二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 東方姉妹記【現在25話、作者は生存しています】
- 日時: 2013/06/10 23:09
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: CqswN94u)
初めまして。河城こいし(水奈)です。
東方projectの二次創作を書いていきます。
主人公はオリキャラ姉妹二人です。
オリキャラ主人公・お姉様・妹様・ほのぼの?・幻想入り・独自解釈・ほとんど少女
にご注意ください。
よろしくお願いします。
ちなみに、この作品は「小説家になろう」にも更新されています。
基本はあちらでの更新後、こちらの更新を行います。
こちらだけの内容も入れていく予定です。
感想はOKです。
どんどんお願いします。
プロローグ >>01
紅魔編
第1話 >>02
第2話 >>03
第3話 >>04
第4話 >>05
第5話 >>06
第6話 >>07
第7話 >>08 >>09
第8話 >>10 >>11
最終話 >>12
説明 >>13
永夜編
第1話 >>14
第2話 >>15
第3話 >>16
第4話 >>17
第5話 >>18
第6話 >>19
最終話 >>20
魔法編
第1話 >>21
第2話 >>22
第3話 >>23
第4話 >>25
第5話 >>28
第6話 >>29
第7話 >>32
第8話 >>44
番外編置き場
>>42
作者にお話してみたい方はこちら☆
>>26
イラストを頂きました!
>>30
- Re: 東方姉妹記 ( No.15 )
- 日時: 2013/02/23 15:49
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)
永夜編 第二話「幻想郷の寺子屋」
慧音さんのところにやってきた翌日。
「さぁ、起きたまえ!」
言葉に反応して少しもぞもぞ動いていたら、布団をガバッと剥がれてしまった。
そういえば、今は紅魔館じゃないんだった……
「眠い……」
私は目をこすりながら立ち上がる。
那穂海もまだ眠たそうな顔をしていた。
時間を見ると、まだ6時だった。
「早いですね」
私が慧音さんにねむそうに言った。
「毎日先生やってたら朝も早くなってしまうからな」
慧音さんはそう言いながら、元気にあっちこっちを掃除して回っていた。
(そうだった。ここは学校みたいなところだった……)
まだ眠い目をこすりながら、朝の行動をはじめた。
朝食を取り、思考回路もある程度覚めてきた頃、午前9時。
この時間になると、小さな子供たちがワイワイと寺子屋にやってきた。
子供たちはここにやってくると、南側の一番広い部屋にいく。そこでいつも授業をしているらしい。
別室から戸口の方の様子を覗いていた私達。
子供たちを見てみると、6歳ぐらいの子か12歳ぐらいのまだ幼い子達が多かった。
「結構来るね」
「そうだね」
大体30〜40ぐらいはいただろう。
慧音さんはよくこんな数の子供たちを教えられるんだと、すこし驚いた。
子供たちの出入りがほとんどなくなると、慧音さんの声が聞こえてきた。
多分授業が始まったんだろう。
私と那穂海は頼まれたお使いにいくため、出入りの少なくなった戸口から外へ出ていった。
お使いにいったはいいが、どうもお店の場所がわかりにくく、時間がかかってしまった。
色々と頼まれた品を買い出し、やっとの思いで寺子屋に帰ってきたのは午後1時ぐらいだった。
寺子屋の前では、休憩の時間なのか子供たちが楽しそうに駆けまわったりして遊んでいた。
遊んでいる子供たちの横を通り、寺子屋の中に荷物を置きに入った。
そして、別室の方に行くと、慧音さんもお茶を飲みながら休憩していた。
「おかえり。どうだい、お店はだいたい分かったかい?」
「はい。全部買ってこれました」
「ありがとうな。済まないね、君たちに頼んでしまって」
「いえ、私達も村の中を覚えておきたかったので」
実際、お店を探しながらある程度村の中がわかった。
これで、今後を少し個人で行動していくのが楽になる。
「そうかい。それはよかった」
慧音さんが言った。
「帰ってきた矢先にすまないが、子供たちの様子を見に行ってもらえないかい?」
「いいですよ。何人ぐらいいますか」
そう聞いてみると、実際は40人弱と言われて、やっぱり多いなとおもった。
「ほとんどの子達はこの辺の外で遊んでいる。教室にも数人ほど女の子たちが遊んでいると思う。」
「分かりました。様子を見てきますね」
「見てきまーす」
「ふたりともありがとな」
