さんはポーチの中にあった小説を手に取った。
それから彩月さんが15ページ目をめくろうとすると、視界の端に霧と霧の間を縫うようにして進んでくるものが入った。
小説に栞を挿むと本を閉じた。
「やっと来たわね!」
- Re: レリアルドールの夢 ( No.21 )
- 日時: 2011/12/10 23:44
- 名前: グラハム (ID: rG2eRnXu)
立ち込める霧から姿を現したのは・・・漁業船だ。
「オーオーモウ来てたのかサツキ!」
カタコトな日本語が漁業船の甲板から発せられた。
「オーーイ! サツキじゃないのか?」
「そーうよー・・・」
彩月さんは少し呆れたような返事をする。
その声を聞いた二人は言い争いをするのをやめた。
「彩月さん・・・誰なんですか?」
「だれ・・・?」
二人は同じ言葉を発した。
彩月さんは二人に目を向けてダルそうにこう応えた。
「見れば分かるわよ・・・。」
徐々に船は陸地に近づいて来た。
船は慎重に船場に結ばれた。
「オ、オーーイ、サツキ遅くなッテわりィ。」
甲板から降りてきた漁師は・・・「外人!」
レイズは声を張り上げるように叫んだ。
「オーオー、アナタも外国人じゃないですかぁ! ホホッホ、ホホ、ナイスジョウクですネ!」
「あ・・・そうか! 私も日本じゃ外人か・・・もうーそうジャなくて・・・」
「レイズ、貴女までカタコトになってますよ。」
レイズは顔をゆがませる。
「もう最悪!!」
「ホホッホ、ホホ!!!!」
朝の海に男の笑いに女の叫び声がこだました。
- Re: レリアルドールの夢 ( No.22 )
- 日時: 2011/12/12 19:55
- 名前: グラハム (ID: MGNiK3vE)
「アニエスサ・ビデロと言いマス。どうぞビデお呼びくださいデス。」
いきなり自己紹介をした。しかし、自己紹介は名前言っただけでを終わり・・・。
「本当にヒサシブリデス!」
「えーえー本当に・・・」
彩月さんは、また覇気のないダルそうな返事を返す。
「皆さんコーヒデス! レイズさんは寝ていましたか。」
外国人は三人にコーヒを振舞っていた。しかし、レイズは疲れてしまったのか眠っていた。
「ここの漁師小屋は、アタタカイデショウ!」
「ハイとても暖かいです。」
悠時は差し出されたマグカップを手に取りそれを口に運んだ。そして、一口飲むと悠時は、手に持っていたマグカップを机のうえに置きこう尋ねた。
まだ、出航できないのですか?」
「マダ、キリが晴れないコトニハ・・・難しいですね。」
ビデは窓の外を見てそう応えた。
「ビデこの霧晴れそうなの?」
レイズの隣で本を読んでいた彩月さんは本から目をそらす事無くこちらの話に耳をかしていたようだ。
「ハイ晴れるとは思います・・・。」
「ならしばらくこうしてるしかないのか・・・。」
「そうでスネ。」
窓の外は何も見えない。
まるでこの辺りだけ隔離されているようだ・…。
- Re: レリアルドールの夢 ( No.23 )
- 日時: 2011/12/12 20:26
- 名前: グラハム (ID: MGNiK3vE)
character
工藤 彩月【くどう さつき】
性別 女
身長 172cm
体重 53Kg
性格 掴み所なく誰とでも仲良くなれ誰からも好かれるお姉さん肌。
メモ 彼女の経歴には一部空白の10年間がありその空白の時間はレイズや久しい友達ですら知らない。しかし、ビデロは・…。
アニエスサ・ビデロ
性別 男
身長186cm
体重87Kg
性格 ユーモア溢れる外国人。常に笑顔を絶やさずカタコトの日本語を喋る。しかし、日本に来て17年だが…日本語を相変わらず覚えようとしないズボラな性格でもある。
メモ 工藤 彩月のことをサツキと呼んでいるため過去に交流があったようだが…二人はその事については決して喋ろうとしない。
- Re: レリアルドールの夢 ( No.24 )
- 日時: 2011/12/14 00:18
- 名前: グラハム (ID: rG2eRnXu)
「レイズ、レイズ、レイ・・・」
「・・・う、う、うん・・。」
「レイズ早く起きて下さい。レイズ・・・痛い、痛いです。叩かないでください。」
「うん、うんん、うん・・・。」
悠時は、漁師小屋の椅子の上でそのまま寝てしまったレイズを起こそうと揺すってみたり声を、かけたりと色々な方法を試していた。
しかし、駄々をこねて一向に起きようとしない。
そんなレイズを起こそうと奮闘する悠時。
その二人のやり取りを見ていた彩月さんは・・・。
「悠時くん遊んでないで早くしなさい。時間押してるんだから」
彩月さんは、腕時計をこちらに向けて時間の無いことをアピールしている。
「でも・・・なかなか起きなくて・・・レイズ、レイズ起きてください!」
しかし、起きようとしない。
見かねた彩月さんがこちらに近づいてくる。
「悠時くんちょっといい?」
「はい。」
彩月さんは悠時を呼び耳元でこうつぶやいた・・・。
「レイズを起こす時は・・・・」
「なるほど・・・やってみます。」
そう言うとレイズの前に立ち右手でレイズの鼻を摘みもう片方の手でレイズの顎を上に上げる。
すると・・レイズはジタバタし始めた。
「う、うう、うぅぅぅぅぅ・・・はぁっ、はぁっ、死ぬ死ぬ!」
レイズは顔を真っ赤にして起き上がった。
「どう、こうやれば起きるでしょ!」
こちらに、手を出して親指を立ててくる。
「はい。すごいですね。」
悠時は彩月さんと同じように手を出し親指立てる。
「やらせるな!!」
「まあ〜そんな事はさておき、早く二人とも準備しなさい。ビデが船の準備が出来てるらしいから」
そう言い残すとそそくさと漁師小屋の外に出て行った。
「では、私たちも行きましょうレイ・・・ズ?」
「ゆ・・・ゆう・・悠時・・・」
レイズの体は震えていた。
「レイ・・・ズどうしました?」
「あ、あ、貴方ね!」
「す、すいません!」
「オソイですネ。三人とも」
その頃甲板の上でビデはコーヒを飲んでいた。