複雑・ファジー小説

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俺の妹はサイコキラー(最終話)
日時: 2013/02/17 15:10
名前: 阿厳 (ID: imuS2CMi)

俺の妹はサイコキラーだ。
比喩でもなんでもなく、正真正銘の。
俺、佐上武人(さがみたけひと)の妹、佐上愛理(さがみあいり)
はごく日常的に人を殺している。
最初の殺人は幼稚園の年少から、それから小学校五年の現在に至る
まで、かなりの人数を殺してきた。

・・・・・・数えるのをやめたのは、いつだっただろうか

「おにーちゃん!早くコレ、袋につめてっ」
そして今もわが妹の手にかかった哀れな人間が、俺の目の前で
解体されている。
「ああ・・・・・」
俺は充満する血の臭いにむせ返りそうになりながら。妹の差し出す
人間の腕を受け取る。
今回妹が殺したのは、名も知らぬ老人。
妹が何を、どうして、何を思ってこの老人を殺したのか
俺は知らない。
俺は何時もどおりに。ケータイで呼び出され、妹の死体処理を
手伝っているに過ぎないのだから。

「人間は唯一、考えることを許された動物だ、そして考え、さらに
行動に移すこともできる。それは、人間のもちうるオリジナリティ
だ。そして殺人もまた人間の持ちうるオリジナリティの一つである」

これは、バットエンドにしかつながらない物語だ。
俺、佐上武人が妹に翻弄され、弄ばれ、「最悪の選択」
をするまでに追い込まれる・・・・・・。
おそらくこの文章を読んでいる方々には決して後味のいい文
にはならない。


それでもいいというのなら、この先に進むといい。

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Re: 俺の妹はサイコキラー ( No.16 )
日時: 2013/02/13 14:08
名前: 阿厳 (ID: LN5K1jog)

作戦といったもののいざ考えてみればまったく思い浮かばないものだ。
「うーん・・・・・・・」
風呂で体がほぐれるんだから、頭もほぐれるかと思ったが・・・・・・・。
どうやらそれは俺の希望的観測だったようだ。
愛理が『i』として宣戦布告をしてから数日がすぎたが、それからは一回も人を殺していない。
愛理がターゲットを決めあぐねているのか、それとも決まっていながらあえて手を出していないかのかどうかは俺にもわからないのだが。
「うーん、浮かばないねえ」
「うん、ホント浮かばないなあ愛理・・・・・・ん?」
まて、なにかがおかしい。
今、ここには居るはずのない人間の声がしませんでした
か?
「・・・・・・・・・・・なあ、愛理」
俺の胸に寄りかかっている小さな頭に声をかける。
「え?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
びす
「みゃう」
無言でチョップ
びす、びす、びすびすびすびすびす
「みゃう、みゃうみゃうみゃうみゃうみゃうみゃうみゃ
うってしつこい!」
「何故、お前がここに居るっ・・・・・・?」
「お兄ちゃん入っていいっていったもん!」
「うそつけっ、こっちむくな前が見える!!」
この子はまったくもう!
「言ったよ!何かぼーっとしてるからいっしょに入って
っていい?って聞いたら、お兄ちゃん「ああ・・・・」っていった!」
.・・・・・・・マジか
「ところでお兄ちゃん、唐突だが明日休みだから一緒にあそびにいこう!」
「本当に唐突だな!」
・・・・・・断る何て言えん

「・・・・・・では、今日現在までで挙動が不審な客などはいなかったということでいいんですね」
「はい・・・・」
浅田は嘆息し、店員からきいた情報をもう一度整理した。
・・・・・・・・学校をサボってきたであろう学生の兄妹
以外には変わった客はなし、か。
「・・・・・解りました、それではほかのお客様に迷惑はかけませんのですこし店内を捜査させてもらっていいですか?」
構いませんよ、という店員の言葉を聞いて浅田は捜査を開始した。
まずは店内をざっと見回し、空いているパソコンの置いてある机の下を覗く。
「・・・・ん?」
ある、机の下を見たときにあるものが浅田の目にとまった。
「なんだ、こりゃあ・・・・・・」
それは、鉄に似た物質だった。
ほんの小さな欠片だが、捜査の役にはたつかもしれない。
「鑑識にまわしてみるか・・・・」

