二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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東方姉妹記【現在25話、作者は生存しています】
日時: 2013/06/10 23:09
名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: CqswN94u)

初めまして。河城こいし(水奈)です。

東方projectの二次創作を書いていきます。
主人公はオリキャラ姉妹二人です。

オリキャラ主人公・お姉様・妹様・ほのぼの?・幻想入り・独自解釈・ほとんど少女
にご注意ください。

よろしくお願いします。


ちなみに、この作品は「小説家になろう」にも更新されています。
基本はあちらでの更新後、こちらの更新を行います。
こちらだけの内容も入れていく予定です。

感想はOKです。
どんどんお願いします。


プロローグ  >>01

紅魔編
第1話  >>02
第2話  >>03
第3話  >>04
第4話  >>05
第5話  >>06
第6話  >>07
第7話  >>08 >>09
第8話  >>10 >>11
最終話  >>12
説明  >>13

 永夜編
第1話  >>14
第2話  >>15
第3話  >>16
第4話  >>17
第5話  >>18
第6話  >>19
最終話  >>20

 魔法編
第1話  >>21
第2話  >>22
第3話  >>23
第4話  >>25
第5話  >>28
第6話  >>29
第7話  >>32
第8話  >>44

番外編置き場
>>42

作者にお話してみたい方はこちら☆
>>26

イラストを頂きました!
>>30

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10



Re: 東方姉妹記 ( No.5 )
日時: 2013/02/14 21:14
名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)

紅魔編 第四話「大図書館の少女の意見」


 ここに来てから、初めての朝を迎えた私達。
 今日は、ここから帰れる場所を探そうと考えた。
「那穂海、外いくよ」
「うん。でも、どこいくの?」
 そう聞かれたので、
「うーん、あんまりこのへんは知らないから、昨日歩いてきたあたりまで行こうかな」
 こう答えた。
「それはあまりおすすめしません」
「ホント? って、メ、メイドさん!!」
 那穂海が驚いているので後ろの方に振り返ってみる。
「さ、咲夜さん! いつの間に!」
 私も咲夜さんがいてとても驚いた。
「あなた方が湖周辺に行かれるのはあまりおすすめできません」
 咲夜さんが忠告する。
「そ、そうなんですか?」
「ええ。それより、あなた方に来て欲しいところがあるわ」
「あ、はい。行きます」
 私たちは咲夜さんに言われた通りついていった。


 連れられてきたのは、昨日勝手に行っては行けないと言われた右側通路の方だった。
 この通路の真ん中辺りの部屋へ通される。
 その部屋に入ってみると……

「「す……すごーい!!」」

 たくさんの本が並んでいる大きく広い図書館だった。
「また魔理沙なの?」
 どこからか声が聞こえる。
「パチュリー様、咲夜です」
「ならいいわ」
 いったい声の主は誰なんだろうか?
 咲夜さんに連れられ、図書館の一番奥の方へ歩く。

 一番奥には大きな木の机がひとつ。机には大量の本の山ができている。
 そして、本の山の奥に、紫系の服わ着た少女が本を読みながら座っていた。
「パチュリー様、また本が積まれてますね」
 咲夜さんが少し呆れた感じで言った。
「いいのよ。全部研究関係のもの。あと私はこのほうが落ち着くから」
 紫服のパチュリー様と呼ばれる少女はそう答えた。
「ところで、あなたが正面から来るなんて珍しいわね」
「そうですか?」
「ええ。いつも裏口から来るからね」
「そうですね。パチュリー様、お話した方々をお連れしました」
 咲夜さんが話しを変えたようだ。
「この子達ね。……ふーん、結構強力な感じね」
 少し話の内容がつかめないと私は思った。
「名前は?」
 パチュリー様? (様つけたほうがいいかな?)にそう聞かれたので、いつもの自己紹介をする。
「あなたの妹ね」
「はい」
 確認されたので、答えた。
「咲夜、このことは言っていいのかしら?」
「ええ。お嬢様はよろしいと」
「レミィがいいのならいいようね」
 よくわからないので、
「どうしたんですか?」
と私は聞いてみた。
「那穂海、と言ったかしら」
「うん」
「あなた達に伝えることがあるわ」
(なんだろう?那穂海が関係してるっぽそうだけど。)
 私は那穂海が何かやらかしたのかと思い、緊張してきてしまう。

