二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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アスペックノベライズ チーム・アスペック
日時: 2014/10/26 18:26
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: qJIEpq4P)
参照: アスペックのリーダー。カキコ内のチームなので所属希望大歓迎!

オリキャラとか、短編とか、はたまた長編書いたりとか、
ネタを提示したりだとか、リクエストとか
チーム・アスペックのメンバーが好き勝手に
オールジャンルで色々カキコできるスレッド。
小説がメインですが、オールジャンルなので注意。
オリジナル小説とか二次創作とか、パロディとかクロス作品でも!



注意
・ホームはアスペックのメンバーのみ編集おkにします。
・コメントは自由ですが、誹謗中傷や小説の原作のネタバレはやめてください
(メンバーのみおk)
・スタ爆、コメ爆禁止
・語り合いおk
・合作もおk


メンバー(藍紅のリア友)への忠告
・小説うpするときはURLのトコに題名とかCP名とか入れてくだしあ。
・連載は10話までよしとする。
・オリキャラは下記の用紙をかいたうえで自由に書いてよしとする。
・ネタを提示する時は「その作品名」と「内容」を細かく書く事。
・コメ返ばかりにレスを費やすのも然り。
・喧嘩すんなよー
・リアルでの愚痴大歓迎
・嫁への愛は好きにしろ
・キチガイはほどほどに
・作品について熱く語り合うのはいいが、熱くなりすぎて喚くなよ
・リクエストおkにするよ!小説リクだけな!
 依頼という形でもおk。
 リクぶんなげときゃ誰か書いてくれるはず。



おk?


チームアスペックメンバー

1、藍紅リーダー
2、紫癒
3、紅葉
4、春妃
5、真冬
6、魁翔
7、風音
8、栖羽瑠
9、たま
10、ランス
11、クロ
12、來栖
13、翔
14、希新
15、かごめ
16、板チョコ
17、夕騎(復帰)


部員募集終了致しました。
ご了承ください。


正式に名指しでリクエストする場合の用紙↓
リクする人の番号と名前「」
作品名「」
出してほしいキャラ「」
ジャンル「シリアス、ライト、ダークなど。エロイ内容はNG。
     パスプロ・ハピプロならいいけど、BLも無しな」
他に要求あれば「」
出してほしいCP「非公式は自重するように。BLはハピプロ・パスプロの
         白京、玲京、京天しか認めませんが、書く場合書き手も自重する事」
他、なにかあれば「」

リクされた書き手のあとがき用の用紙↓
リクされてみての感想「」
書いてみて「」
リクしてくれた人へ一言「」


替え歌あげるなら↓

原曲タイトル「」
原曲作者「ボカロならフューチャリングも」
替え歌タイトル「」
モチーフキャラ名「」
歌詞:




オリキャラ用紙↓
※特定の作品の場合は追記用紙も同じく記入する事。
 書けない場所は空欄でも可。
 最初のは共通で、必ず書いてください。


名前「」
よみがな「」
性別「」
容姿「」
性格「」
サンボイ「3つくらい」
備考「ここに何でも書け」

パスプロ/ハピプロの場合追記↓

あざな「剣城でいう「影竜」とか」
目の能力「」
能力説明「」
念能力「」
立場「敵or精霊or邪霊生き残りor京介関係orその他」
バースト「」
バースト必殺技「」
ペア組む奴「剣城と白竜で「双竜」とかそういうの」

パスプロ精霊の場合追記↓

殲滅名「」
天使「」
霊装「」

パスプロ邪霊の場合追記↓

識別名「」
悪魔「」
魔装「」


デート・ア・ライブの場合追記↓

識別名「」
霊装「」
天使「」


イナズマの場合↓

ポジション「」
必殺技「」
オリ技の場合説明「」
化身「」
ミキシ「」
ソウル「」


ダンロンの場合↓

特記「超高校級の」
特記説明「」
身長「」
体重「」
胸囲「」
立場「生き残りor被害者orクロor黒幕」



東方の場合↓

種族「」
職業「」
スペルカード「」
能力「程度の能力」
オリジナルなら説明「」

ハンタの場合↓
念能力「」
能力説明「複数あれば全て説明をお願いします」
系統「強化、操作、具現化、変化、放出、特質のどれか」
戦闘スタイル「」
ハンターランク「星の数を意味しています。プロハンターから三ツ星まで」