慧音さんがお礼を言う。
今後、ここにお世話になっていくため、ある程度子供たちにも慣れておこうと考えた。
まず、教室の方をのぞいていく。
中では、小さな女の子たちがおとなしく遊んでいた。
ここの子達は問題無さそうなので、外に出てみた。
外では、男の子を中心に遊んでいた。
たまに女の子が混ざっていたり、女子同士で遊んでいたりと自由な時間を過ごしていた。
声をかけてみると、元気に返事をしてくる子が多い。
その中に、那穂海が知っていた女の子もいたらしく、
「あの子、すっごく元気になってたよ!」
と喜んでいた。
ある程度、見回り終えると、「みんな、授業はじめるぞー!」と慧音さんが大きな声をだして言った。
その掛け声に、子供たちが一斉に教室へ戻っていく。
私達も中に戻ると、慧音さんに声をかけられた。
「これから、君たちにも授業の手伝いをして欲しいんだが、よいかな?」
「問題なければ、お手伝いします」
私が答える。
「ありがとな。でわ、いこうかね」
「はい」
私達も教室へ入った。
あのあと、慧音さんが私達を子供たちに紹介すると、結構喜ぶ子が多かった。
授業は算数だった。
私達もわからない子に教えてあげたりした。
でも、慧音さんの教え方は丁寧で解りやすく、何より面白い雰囲気があった。
現実の学校教師にも慧音さんみたいな先生はそうそういないと思う。
(あーあ、こんな先生がいてくれたらなぁ。)
それぐらい、いい先生だなと強く感じた。
3時ぐらいになると、授業は終わり、子供たちは続々と帰っていく。
数分すると、全員帰ってしまい、私と那穂海、慧音さんだけになった。
「助かったよ。数が多いもんだからやはり二人違うだけでもかなりスムーズに授業ができた」
慧音さんが喜んでいた。
「慧音さんの授業、とてもわかり易いです」
「うん、とってもわかり易かった!」
私達がいうと、
「そうかい。それはよかったよ」
また、慧音さんが喜んでくれた。
「明日からも、よろしくな、ふたりとも」
「「はい!」」
結構、ここの学校は楽しいところだなとかんじた。
直「買い出しの時に買った団子、チョー美味しかったね」
那「うん!また食べたいね!」
直「そうだね。また買いにいこうね」
那「うん!」
直(でもあの団子、どうしてあんなにうまいんだろうなー。また行こうっと!)
- Re: 東方姉妹記 ( No.16 )
- 日時: 2013/02/23 15:51
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)
永夜編 第三話「先生の友人」
寺子屋の先生のお手伝いをした一週間。
この一週間で、学校に対して少し考えが変わった気がした。
現実だと、クラスの中になにか黒く渦巻く不穏な空気が漂っている気がしていた。
特に、女子の関係が私はすごく嫌になっていた。
だが、慧音さんの寺子屋はそんな空気は一切ない。
まだ年の若い子供達が多いからなのかもしれないが、嫌な空間ではなかった。
しかも、先生もやさしく、みんな笑顔だった。
その姿をみて、私もこんな学校に通えたら楽しく過ごせたのかなぁ、と感じていた。
今日は寺子屋が休みの日らしい。
少し遅くまで寝ていられることができて、目覚めもいつもより軽い。
もともと、私は朝が大の苦手なので、少し寝れる時間が増えるだけでもだいぶ寝起きに差がある。
那穂海は私と正反対で、朝にめっぽう強い。
さて、今日は慧音さんが竹林の方を紹介してくれるらしいので、私たちは準備をして行った。
「慧音先生。竹林ってどこにあるの?」
那穂海が聞いた。
「ここから南西の方に見えるところが竹林だ。だが、一人で絶対に行ってはならないぞ」
慧音さんが注意をする。
「あの竹林は迷いの竹林と言われていて、その名の通り、知らない奴が一度入ると出て来れなくなる」
「そんなに危険なんですね」
「そうだ。だが、稀に人参のペンダントをしたうさぎか、私の友人の人間に会えると帰って来られるんだ」
人参のペンダントをしたうさぎ……いったいどんなうさぎなのやら。
「今日は、今言った私の友人の所におすそわけを持って行くんだ。ついでに、那穂海 ちゃんの能力向上のためになる人のところにもな」
会う人のため、風呂敷で包んであるものをしっかりと手に持つ慧音さん。
「そうなんですね」
「では早速行こうかね」
「しゅっぱーつ!」
竹林の方に向けて歩き出して行った。
竹林には一本の道があり、その途中であちこちへ分かれ道がいくつも伸びていた。
更に、太陽が登って居るのにもかかわらず、竹の葉が空を覆い隠していてやけに薄暗い。
確かにこの中を知らずに歩くのは危険と感じる。