「那穂海、あなたは何か強力な力を持っていそうよ」

「は……い?フォエ?」
 私はこのことを唐突に言われ、全くどういう意味か解らなかった。
 那穂海に関しては、自分の事を言われているがどういう意味か解らず混乱に近い状態だった。
「ど、どういうことですか?」
 パチュリー様? (様付けめんどいかも)に聞いてみた。
「君の妹には魔力なのか何か分からない力が存在しているわ。幻想入りした人はたまに能力を得ることがあるのよ。今まで数人は見てきたけど、この感じは・・・ちょっと強すぎな感じね」
「要するに、あなたの妹様はここに幻想入りしてから強力な能力がある可能性があるということです」
「そ……そうなんですか?」
 よ、よくわからない展開になっているような……
 那穂海がここに来てから突然強い能力を手に入れたって、まさかねー。
「そのまさかよ。あなたの方はまだ何も感じられないけど」
 ま、まさかねー……
「咲夜、霊夢の方はどう言ってたの」
 パチュリーが咲夜さんに聞いた。
「いえ、まだですが、明日この方々を連れていきたいと思ってます」
「そう。能力の件については咲夜と霊夢達に任せるわ。結果だけ教えて」
「かしこまりました」
 いや、全然わけがわからない。
 那穂海が力を? うーん、信じられない……
 当の本人に関しては、動きが止まっている。脳内回路が止まってる?って感じだった。
 いったい、どうなってるんだーーー!!





パ「直海、大丈夫かしら?」
直「いえ、ぜんぜん……」
パ「そう。明日、あなた達を博麗の巫女のところにいかせるわ」
直「そうなんですか」
パ「本当に大丈夫かしら」
直(色々突然過ぎてなんか、すっごい疲れた……頭痛いし、今日はさっさと寝よ……)

Re: 東方姉妹記 ( No.6 )
日時: 2013/02/14 21:19
名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)

紅魔編 第五話「幻想郷の賢者からの言葉」


 昨日、突然妹が力を持っていると聞かされ、大いに驚いた私と那穂海。
 しかし、今日さらに驚くことになるとは予想だにもしなかった……


 結構凄いことを伝えられた次の日。
 今日は咲夜さんとレミリア様(この子も様付けはずそっかな?)に連れられて、とある所に行くようだ。
 内容は、多分昨日のことについてだろうけど。
 私達が連れられてきたのは神社だった。
 初めて見たものが紅魔館という洋風の館だったので、和風の神社があるとは考えられなかった。
「霊夢、いるかしら?」
 レミリアがそういった。
「居るでしょう。あの巫女はよくここでお茶してますから」
 咲夜さんがレミリアに対して言った。
「その巫女は生憎、今は仕事中なのよ」
 前方の方より、聞いたことのない声がした。
「あら、霊夢。お邪魔だったかしら?」
「いつものこと過ぎて、もう慣れたわよ」
 その声の主は、神社の裏から竹箒を持った巫女服の人だった。
「霊夢、この子たちが昨日言った子達よ」
「そう。話は大体聞いたわ」
 どうやらこの巫女さんには話がいっている様子。
「私はここ、博麗神社の巫女、博麗霊夢よ。で、右にいるのが直海で、その隣が妹の那穂海かしら」
 そう聞かれたので、「はい」と返事をした。
「妹のほうに力があるのね」
「そうだけど、あなたは何かわかることはあるかしら?」
 咲夜さんは霊夢と呼ばれる人に話しかける。
「私の勘だと、なんか少し強力な能力の感じね」
「やっぱり霊夢でも真相はわからないようね」
 レミリアがため息をつく。
「どうなんでしょうか。那穂海にはいったい何があるんですか?」
 私は那穂海がどんな力をつけてしまったのか知りたいと思った。
「私からはなんとも言えないわ。……でも、紫ならわかるでしょう」
「やはり、賢者に聞くしかないですか」
 咲夜さんもため息をつく。
 どっちかっていうと、咲夜さんのため息は疲れとかからきているため息の仕方だ。あの重そうな仕方はよく両親もやっていたので、よく分かる。
「そうでもないよ。ねぇ紫、そこで聞いてるんでしょ。あと人の羊羹食ったのもあんたでしょ」
 霊夢さんがどこかの誰かに文句やら色々言った。
「あら、わかっちゃったかしら?」
 すると、なにもない空間から亀裂のようなものができ、開く。その中から人が出てきたしまった。
(こ、今度は何!)
 ここの人は突然出てくるのが好きなの方思ってしまうほど、よく突然出てくる。
「紫、わかってることは話してもらうよ。あと、人の食い物に手は出さない!」
 出てきた紫という人にいきなり竹箒の柄の方で殴った。
 どうやら、霊夢さんはこの紫という人に対して食い物のことは相当怒っているっぽそう。
 食べ物の恨みは本当に怖いと改めて感じてしまった私と那穂海だった。
「ッテァ・・・と、ところで本題に戻るわ。あなたの妹さんのことについてね」
 やっと戻ったかと、私達姉妹は思い、レミリア、咲夜さんはやれやれとした感じだった。
「あなたの妹さん、那穂海ちゃんの能力はだいたい判明したわ」
 どうやら、紫さんはもうわかっているらしい。
「どんな力ですか?」
「そうね、名付けるならば……