フェアリーテイルの場合↓
所属ギルド「」(オリジナルの場合説明も)
使う魔法「」
魔法説明「」
戦闘スタイル「」
実績「」
強さ「」

ハイキュー!!の場合↓
ポジション「」
身長「」
体重「」
好きなもの「」
最近の悩み「」
学校「」

ディバインゲート

属性「」
職業「」
種族「」
武器「」(形状、武器の名前一緒に)
リーダースキル「」
アクティブスキル「」
ノーマルスキル「」(進化後があるのなら分かりやすくかいてください)
パッシブスキル「」(あればでいいです)
立場「円卓、主人公勢、魔王関連etc.」
プロフィール「なるべくメイン人物関連で。ディバゲのプロフ風にストーリーをどうぞ」


用紙増やすならコメしろ



更新履歴

・ホーム編集(2014/10/26)

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Re: アスペックノベライズ チーム・アスペック 参加者募集中! ( No.275 )
日時: 2014/09/02 18:28
名前: 紫癒  ◆WakMJ.0ZQA (ID: 9X8RklMe)

藍紅はアリトン持ってないから設定とか知らないんだったよな?
アリトンの設定一応あげとくなー


アリトン
ドライバ:ワダツミ・偽式

リーダースキル:アクアライズ・シフトⅢ(水2,5倍)
アクティブスキル:アブソリュート・ケア(HP30%回復)

ノーマルスキル:ワダツミ・偽式(敵単体に水で大ダメ)
パッシブスキル:アクアシフト・ヒールダウン(水パネup、回復パネdown)

プロフ

アリトンの瞳は濁っていた。あの日、自らの親の命を奪い、
身も心も悪魔に捧げた時からだった。
僕のフリをしながら生きるのは楽しいかい。
刃と共に突きつけた真相。別にかばってくれなくていいんだよ。
それにね、もううんざりなんだよ。
振り下ろされた水の刃、いつかの砂浜に残した二人の名前は、波にさらわれた。

西魔王アリトン
ドライバ:ワダツミ・グスク

リーダースキル:アクアライズ・シフトⅣ(水3倍)
アクティブスキル:アブソリュート・ケア

ノーマルスキル:ワダツミ・グスク(敵単体に水の特大ダメ)
パッシブスキル:アクアシフト・ヒールダウン

プロフ

水の刃が切り裂いたのは、水を留めし少年をずっと見守って来た精霊だった。
止めどなく溢れる水。もう、私がいなくても大丈夫だよね。
最後の力を振り絞ってまで守りたかった少年は、水へと還る精霊を、
一人の女性として抱きしめた。
兄さん、僕たちは行くんだ、完全世界へ。
西魔王アリトンは傷跡だけを残し消えた。


(ディバゲ一家としてのアリトンさんも作ってみた)

流水刀士アリト
ドライバ:ワダツミ・零式

リーダースキル:レジェントライズ・シフトⅤ(ディバゲ一家の攻撃力4倍)
アクティブスキル:アブソリュート・ケア

ノーマルスキル:ワダツミ・零式(水の特大ダメ)

もう終わらせよう(自分の攻撃力×アオトの攻撃力の威力で、敵全体に水の特大ダメ)

Re: アスペックノベライズ チーム・アスペック 参加者募集中! ( No.276 )
日時: 2014/09/02 18:37
名前: 紫癒  ◆WakMJ.0ZQA (ID: 9X8RklMe)

アオトってマジ災難だよな…
自分を捨ててまで守りたかったアリトンさんに最愛のウンディーネさんを殺された上に
シグルズさんに仲間皆殺されるんだから…ひいい……

大切にしていた貝→誰
主人を亡くした妖精→マーメイド
散りゆく明るき花→ベロニカ
折られた6本の刃→誰…?ジャック?((違

この後「少年は全てを亡くした」って書いてあるし、
ニライカナイで弟にウンディーネ殺されてその後シグルズに見つかって
仲間皆殺しにされるんだな…
フルトはどっちかというとアリトンの支配下にあったっぽいな。

そんで、サフェスとシュレディンガーが手を組んでアリトン(アオト?)を探しにかかってるな。

Re: アスペックノベライズ チーム・アスペック 参加者募集中! ( No.277 )
日時: 2014/09/02 19:21
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: 9X8RklMe)

紫癒☆

ファーーーーーwwwwwwwwww
ディバゲ一家のアリトさんも作ってくれたんですねギャアアアアア可愛いいいいいいいいい((ry

ちゃんと流水刀士なのが兄弟愛感じるひいいいいい((



おっふ…((
アオト……(´・ω・`)

あーやっぱりアオトの仲間を皆殺しにしたのってシグルズなのか…
貝はルリじゃね?