那穂海の能力を強引に使えば人里までいけるかもしれないけど……
慧音さんはすでに何度も行き来しているらしく、的確に道を歩いて行った。
その後を、迷わないように後を追って歩く。
1,2時間ほど竹林を歩いたぐらいだっただろうか。
そのぐらいの頃、竹林の奥の方から一人、こちらの方へ歩いてきていた。
その姿に気づいた慧音さんが、こちらに来る人に声をかけた。
慧音さんに気づいた人も、返事をして、私たちのもとにやってきた。
「慧音、この子達は一体?」
長く白い髪で、もんぺの人が慧音さんに尋ねた。
「ああ。この子達はつい最近幻想入りした子達なんだ」
慧音さんが答えた。
「そうかい。でもまたどうしてだい、こんな竹林にまで」
「妹紅にも顔をみせて置きたかったのと、永遠亭にこの子達の用事があってな。あと、これを」
そう言うと、風呂敷で包んで持ってきたモノを、妹紅と呼ばれた人に渡した。
「ありがとな。で、永遠亭に用事とは珍しいな。何かこの子達が病気でもしたんかい?」
「い、いえ。病気なんて、ほとんどしたことありません」
私が遠慮気味に言う。
「そうか。そりゃいいことだ」
妹紅さんがそういった。
「ならなぜだい?」
私と慧音さんで妹紅さんに今までの経緯などを教えた。
「なるほどな。その子の能力での相談か」
納得の妹紅さん。
「私はさすがに永遠亭までの行き方は知らないのでね。妹紅に会えば教えてくれると思ってここにきたんだ」
慧音さんが道案内を頼んだ。
「いいけど、今日もあれをやる予定だ。邪魔は禁止な」
「いいとも。私たちは薬剤師の人たちと休んでいるからな」
あれって何なんだろ?
でも、どうやら慧音さんが言っていたえいえんていまでは連れて行ってくれるようだった。
慧音さんと妹紅さんに迷わないようにまたついていった。
慧「だが、飽きないな、妹紅たちは」
妹「しょうがないんだよ。昔からやってきたことだ」
慧「最近はどうだい?」
妹「最近は引き分けが多い。途中で止めに来たり、別件が入ってしまってな」
慧「そうか。まぁ、頑張りたまえ。妹紅よ」
- Re: 東方姉妹記 ( No.17 )
- 日時: 2013/02/23 15:53
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)
永夜編 第四話「竹林の薬剤師」
妹紅さんに竹林内の道を教わりつつ目的地へ向かう私達。
なかなか着かず、そろそろ着かれてきた頃。
「あそこだ」
妹紅さんが指す方向に建物がひとつあった。
そこに向かって歩く。
「ここが永遠亭だ」
慧音さんが教えてくれた。
「ここなんですか」
昔の造りをした、ただ豪勢な感じの建物。
「入るぞ」
「はい」
私たちは永遠亭という屋敷の中にはいった。
「ごめんくださーい」
慧音さんが声をだす。
「はーい!」
屋敷の中から応答があり、こちらに駆け足で来る音がする。
そして、戸口にやってきたのは……
「あ、慧音さんと妹紅さんですか。どうぞ、お上がりください」
(うさ耳……!?)
どこからどう見てもうさぎな感じの人? (もしくは妖怪?)
「いや、私はいい。輝夜の所にすぐいくから」
「そうですか。では、お三方、どうぞ」
妹紅さんはどこかに行ってしまった。
「では、お邪魔させていただこうかね」
私たちは中にお邪魔させていただいた。
屋敷はとても広く、古風な雰囲気がある。竹の匂いもほのかにあり、個人的には好きだ。(ただ、紅魔館よりは広くないよ? あそこは外見<<<室内だから)
「師匠、慧音さん方です」
うさ耳の人? が一室の前で止まり、中へ話しかける。
「いいわ、ウドンゲ。入れてちょうだい」
そう言われ、うさ耳の人? が戸を開ける。
「こんにちは、八意殿」
慧音さんが挨拶をする。
「今日はどんなご用件かしら?」
「私は寺子屋用の薬の補充のためなんだ」
「いつものでいいかな」
その人はどうやら薬剤師らしく、様々な薬を持ってきて、慧音さんに渡した。
「ありがとうな。今日の本題なんだが……」
「その子達らしいね、最近きたというのは」
「どうやら話が通っているようだの」
「ええ。八雲さんからすでに聞いたわ」
すでにわかっているようで、私と那穂海の名前などを的確に答えた。
「私は八意永琳。ここで薬剤師を中心に仕事をしている」
すごく頭のよさそうな、しっかりとした感じがあるひとだ。
「こっちはウドンゲ。存分に使用してもらって構わないわ」
「使用って、師匠…………」
さすがに使用まではいきたくない。
「他にも二人ほどいるけど、まぁまた今度会うだろう。その時はよろしく」
「はい。」
まだ居るんだ、人が。そういえば、妹紅さんがどっか行ってしまったけど?
