複雑・ファジー小説
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- 世界一片裏記録日記
- 日時: 2016/05/23 20:39
- 名前: 四つ葉 (ID: kct9F1dw)
【目次】
四つ葉の挨拶 >>1
四つ葉の作品紹介 >>2
キャラ募集について >>3
人物紹介 >>4
年表 >>5
出席簿 >>6
第一話 >>7-25
第二話 >>26-
- Re: 世界一片裏記録日記 ( No.27 )
- 日時: 2016/05/21 22:34
- 名前: 四つ葉 (ID: JIRis42C)
「にしても、君は私よりも大変だったんだよね?」
後遺症まであると聞いたよ、と雪白は笑う。
「まぁな」
まぁ、生きているだけでマシな方なのだ。
僕の状況を考えれば、生きていること事態が不可解───死んでいて当然の状況だったのだから。
「………」
「………」
沈黙。
重い沈黙。
「…斎藤くん、この間コンビニで本見てたよね?」
…というか、今更なのだがお前の情報広すぎだろ、雪白さん。
お前の前ではプライベートなことが全く持って出来ないじゃないか!
何だよ其の地獄!
「…お前、今まで家族と喧嘩したことは?」
「?いきなり何?まぁ、ないよ」
凄いなこいつ。
否この場合、こいつよりこいつの御家族の方が凄いな。
娘の前でプライベートなことが出来ないのに、その事について一度も言い争わなかったとは!
ある意味神級に凄いぞ、雪白家。
とまぁ。
本題へ。
「もうそろそろ時間だよ?」
「お前だってそうだろ」
お前が行かないなら大丈夫だ、と言い本題を持ち出す。
「お前は僕に何して欲しいんだ」
- Re: 世界一片裏記録日記 ( No.28 )
- 日時: 2016/05/21 22:59
- 名前: 四つ葉 (ID: JIRis42C)
「あ、気付いたの?」
下心見え見えだった?と雪白。
あぁ、そうだよ。
第一僕に声を掛ける人なんて、用がある人以外にいないだろ。
「じゃあ、いきなり本題に入るとしよう」
雪白はそう言い上靴を脱ぐ。
「私のこの体質を治して欲しい」
続いて右足の靴下を脱ぐ。
「見ればお分かりだと思うけれど」
最後に左足の靴下を脱ぐ。
「私は氷ってるんだ」
其の両足の膝小僧から下は、氷っていた。
例えるんじゃない。
本当の本当に氷っていた。
氷が付いていた。
氷が固められていた。
氷を纏っていた。
「残念だけど」
僕は足を見つめる。
「僕には其の足を治すことはできない」
無理だ。
唯僕は裏の世界に、裏の世界の事情に、少し首を突っ込んだことがあるだけなのだ。
唯、見ていただけなのだ。
だから僕にはなにもできない。
僕に何かを要求する時点で、抑彼女はミスを置かしている。
僕の事を大きく見すぎだ。
僕は何も出来ない、無力な人間の一人に過ぎないのに。
「あっ、そう」
特に残念がる訳でもなく、平然とした態度で彼女はそう言った。
そしてにこりと微笑む。
「其れでも良い」
と。
「其れでもあなたに力を借りたい」
僕に治して欲しい、と。
人に治して欲しい、と。
「わかった」
多分何もできないよ、と僕は言う。
其れでも理解してくれるだけマシだよ、と雪白。
「じゃあ、今日のところは帰るよ」
雪白は上靴を素足のまま履く。
「あと、一つ忠告しておくけれど」
- Re: 世界一片裏記録日記 ( No.29 )
- 日時: 2016/05/22 06:51
- 名前: 四つ葉 (ID: JIRis42C)
雪白はおおよそ体育館がある場所を指差し、不適な笑みを浮かべる。
「入学式、遅刻してるよ?」
「あーっ!」
ヤバイ、もうこれ確実にボッチ確定だろ!
入学式に遅刻とか、何しちゃってんだ僕は!
目立っちゃいけないとこで目立つとか!
しかも最悪、悪目立ちしてるし!
あぁ、ダメだ………。
中学校生活、三年間ボッチ確定。
次いでに渾名は゛入学式゛と゛遅刻゛が関連したような渾名になるだろう。
………最悪だ!
*****
「今日はどうでしたか?イツくん」
「最悪だよ………」
- Re: 世界一片裏記録日記 ( No.30 )
- 日時: 2016/05/23 20:37
- 名前: 四つ葉 (ID: kct9F1dw)
あっ、そう。と、特に関心が無さそうに三月は焼き立てのクッキーを差し出す。
放課後。
思いっきり放課後。
リビングにある電波時計の針が16:30をちょっきりを指した頃。
家に帰ると、三月に先を越されていたようで、クッキーを焼き始め、僕に差し出した。
そして此の会話。
「あ、内海とは同じクラスなの?」
三月の云う内海とは、奏の事である。
にしても、何時まで名字呼びしてんだよ奏の事。
此だから幼稚いんだよ、お前は。
「あぁ、同じクラスだよ」
素っ気なく答えながらクッキーを一枚取る。
ぱり。
クッキーを食べると大抵そんな音がするものだが、三月が───我妹が作ったクッキーは違う。
ぺしゃり。
もにゃり。
柔らかく口に溶けていく。
まるでキャラメルの様な触感だ。
………此れ、ちゃんと焼いたのか?
否寧ろ冷やしただけなんじゃ………
と、言いたいことは幾らでもあるが後で酷い目を見るので辞めておこう。
「んー、美味しい。傑作だよー」
何処がだよ。
不味いよ、触感滅茶苦茶だよ。
お前の舌、どうかしてるだろ、絶対的に。
「また作ろうかな〜。その時はイツくん、手伝ってね」
- Re: 世界一片裏記録日記 ( No.31 )
- 日時: 2016/05/23 20:56
- 名前: 四つ葉 (ID: kct9F1dw)
「あぁ、喜んで」
もう一枚クッキーを手に取り口の中に放り込む。
気持ち悪く、決して好みではない触感だが悪くはない。
こいつの特色だ。
仕方無いな、我妹ながら呆れてしまう。
そしてもう一枚、最後のクッキーを手に取ってくしゃりと噛んだ。
………あぁ、不味い。
*****