折られた6本の刃はルリ、ベロニカ、マーメイド、サミダレで4本、
ワダツミ・マブイ(2刀)で6本かな。
それか、ルリ、ベロニカ、マーメイド、サミダレ、ウンディーネ、アリトンかもしれない。
自分を捨ててまで守りたかった弟と最愛の女性だったわけだし。


アオトとアリトンが出会う直前にギンジがフジと戦って勝って、
フジからアオトにこれから起こる事聞かされてて、
アカネが父親と出会ってヨウコウに事実伝えられてるんだよな…

ニライカナイで流水刀士になる修行してる時にアリトンに会って
ウンディーネ殺されて、
流水刀士になって本島(常界)に戻ってきたらシグルズさんに仲間皆殺し、
その後ギンジに会う、みたいな感じかしら。


蒼のクリスマスを起こしたのはアリトン。
でも弟を守りたかったアオトが罪を被った。
その事件の時にアリトンに恋をしたのはシュレディンガー。
アリトンに協力して666人殺してたのはエッジ系の6人とシュレディンガーで、
行方不明になったアリトンを探してるのがサフェス。
唯一蒼のクリスマスで生き残ったルリがウンディーネに助けを求めに行った時、アオトを
アリトンだと勘違いして敵意を向けてたけど攻略されたのでアオトの事は気になる(好意)らしい。



コマチさん?あぁ、ウンディーネと八舞姉妹みたいな事してたよ。アオトで。
最後にはアオトの嫌そうな顔がご褒美にみえるくらいには調教されてるよ…(白目


サミダレはシュレディンガーと一緒に居たけどアオトとブルーノに負けて
機能停止、その後アオトに再起動されて「どうぞ、ご命令を」って命令にアオトが仲間になれって
命令したから仲間になってる。シグルズに破壊された模様。


ついでに言っとくと、アリトン戦の前にアオトはハムレットと戦ってて、
首にハムレットの刀が突きつけられたけど、ハムレットが後ろから第三者に刺されてて、
刺してたのは、お茶目にも「久しぶりだね、兄さん☆」と呟いてた弟ちゃんでした。
(ただし目が濁っている)


ギンジさんはその頃5人の友人(主人公組)を助けようと
ジャポネシアで筆型のドライバ持った奴らと戦ってるのでした。
(その後トラブルメイカーアオトさんのせいで酷い目に会うギンジさん)

ヤナギさん「今からじゃ間に合わないよねっ☆」
ギンジ「」

Re: アスペックノベライズ チーム・アスペック 参加者募集中! ( No.278 )
日時: 2014/09/02 20:00
名前: 紫癒  ◆WakMJ.0ZQA (ID: 9X8RklMe)

藍紅☆

そんでアオトがギンジに泣きついてる所にアリトンさんに見つかって
「兄さんに悪い虫が…!よし、僕魔王やめて兄さんのボディーガード(物理)になるね☆」って
変な形でデレるのね\(^o^)/


シグルズ「お前らがうるさいからアオトハーレム崩してやったぞ。笑えよ」
俺ら「やめてくれよ(悲壮感)」
アオト「やめてくれよ(絶望)」
アリトン「やめてくれよ(嘲笑)
     だがしかしよくやった(兄さんについた悪い虫を払った的な意味で)」
フルト「西魔王…恐ろしい人……」

って事なんでしょうか(真顔)



ちょっと妄想するね☆←





筆型のドライバを構えたフジは、ドライバを降ろして両手を挙げた。
それは「負けを認めた」証。
ギンジも、ヤシャヒメをゆっくりと降ろした。


「そこへ座りなさい」


そう催促され、大人しく座る事にする。
少しの沈黙が流れた後、口火を切ったのはフジの方だった。


「君は、何故戦う?」


問われたのは、そんな言葉。
そんなの、決まっている。
ギンジの答えは、心は一つだけ。
その為にギンジは、その為だけにギンジは無を好んできた。

大事な、大切な5人の友人。
彼らを守るため、この世界を無に帰す。
それがギンジが無を好んできた、ギンジが戦って来た理由だった。


「俺は…友人を、助けたいだけだ」


ギンジはそれだけ答えて、目を愛斧であるヤシャヒメへ向けた。
フジはその言葉を聞いて悲しみのような、哀れみのような複雑そうな目をギンジに向けた。


「君は、水を留めた少年を知っているかい?」
「知ってるも何も…友達の一人、だけど…アンタは何が言いたい?
 アンタはソイツの何を知ってる?」


急に出てきた友人の一人の名称。
水を留めた少年。……つまりは、アオト。

何を知っているか、と問われたフジはさらに険しい顔つきになっていく。
それを察したかのように表情が曇るギンジを、ゼロは横目に見ていた。
だが、あえて何も言わないのはギンジが解決する事を祈っているから。ただそれだけだった。