「それで、この子達の、特に那穂海ちゃんの能力向上の話なのだが。数日ほど預けてしまってよろしいかな」
慧音さんが八意さんにたのみこむ。
「ええ、いいでしょう。……そうね。3日ほど預かって向上させましょうか」
八意さんの提案に、
「わかりました。三日後、迎えに来ます」
慧音さんは賛成のようだ。
「那穂海ちゃんは、大丈夫かな、三日間だが」
心配した感じで問う。
「はい! 頑張ります!」
どうやら那穂海はヤル気満々の様子。
「よし。では三日間ほど、よろしくお願いします」
「「よろしくお願いします」」
「了解よ。ウドンゲ、二人の部屋の準備をしておきなさい」
「はい、師匠」
ウドンゲさんがすぐに別室にとんでいった。
三日間、那穂海の能力向上の訓練が始まるが、いったいどうなるのか……
楽しみでもあり、少々不安な所もある。
まぁ、本人が楽しく頑張って貰えればいい。
ウ「師匠、準備出来ました!」
永「ご苦労様。次、これ試してちょうだい」
ウ「……これ、何ですか?」
永「新しい薬よ」
ウ「……そうですか……」
ウ(ゴクッ……)
永「特に問題は無さそうね」
ウ「そうですが……効力は?」
永「教えない」
ウ「そんなぁ〜!」
- Re: 東方姉妹記 ( No.18 )
- 日時: 2013/02/23 15:58
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)
永夜編 第五話「苦労の3日」
永遠亭訪問後すぐに三日間泊まることになった私達。
振り返ると、那穂海は楽しそうだったが、またひとつ進歩した感じがあった。
対して、私自身はなぜだか疲れがまた溜まってしまった気がする……
「はぁ〜……」
この三日間の出来事を思い出してしまい、ため息をつく私だった。
那穂海は嬉しそうだったけど。
私の身に何が起こったというと……
〜1日目〜
慧音さんに連れてきてもらい、永遠亭に泊まることが決定した翌日。
那穂海は朝はやくからウドンゲさんに連れられてどこか別の場所に行った。
私は特にすることがなく、暇だった。
とりあえず、屋敷の周囲でもぶらぶら散歩がてら散策しようと考え、外に出ていった。
外はやはり朝だというのに深い竹林のせいで、陽の光あまり届かずうすぐらかった。
「何かないかなぁ……」
どうも外を散歩していると下を向いて面白いものが落ちてないか探してしまう癖がある私。
現実ではあまりいいものはなく面白くなかったが、幻想郷は少し下を見てみるとよく色々と見つかることが多いため、どうしても夢中で探してしまう。
今日も例にもれず探してしまっていた。
数分歩いていると、
「んん?」
そこには落とし穴のような仕掛けが施された場所があった。
(落とし穴……だよね)
まるで小さい男の子のする古典的ないたずら術が今ここに仕掛けられていた。
でもこの辺に男の子が居るのかな、と考えた。
(仕掛けの範囲はそれほど広くない。いや、むしろ狭い気がする……)
「となると、横周辺にはまだあるはず……」
落とし穴一つに結構真剣に思考を巡らせた結果、
「なら、こうだ!」
落とし穴を飛んでまたぎ越す!
正解は……!
トッ
「よし、回避!」
うまく落とし穴を回避できた。
回避もでき、また散歩を再開して歩き始めた。
が……
ガサッ……!
「おりゃ〜!!」
「へっ?」
突然草むらから飛び出した子に謎の飛び蹴りを食らわされた。
結構飛ばされて転がる。
「な、なにいきなり!」
しかもかなり痛い。
「なぜあの罠を見破った!!」
ピンク系のスカートの少女……って、二回目のうさ耳っ娘と遭遇!