『あけしめをする程度の能力』ってとこかしら?」





「「「あけしめをする程度の能力??」」」

 どういうものなんだ?
 あけしめって言われたらまず思い浮かぶのは扉の開閉位だけど、それがどんな力なのだろうか?
「紫、どういうことなのよ」
 霊夢さんが不思議そうに聞く。
「簡単に説明すると、霊夢の能力みたいな考え方をしたら少しはわかりやすいんじゃない?」
「……ああ、なるほど。少し分かったわ」
 ど、どういう意味なのか?
 私と那穂海以外はなんか納得した感じなんだけど……
「考え方の例を上げるとすると、霊夢の能力は『空を飛ぶ程度の能力』なのよ。霊夢、飛んでみて」
 そう言われ、霊夢さんはゆっくりと宙に浮く。
 確かに名の通りだ。でも、特にそれ以外はない気がするけど?
「名のままだとすごく弱そうだけれども、考え方を変えると、霊夢はあらゆるものから浮くことができる」
「弱そうな能力でごめんなさいね。でも、紫の言った通り、あらゆるものから浮くことはできるわ」
 と言われても、なんかよくわからない……
「同じように、那穂海ちゃんの能力はあけしめすること。これを分けてかんがえてみる」
 分ける……「あけ」と「しめ」にかな?
「あけると分けて、漢字で表すと何があるかしら?」
 紫さんが聞いてきた。
「うーんと、『開ける』かな?」
 那穂海が答える。
「あと、『空ける・明ける』ですか」
 私が付け加える。
「そうよ。あけしめのあけるには主にこんな言葉があるわ。那穂海ちゃんはあけるという意味になる行動を操作できるのよ」
「そ……そうなんですか!?」
 私は考え方についてわかった気がする。
 那穂海はまだ良くわかってないけど。
「と言うことは、しめるだと、『閉める・占める・締める・絞める』がつく行動が全てできるってことですか」
「ええ、そうよ」
 へ〜、なんかすごいなぁ〜……



「「「って、やばくない!?」」」



 紫さんとわかってない那穂海以外の面々がすごい顔をして驚く。

「ってことは、中のモノを空っぽにできるわけ!?」←私
「まさか、夜をすぐに明けさせてしまう訳!?」←咲夜さん
「土地とかも占めれちゃう訳!?」←霊夢さん
「人間の首も絞めれちゃうわけ!?」←レミリア

 なんか、どんどん凄い方に言ってる気が……
「そっ、そういうことよ……」
 ちょっと紫さん、引いたかな?
 でも、すごい力を持ってしまったってことは分かった。
 まさか、本当に那穂海がこんなものをもってしまったとわ……
 那穂海、恐るべし……





霊「でもなんで幻想郷の妹ってチート系能力者ばっかなのよ」
紫「そうね。幻想郷が与えたのかもしれないけど、さすがにみんなチートな感じね」
霊「特にあの那穂海って子。さすがにねぇー……」
紫「まだあの程度。完成体になるとすごい能力になりかねないわ。」
霊「そ、そうね……」
霊(うーん……あの子はちょっと注意して見てあげたほうが良さそうね)

Re: 東方姉妹記 ( No.7 )
日時: 2013/02/14 21:21
名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)