「……話してあげよう。その子に、これから起こる悲劇を」


フジは知っている事を、知ってしまった事を全てギンジに話した。
西…つまりは、ここ…ジャポネシアの辺りに魔王が居た。
西の魔王と呼ばれた目の濁った少年は「兄を探している」とだけ言い残して
神であるシグルズに「兄を見つけたら仲間を全部殺せ」と命じた事。
そして目の濁った少年自身が、兄の大事な女性を殺しに行った事。
魔王の兄が、アオトである事を。

それを全部聞き終えたギンジは、騒然としていた。
と、同時に少し納得してしまった。


「そう、だよな……俺達の中で、一番壊しやすいのは、アイツだもんな…
 罪を背負って生きてて、感情なんてとっくに殺して、それに慣れちまってる奴だもんな……」
「さぁ、次の庭園へ行っておいで。絶無の少年。……きっと、全てわかるさ」



フジはそれ以上何も云わなかった。
ヤナギならば、彼を傷つけずに何か言葉を交わすだろうと。

ギンジはヤシャヒメの柄を握り締め、今にも水があふれ出しそうな表情でフジの庭園を出て行った。
ゼロはギンジに腕をひかれながら、フジをじっ、と見つめていた。





次の庭園を訪れたギンジは錯乱していた。
アオトが、アイツが危ない目に会いそうなのに。
どうして俺は放っておけたんだ。

ひたすら自問自答を繰り返しながら、その庭園の主の所を訪れた。



「フジから聞いているよ。…かけなさい」
「そんな場合じゃねえ!!友達が…友達があぶねえ目に会っちまいそうなのにゆっくりしてられっかよ!!
 どこだ!!アイツは…アオトはどこにいる!?教えろ!!」


ギンジはすっかり気が動転し、焦っているかのように見て取れた。
随分と大事で大切な友達なんだね、とヤナギは悟った。

悟ったからこその、一言。




「もう、間に合わないんじゃないかな」




その言葉と同時に、ギンジの腰が折れるように崩れた。
それと同時に…無を好んだ少年の友人である水を留めた少年の、全てが消えた。




みたいな(ニヤケが止まらない紫癒容疑者)



ゆっくり書きすぎたwwwwww
藍紅すまんなwwww返信遅れたwwww

Re: アスペックノベライズ チーム・アスペック 参加者募集中! ( No.279 )
日時: 2014/09/02 20:28
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: 9X8RklMe)

紫癒☆

いきなり神文晒すなしwwwwwwww
ギンジさん…(´・ω・`)
不覚にも泣きそうになってしまった俺がいるよ(真顔)

シグルズさんマジゲスい…だがしかしオカマである。



じゃあ俺も妄想するね☆←



水を留めた少年は、2刀の愛刀を携えニライカナイを訪れていた。
……自分に起きる悲劇を知るよしもなく。




「おいおい、侵入者か?」


そこに居たのは、闇のドライバを持った一人の人物。
……名を、ハムレットと言う。

その存在にいち早く気づいたアオトは振り返り際にワダツミを抜き、構える。



「やる気かよ」


挑発など気にも留めず、磨いてきた技を振るう。
ハムレットは楽しそうな表情をしながら己の刀でそれを全て受けながら飛び掛かる。
アオトは刀でそれを受け流しながら自分の体ごと刀で持ち上げ、もう1刀でハムレットに切りかかる。
ハムレットも応戦するかのように軸となった刀を狙いべく体勢を立て直し、再度飛び掛かった。

それを受けきれないアオトは体勢を崩し、首元に刀を押し付けられる。
鉄の匂いが鼻につく。


「女共の前で負けるのはどういう気分だい?」


殺されるのを覚悟し、そっと目を閉じようとした時、



「が……っ!?」



目の前が真っ赤に染まり、鉄が焦げたかのような、鼻を劈く臭いが充満する。
……アオトを殺そうとしていたハムレットが第三者の刀に胸を貫かれていた。
ハムレットは吐血を繰り返しながら、アオトの右側に倒れた。
……それ以降、二度と動くことはなかった。