「な、なぜって、大体のパターンからかな?」
「うぅ〜……今度はもっと考えて作らなきゃ! やっぱあれはレイセン専用罠だ」
結構この子も悔しいっぽそうだ。
その子はどっかへすぐに走り去ってしまった。
「何なんだろ? あの子?」
その後は散歩も問題なく終わり、他にも特になかった。
〜2日目〜
この日の散歩は何も問題なく終わり、屋敷の中に戻ったとき。
「直海さん。師匠がお呼びです」
ウドンゲさんが私を呼びにやってきた。
「そうなんですか。すぐ行きますね」
というわけで、ウドンゲさんと共に永琳さんのところへ。
「やっときたわね」
永琳さんの机にはいつもながらたくさんの薬品などが多くおいてあった。
「どうしましたか?」
私が聞いてみると、
「突然なんだけど、これ試してみて」
いきなり謎の液体を出された。
「こ、これはなんですか?」
「ふしぎなくすり、といっておこうかな?」
ふ、ふしぎなくすり……
「大丈夫、なんですか……?」
「大丈夫。ある程度はしっかり調合済み。あと数人にテストしたから」
「もしかして、先日飲まされたのって、それですか!?」
ウドンゲさんが驚いていた。
「そうだけど。あのあと何も害はなかったでしょ」
永琳さんが質問返し。
「はい。むしろなぜか自分の能力が使いやすかったです」
「なら成功ね。ということよ、直海」
なぜか説得力がました。
(あれ? これって強制かも……)
「他にも、姫様、てゐ、自分自身とテスト済みよ。結果は全員良好」
どうやら他の人も大丈夫らしい。
しかし、この話によって更に説得力がまし、ほぼ絶対飲めって感じになってしまった。
「はい。飲んでみて」
「は、はい……」
(色がなんか凄いエグいけど)
結局服用……
ゴクッ
「どうかしら?」
永琳さんがすっごく観察してくる。
「特に、何も……」
「なら半分成功ね。でもまだこれからだわ」
「えっ! まだ半分ですか」
「ええ。あなた、能力ってまだないよね」
能力……そういえばまだ何も。
「なら、もしあなたに能力があるなら、薬の成分が作用して数分後発熱するね」
「はっ、発熱!」
「風邪とかじゃないから一日で治るかな? ただし、作用する量にもよる」
「「ええ〜!!」」
こりゃほんと驚きの事実だった。
結局、よりによって発熱しました……
〜3日目〜
今日はよりによって発熱のためほとんど寝込んでいて、おとなしくしてた。
那穂海は元気に訓練しているなか、姉の方は寝込んでいた。
ウドンゲさんに結構お世話になってしまった。
どうもやっぱりお世話になってしまうのは気が引けてしまう……
永琳さんの作った薬について聞くと、
「あれは能力者なら一時的に能力増強、ない場合でも少しでも能力のかけらがあれば反応して呼び覚まし安くする薬よ。そのかわり、何もない人にはただのジュースだけどね」
といっていた。
てことは、今後私も何か能力持っちゃうんかな?
那穂海みたいに修行とかは……勘弁かな?
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「ん?いや、なにもないよ」
「ならいいけどね」
はぁ〜、と溜息。
なぜか私は大変な思いしてしまった気しかしない三日間だった……
ウ「外にきたはいいんですけど……」
て(よし、そのまま前!)←草むらに隠れてる
う「師匠も色々たいへんでっ……!」
ドーーン!!