紅魔編 第六話「紅魔の生活」


 那穂海の能力について知り、私達を大いに驚かされた。
 あのあと、霊夢さんと紫さんが那穂海に解りやすく説明をしてくれた。
 説明をされた本人は、言葉だけではもう一歩でわかると言っていたので、実際に能力を使って見ることにした。
 試しに神社の賽銭箱を「開ける」ように紫さんが言った。霊夢さんはこっちの「空ける」かと思ったようで凄い怒りっぷりだったけど……
 紫さんに能力の使い方を教わり、那穂海は賽銭箱に手が届かないようなところから実際に能力を試したみた。
 お賽銭箱は開き、中身が露わになった。結果は良好とのこと。
 ついでに、ここにはあまりお金が入ってなかったけど……




 あれから、1週間ちょっとはたったと思う。
 那穂海は能力をしっかりコントロールできるように霊夢さんや紫さんなどいろんな人からやり方を教わっている。
 そのため、夕方までいないことが多く基本、私は一人になる時間が多くなった。
 よく家では一人になることも多かったので、自分だけの時間は慣れっこだ。
 だが、今いる場所は自宅ではない。別世界の紅魔館。要するに人ん家。
 さすがに何もせずずっと居るわけには行かない。
 私の性格上、どうもずっと甘えているのは好きではない。
 ちょうど、昼食後で咲夜さんが忙しそうなので、手伝ってみようと考えた。

「あの、咲夜さん」
「はい、なんでしょか」
 咲夜さんとは廊下で仕事中に会った。
「あの、いつもここに泊めていただきありがとうございます」
 まずはお礼から。
「いいのよ。お嬢様が良いとおっしゃったのだから」
「そうなんですが、そろそろ私も何かお手伝いできたらと思って」
「そうなの?」
「はい。いいでしょうか?」
 聞いたてみたけど、いいんかな?
「ええ、いいわよ。私も助かるわ」
 良かった。なんとか出来るようだ。
「それじゃ、あなたにはここからあの奥までの床を掃除してもらうわ」
「はい。」
 箒など掃除道具一式を受け取る。
 ここからだと奥までの距離は……大体500m?
 け、結構あるのね……
「大丈夫かしら?」
 咲夜さんが心配してくれた。
「いえ、大丈夫です」(たぶん)
 とりあえず、私は掃除に取り掛かる。
 床には目立った汚れがない。やっぱりいつも咲夜さんが綺麗にしているんだろうなぁ。


 数分後……
「できました」
 床の汚れとかはほとんどないはず。
 咲夜さんはどういうかな?
「……うん。上出来よ」
 良かったっぽい。
「あなた、結構出来るわね。普通の人が今のをやったら最後辺りは根性切れしていてもおかしくないのにね」
「はい」
 どうやらほめられているっぽそう。
 これぐらいはまだ大丈夫。
 現実じゃ、家の中を隅から隅までやってたし、ひどい時は那穂海のいじめで庭が荒らされて外壁にラクガキだったりをその日のうちに戻す作業もしたこともあった。
 それに比べると、元々咲夜さんが綺麗にしてあるこの館の掃除はまだまだいいほうだ。
「それじゃ、次に行くわよ」
「はい」
 咲夜さんについていき、次の仕事へ向かった。



「お疲れ様」
「はい、ありがとうございます」
 全て終わった頃はもう夕方だった。
「これからも手伝わせてください」
 私がそう言うと、
「ええ、よろしく頼むわ」
咲夜さんも了解してくれた。
 私はこれで部屋へと戻ることにした。

 部屋に行くと、
「お姉ちゃんただいま」
那穂海がもうかえってきていた。
「あらおかえり。今日は早いね」
「そうかな? いつもと同じぐらいだと思うよ?」
「そう?」
 時計をみると、午後5時。
「本当だね。どうだった?」
 私が那穂海に聞いてみた。
「うん、できるようになってきたよ。紫さんもいいって言ってた!」
 那穂海は元気に答えた。
「良かったね。これからもしっかり頑張るのよ」
「うん!」
 それにしても、幻想郷にやってきてから那穂海はすごく元気をとりもどしている。
 他の人とも自分から関わっていくようにもなっている。
 それはいいことなんだけど、やっぱり現実に戻れるなら戻っておきたい。
 お母さんとかが心配してるだろうから。
 でも、私も那穂海も学校へは帰りたくない。
 ここにずっといるか、それとも現実に戻るか、どっちがいいかはまだいまいち判断できないでいた……