遊びにいくったってどこにいくんだ・・・・・・・
前を歩いている愛理のうしろ姿を見ながら、俺は思った。
ネットカフェに入り浸ったおかげで沈没しかけていた俺の個人的財政も一時的とはいえ回復したので(お袋に土下座した)どこに行こうと大丈夫だとおもうのだが。
「とりあえず駅行こうか?」
「んーそうだねー」
そうして歩いているうちに、駅前に差し掛かった。
「・・・・・・うわ」
しっかりネットカフェのまえにパトカーが止まっていた。
また聞き込みでもされたらたまっとものじゃない。
さっさとここを離れよう。
「愛理・・・愛理?」
愛理は歩みをとめていた。
じっと、ネットカフェの自動ドアを見つめている。

ウイーン

自動ドアが開き、中から男が出てきた。
パトカーの中に乗り込みそのままアクセルをかけはじめる。

愛理は笑っていた。
微かに、だが確かに。
俺はその顔を見てすべてを悟った。

ーーーーーー殺人標的、決定ってか

空模様が怪しくなってきていた。

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Re: 俺の妹はサイコキラー ( No.17 )
日時: 2013/02/10 16:35
名前: 阿厳 (ID: kHKhLZQC)

そろそろ、武人を警察に突き出したくなってきました。書いてんの俺だけど。

よっしゃあ、とりあえずここまでこぎつけた。
次回は愛理が『i』としては初めての殺人にいどみます

ほんのすこしバトル要素も盛り込もうかな、等と思っております

でわ(^_^)

Re: 俺の妹はサイコキラー ( No.18 )
日時: 2013/02/10 17:50
名前: ゆぅ (ID: hAtlip/J)

こんばんゎ*。
更新してたので見に来てしまいました#


さて、警察も結構本格的に動き出しましたね+。
一方で愛理ちゃんのネットカフェ前にての微笑み・・・

続きが気になるところです@

でゎ、更新頑張ってくださいQ
失礼致します。

Re: 俺の妹はサイコキラー ( No.19 )
日時: 2013/02/10 21:04
名前: かいと (ID: kHKhLZQC)

こんばんわ 〜〜かいとで〜す。

鉄に似た物質って何か凄く気になります!!
次回に期待します♪

でわでわこの辺でさよなら〜

Re: 俺の妹はサイコキラー ( No.20 )
日時: 2013/02/11 18:05
名前: 阿厳 (ID: kHKhLZQC)

「これ、マグネシウムですね」
「・・・・・・・・マグネシウムだあ?」
「はい、これ間違いなくマグネシウムですよ」
浅田は疑問と呆れがないまぜになった感情のまま鑑識に問う。
「・・・・・・・・なんで、ネットカフェの中にマグネシウムの欠片が落っこちてんだよ」
「さあ?それを調べるのがあんたらの仕事でしょう」
と、鑑識は涼しい顔だ、まあ事実なのだが。
「・・・・・・・ったく、分かったよ、世話になったな」
結局、何の関係もなかったということか。と浅田は自分の中で決着をつけ、鑑識室を出ようとしたのだがーーーーーー。

「・・・・・・・・・最初の殺しは、廃工場だったな」
廃工場だということは、潰れる前は何の工場だったのだろうか?

そう思った浅田は即座に携帯を取り出し、番号をダイヤルした。

「・・・・・・・・・・多橋」
「何か、進展があったのかい」
「これから、あるかもしれねえんだよ。多橋、最初の殺しが起きた廃工場は潰れる前はなんの工場だった?」
「・・・ちょっと待ってくれ、今から調べる」
しばらくパソコンのキーボードをたたくような音や
誰かに質問をするような音が聞こえていたが。ピタリとやんだ。
「わかったよ、聞いた話じゃ、学校の教材・・・・・・主に理科の・・・マグネシウムリボン
なんかを作っていたみたいだ」

マグネシウムリボン!!!!
浅田の頭に電撃が走った。

「多橋・・・・・・俺はもう一度あの工場に行ってみる」
「そうかい、くれぐれも気をつけて」
「ああ」
そうして、浅田は電話を切った。


数日ぶりに見た廃工場は、あいも変わらず不気味な雰囲気をたたえていた。

ぎぃいいいいいいいいい・・・・・・・・・・
ドアが重く、ゆっくりと開いていく。

ーーーーーーーーー何か、あるはずだ。何か・・・・・・・・・

ぎぃいいいいいいい・・・・・・・・・・
ドアが閉まった。

無論浅田は何もしていない。

「おーじさんっ」

子供?

そう思った瞬間には浅田の首下に白刃がせまっていたーーーーーーーーーーーー。


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