て「やった! また引っかかった!」
ウ「また落とし穴ですか!!」
て「よく引っかかるね。キヒヒッ」
ウ「このっ、てゐ!」
- Re: 東方姉妹記 ( No.19 )
- 日時: 2013/02/23 16:01
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)
永夜編 第六話「夜明けの太陽」
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「ん? いや、なにもないよ」
「ならいいけどね」
はぁ〜、と溜息をつくお姉ちゃん。
なんだかすごく疲れた顔をしていた。
例えるなら、突然のハプニングに何度も遭遇して対処した後の人がする疲れた感じ。
もしかしたらそれ以上かも……
「そういえば、那穂海は三日間何してたの?」
お姉ちゃんが質問をしてきた。
「わたしはね…………」
〜1日目〜
わたしはウドンゲさんに連れられて、屋敷の別の場所にきた。
「姫様、お連れしました。」
ウドンゲさんがそう行って、戸を開けた。
その先にはとっても綺麗な、優しそうな人がいた。
部屋にはいると、竹林から日の光が見えた。
「いらっしゃい。あなたが那穂海ね」
ゆっくりと話すこの人が今回の先生? かな。
「はい」
わたしが返事をすると、
「では、いきなりだけど今できる程度で能力を見せてみなさい」
と言われた。
「わかりました」
わたしはこの前霊夢さんと紫さんから教わった事をやった。
さすがに心の開閉はまだ出来なかったけど。
数分間ぐらい、能力の披露をしたわたし。
「へぇ。なかなか色々できるのね」
と関心された。
「確か、時間操作系のこともできるらしいね。『明ける』のことかしら」
「そのようです。姫様、大丈夫でしょうか?」
ウドンゲさんが心配そうに聞く。
「大丈夫よ。『明ける』には大きく3つの意味があるけど、私からはその一つしか教えられなさそうね。後は少々私がよく使う行動に含まれないからやらないわ」
「お姫様。なにかありましたか?」
わたしは何かあったのか聞いた。
「いえ、何もないわ。後、私のことは輝夜でいいわ」
お姫様、輝夜さんは何もなかったようだった。
「今日は準備をするからやすんでいいわ。また明日、ここに来なさい」
「はい!」
今日は能力の披露ぐらいで終わった。
結構今できることを精一杯やると疲れることがわかった。
(まだまだ練習が必要ね!)
〜2日目〜
この日はかなり説明を聞くことが多かった。
「あなたには夜を明けてもらうわ。さすがに早くから夜を明けさせても怒られるから、1時間くらい夜明けを早めてもらうわ」
輝夜さんの説明が続く。
「夜明けは日にもよるけど、基本は午前4〜6時くらいになるものよ。今は5時くらいに夜明けが訪れるから、あなたには4時から時間操作で5時の夜明けをしてもらうわ。いけるかしら?」
「はい、大丈夫だと思います」
正直、時間操作は初めてのことだ。
咲夜さんが時間を操ることができるが、また今度いった時に教えてもらおう。
お姉ちゃんの声がたまに聞こえた気がする。
(近くに居るのかな?)
夜になり、4時ごろになるまではずっと輝夜さんと会話をしていた。
けっこう、何もせずダラダラと時間つぶしをしていた。
〜3日目〜
午前4時。
「さぁ、やっと修行の時間よ」
月がもうすでに西に傾き、見えなくなった頃に外に出たわたし。
「どうすればできますか?」
能力の使い方を聞く。
「そうね……まずは、時間が頭の中で操作する感じを思い浮かべてみなさい」
輝夜さんにそう指示されたので、やってみた。
(今は4時……針を5時に回す感じかな……)
「次に、辺りが明るくなって、日が昇ってくる風景を想像しなさい」
(辺りは明るくなり、日が昇る感じ……)
じわじわと想像が完成してくる。
「そのふたつの想像を組み合わせ、今自分がいるこの幻想郷に日が昇って欲しいと願うのよ」
(ここに日が昇る事を願う……)
わたしは強く願う……
すると、まぶたの奥から少しずつ明るくなる感覚があった。
「いいわよ。自分で見てみなさい」
輝夜さんにそう伝えられ、目をゆっくりと開ける。
「うわぁ〜!!」
目の前には太陽が顔を出しながら、ゆっくりと昇って来ていた。
夜明けの成功のようだ。
「成功のようね。時間はまだ5時過ぎ、しっかりと時間も操作できたようね」
「はい! できました!」
「いいわ。最後に言っておくけど、あまりこの行動はしないほうがいいわよ。下手したら、退治されかねないからね」
結構真剣に注意された。
「分かりました!」
「……ってことがあったんだよ」
三日間の話をしてあげた。
「よかったね。またできることが増えて」
「うん!」
あれができた時はうれしかったなぁ。
「そろそろつくぞ」
慧音先生が言った。
「はい」
わたしとお姉ちゃんは返事をした。
3日ぶりの慧音先生の学校に帰ってきた。
那「お姉ちゃん。そういえば何か変わった?」
直「特に何もないと思うけど?」
那「そうかな……?」
那(なんか、慧音先生とわたし以外の気配というか、力を感じるなぁ……?)
慧(もしや、直海に能力が発生したのか……!?)
直(あれ?ふたりともなんだか難しい顔してるな?)
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