直「そろそろ私視点だけは疲れるわ。作者、バトンタッチして」
作「分かりました。では、咲夜さん、お願いします」
咲「結構よ。ただでさえ忙しいのに」
作「そうですか。じゃぁ、霊夢さんは?」
霊「私もいいや」
作「ですか。どうしましょうか、直海さん」
直「そうねぇ……なら、那穂海ならいいんじゃない?」
作「そうですね。いいですか?」
那「いいよ!」
作「では、那穂ちゃんの修行中のところにしましょう。」
直・咲(那穂海の修行中……あまりややこしいことはないよね……)
霊(わっ、ちょっとやだなぁ)

Re: 東方姉妹記 ( No.8 )
日時: 2013/02/14 21:25
名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)

紅魔編 第七話「能力の使い方」
(※今回は那穂海視点です。ご注意ください。)


 直海が咲夜さんの手伝いをしている同時刻、那穂海は霊夢と紫に能力の使い方の修行を受けていた。


 わたしは今、霊夢さんと紫さんから言われた行動をできるようにしていた。
 能力がわかった次の日から、多くの課題がだされた。
 まず「開ける」行動で、扉を念じるだけで開け閉めすること、多数の扉の開け閉め、など初歩的なことから始まった。
 次に「閉める・閉ざす」行動。開け閉めより少しむずかしい。動いている生物を結界で閉じ込める、道を閉ざす(塞ぐこと)など。
 この時に、霊夢さんから結界の作り方も教わった。
 開閉系ができるようになると、「空ける」で中のモノを空にすること(本当に消すことや移動させる)、
 「締める」で動くものを見えない縄で締めることなど少しずつ難しい事をやっていった。
 昨日は紫さんの「境界を操る程度の能力」に近い、空間の開閉を教わった。
 紫さんのはものなどを移動させたりできるが、わたしの能力だとそれはできないらしい。
 ただ、別次元へものを捨てたり、出し入れは可能らしい。(四○元ポ○ットみたいな感じかな?)
 存在するものを開け閉めするのとは少し違うらしく、コツがいるとのことで苦労した。

 そして今日。
 今日は、感情についての開け閉めをやるらしい。
「いい? 今回の課題は人の感情操作だからね。十二分に注意してね」
 紫さんが忠告をする。
「はい!」
 わたしは気合を入れるため、大きな返事をする。
「それじゃ、はじめるわ。今日は心を閉ざしてしまったこの娘の心を開かせてあげて」
 霊夢さんが連れてきた一人の村の女の子がうずくまっていた。
「……どうせ、私は……」
「うーん、結構感情が閉じこもってるわね」
 霊夢さんがいった。
「那穂海ちゃん。やり方は、まず対象とする人の心の中に入るイメージよ。」
 紫さんにいわれ、やってみる。
(あの娘の心に入るような感じ……)
「そしたら、その娘に語りかけるように思うのよ」
(語りかける……)
 わたしはこの娘に「どうしたの?」と話すように思った。
「入り込めれば、多分声が聞こえるはずよ」
(声を聞く……)
 懸命に語りかけてみる。
 すると……
(あなたは……?)
 霊夢さんでも紫さんでもない幼い女の子の声が頭の中で聞こえた。
(よし。 私は那穂海っていうの)
(な……ほ、み?)
(うん。)
 どうやら心のなか同士で会話ができているらしい。
(どうしたの?)
(あのね……男の子たちに、いじめられたの……)
 いじめ……
 その言葉が出てきた時、ちょっと気が揺らいでこの娘の声が聞こえなくなった。
 だけど、今はこの娘と向き合うべく、意識を再び戻す。
(そうなんだね。わたしもいじめられてたの)
「そう、なの……?」
 これは耳から聞こえた声だった。
「良い感じね」
 霊夢さんがいった。
(でも、他にお友達はいる?)
(うん)
(じゃぁ、大丈夫。そんな男の子たちなんて無視よ)
(でも……)
やっぱり難しいね……
(お友達と遊んでるときは楽しい?)
(うん)
(そうなんだね。ならあなたが悩んでいるとお友達は楽しい?)
(……楽しく、ないとおもう)
(でしょ。それなら、お友達に相談してみなさい。きっと助けてくれるわ)
 わたしは励ましてみる。
(でも……言ったら友だちも……)
 そう、いじめでこの感情は当たり前。
(その時はわたしが男の子たちをやっつけるわ!)
(う、うん。わかった)
(大丈夫だよ!)
(うん! やってみるね!)
 よし! 心が開いた!
 わたしは心から意識を離す。
「大丈夫?」
 さっきまで心のなかで話していた娘に優しく問いかける。
「……うん!」
 女の子はスッと立ち上がり、さっきより明るく返事をした。
「あら、すんなりできちゃったわよ。紫」
「そのようね」
 どうやら合格っぽそう。
「できました」
「あなたには簡単だったかしら?」
「いえ、大変です」
 実際にいじめという言葉が出てきた時はやめようかと考えた。
 でも、お姉ちゃんがよく言ってくれた言葉を思い出した。
「大丈夫」
 これを思い出して、まだやめるのは早いと思って続けた。
 結果は良い感じになった。
「いいわ。大体私達から与える課題を終わりよ」
「そうなんですか!?」
 どうやら、紫さんたちからの課題を終わってしまったらしい。
「他にもまだまだあるけど、さすがに時間操作とか、殺人法みたいなのばっかだからね」
 霊夢さんが言った。
「そうね。後の能力の使い方は他の専門の人から聞いてやったほうがわかりやすいよ」
「わかった!」
 わたしは元気よく返事をした。
 それから、後の能力について聞いてみた。
 だが、その時……