ハムレットを刺した、血に染まる刀を恍惚とした表情で眺めている、
一人の少年。

見覚えのある少年だ。

金色の、特徴的な癖っ毛の短髪。
黒いスーツに、アオトが贈った記憶のあるネクタイ。
そして何より、その少年の目は濁っていた。
濁った碧眼がアオトを見つめている。

その少年は、乾いた笑顔を見せた。
そして聞こえたのは、アオト自身がずっと、今まで想ってきた、
自分を捨ててまで守りとおしたかったその人の、声だった。


「久しぶりだね、……兄さん」


その声。その、呼び方。間違いなかった。



「あ、あ……アリ、トン……?」



確認したくなかったのに、意地でも認めたくなかったのに、
アオトは、その少年に尋ねてしまった。

お前は、自分の弟かと。

答えは、アオトが一番聞きたくなかった言葉だった。



「そうだよ。兄さん…僕は、貴方の弟、アリトンだ」




今までのすべてが否定されたかのような感覚。
自分が何を賭けてでも守りたかった弟が、目の前に居る。
自分の目の前で、人を殺した。



「ねえ、兄さん。……僕のフリをして生きるのは楽しいかい?」



最愛の弟の質問に、アオトは答えられずにいた。
答えられる精神状態ではなかった。

認めたくない事実がアオトを襲っていた。



「別に、かばってくれなくてもいいんだよ?」



今まで自分のやってきた事が、その理由である弟に否定される。
今のアオトは、それだけでも簡単に崩れた。




「……でも、もううんざりなんだよね」



そして、降ってきたのは軽蔑の雨。
ああ、やはりそうなのか。アオトの心の雨は止むばかりか病んでいた。
どんどん留めていた水が、溢れそうになる。



アオトの背後で、ばしゃん、という鈍い音。
後ろから聞こえる3つの悲鳴と、1つの機械音。
それと同時に聞こえる、最愛の弟の笑い声。
そして、アオトをずっと見守ってきた水精王の、悲痛な叫び。


振り返った時には、もう遅い。



アオトには刺激の強すぎる世界が、広がっている。




最愛の弟が、最愛の女性を殺している、その情景。
アオトの回らない頭が、やっとそれを理解していく。
ゆっくりと、理解していく。
そして、理解し終わった所で、アオトの水が、溢れた。


留めなく、あふれた。




「また、大切な人を失っちゃったね?」




最愛の弟の非道な笑い声と共に、アオトの悲鳴はニライカナイに響いた。




「ウンディーネ…っ、ウンディーネ!!しっかりしてくれ、頼む、頼むから、…お願いだ、っ…!!」




アリトンは、兄の悲痛な叫び声を聞いて、愉快な気分に支配されていた。
あぁ、僕の愛する兄が僕以外の人の為に泣いている。
なんて辛い事だろう。
でもこれ限りだよ。兄さんが僕を見てくれる。
僕だけを見てくれるようになるから。
ちょっとだけ、我慢してね。
アリトンはそんな事を想いながら、兄を後ろから抱き締める。




「兄さん…僕達は行くんだ。完全世界へ」




アオトの知っている、心優しいアリトンの声が耳元で響く。
でも、目の前にはそんなアリトンに切り裂かれてどんどん水に還っていく最愛の女性がいる。


「ウンディーネ!!ウンディーネ!!」


何度も名前を呼び、何度も抱きしめて、何度も体をゆすり、何度も泣き叫ぶ。
ウンディーネは初めて感情を露わにしたアオトの頬に、手を添える。



「もう、私がいなくても…大丈夫、だよね」
「大丈夫じゃ、ない…ウンディーネ…もっと、教えてほしい事がある…っ
 だから、だから死ぬなウンディーネ…、やめろ…やめてくれ…!!」


アオトはその時、ウンディーネを初めて「一人の女性」として抱きしめた。
ウンディーネは最後、アリトンに何か言い残して完全に水へと還っていった。
アオトはウンディーネの居た所に崩れ落ち、留めてきた水をあふれさせた。




「ははは……冗談が過ぎるよ、水精王」



一人だけ、苦渋の笑みを浮かべたアリトンは、泣き崩れた兄を、
今度は前方から強く抱き締めた。



ああ、やっと兄さんは僕の物になった。




みたいな(あらやだ美味しいとにやけまくっているアカウントはこちらです)


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