Re: 東方姉妹記 ( No.9 )
日時: 2013/02/14 21:28
名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)

「霊夢—、いるかー?」

「ゲッ! ま、魔理沙!」
 霊夢さんがすごく困る顔をした。
「おっ、新しい人間か。だがなぜ紫なんかといるんだ?」
 黒服の魔女っ子のような感じの金髪の人がいった。
「新しい能力者よ」
「ゆ、紫!」
「へぇ〜、どんな能力なんだ」
「あけしめする程度の能力かしらね」
「強いか?」
「ええ。強いよ」
「ならば、奪ってくぜ!」
 魔女? の魔理沙と言う人が箒のまたがると、突然こちらに突進してきた。
「へ?」
 魔理沙さん? が宙に浮く。
 同時にわたしも宙に浮く。
「研究するんだぜ」
「や、嫌です!」
 わたしは拒否をするが、どうしても逃げられない。
「魔理沙〜!!」
 霊夢さんが怒っている。
「もう、しょうがないわね」
 紫さんが何か白い弾のようなのをたくさんばら撒く。
「ちょ、まてって!」
 その弾が箒に当たり、わたしが落ちていく。
「あっぶない!」
 地面すれすれで、霊夢さんが結界で助けてくれた。
「っと。そっちがやる気なら、私もいくぜ!」
 魔理沙さんから大量の弾が飛んでくる。
 霊夢さんが更に結界で守ってくれた。
「那穂海、これが前説明した弾幕ごっこよ」
 紫さんが魔理沙さんに対して弾をばら撒く。
(これが、弾幕ごっこ……た、大変そう……)
「那穂海ちゃん、スペルカードを使いなさい。」
 紫さんが指示をした。
「う……うん」
 この前、説明を受けた時に作った一枚のスペルカードを使う。
「分岐『開かれし道』!」
 わたしがそう言うと、数本のレーザー? が魔理沙さんに向かって飛んでいく。
「自機狙い&ばら撒きレーザーかよ」
「どうだろうね」
 霊夢さんが少し笑う。
 一本のレーザーが魔理沙さんの目の前にきた瞬間、
「げっ、分かれた!?」
分かて増えたレーザーが通り過ぎると、なんと、全部さっきより高速で魔理沙さんをねらった。
「マジかよ! ええぃ! 恋符『マスタースパーk』」
 ピチューン!

「あらら・・・あっさりやられたわ」
「自業自得よ」
 紫さんと霊夢さんが呆れた顔をしていた。
「あれ!?大丈夫なんですか……?」
 わたしが戸惑いながら聞くと、
「「いいのよ」」
二人が声を揃えて言った。
「そ、そうなんですか……?」 

 弾幕ごっこって、正直……

 面白そう!!





魔「まさか、私がやられるとは……」
霊「魔理沙、注意しなさい」
魔「何を?」
紫「あの子の能力はあなたを絞め上げることもできるのよ」
魔「ま、マジかよ。そんな危なっかしいものなんかよ」
霊「ええ。さすがに私達じゃ教えなかったけど」
紫「もしあの子が冥界に行った日には……ね」
魔「わかったよ……今後注意するんだぜ……」


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