二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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もうカオスしかないありふれた日常
日時: 2017/10/05 16:07
名前: 晴哉 (ID: zT2VMAiJ)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29355

皆さん、初めまして。 もしかするとお久し振り、な方もいるかもしれません。晴哉と申します。何か面白い小説を書きたいと思い、他の作者さん達の日常系小説が非常に面白かったので一時期執筆していたのですが、日常生活の多忙さを気にしてしまい前作を休止していました。しかし、何月経とうとも更新を続けている方の姿を見て、もう一度小説を書こうという決心が芽生え、今回リニューアルすることにしました。

※この小説は前作である『カオスがかったありふれた日常』のベースを一部引き継いでいる所が有ります。


 〔 目次 〕

 序章 >>1-8

『神社de情報交換会』>>14-18

『問題児達が別惑星から移住してくるみたいですよ?』前編 >>23-25 後編 >>29-35

『激闘!リベンジをかけた大運動会!』
 ・運営って意外な理由から選定される事って多いよね >>46-50
 ・ギャグカオス展開は開幕でも容赦なくやって来る >>61-64
 ・恋する気持ちと力か技か >>71-75
 ・狂怖の晩餐に少量の角砂糖を添えた昼休みを >>82-85
 ・S.K.ムカデは山も川も越えるのか? (前編) >>90-93 (後編) >>97-100
 ・カラフルに彩られた譲れぬ戦い >>105-109
 ・運動会の醍醐味は混乱と知能と恋愛で出来ている >>126-131


  ー 注意事項 ー

・この小説はクロスオーバーが発生します。
・この小説では、独自解釈によるキャラ設定(キャラ崩壊率76573%)がいくつか施されていますので、どうかご了承下さい。また、設定変更の可能性もあります。
・圧倒的文章力(の少なさ)、徹底的誤字数(の多さ)
・キャラ貸し出しも可能です。その際はコメントで許可をお願い致します。
・更新は壊滅的に遅いです。下手すると数ヵ月掛かることもあるので、よほど暇な方のみが読まれることを推奨致します。
・URLの部分にかつてボツにしてしまった私の小説の前作品を入れました。もし暇がありましたら読んでみてください。


〔タグ(現在)〕
オリキャラ・東方・スマブラ・音ゲー/VOCALOID・ドラゴンクエスト




  — ようこそ、幻想郷NEOへ —

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Re: もうカオスしかないありふれた日常 ( No.2 )
日時: 2017/02/28 23:06
名前: 晴哉 (ID: 0XWLmi6C)


晴哉「……あっ、そうそう、読者の皆さんには先に伝えておくんだけど、今回の彼らの引っ越し先は『幻想郷NEO』って場所なんだ。 ……えっ?何処がNEOなのかって? ソレはこの後の秘密!」





— 紅魔館、庭園にて


ここは、幻想郷NEOの中でも結構有名な吸血鬼の住む館、紅魔館。主であるレミリア・スカーレットを初めとし、仕えている妖精メイド達を含め、計100人余りがこの館で生活している。

さて、現在ソコの庭園では1人の少女が草木の手入れをしていた。彼女の名は十六夜 咲夜。紅魔館で働く妖精メイド達を統率し、レミリアに絶対なる忠誠を誓っているメイド長である。決してPADなどは用いていない←
そんな咲夜だが、実は今朝、レミリアから不思議な預言を授けられていた。


咲夜「今日は『素敵な出会い』がおこる…… どういう意味なのでしょうか?」


『素敵な出会い』とは言ったものの、紅魔館周辺には霧の湖もあることから、普段は人間なんてそうそう来るものではないのだ。…… いや、そもそも出逢いの相手が人間とも限らないのだ。そう考えることで咲夜は1度心を落ち着けようとした……  ……次の瞬間であった。


「うわああああああああああああ!!??」

咲夜「!? 人の声!?」


突如、何処かからか叫び声が聞こえてきた。 しかし、庭園内の何処からも助けを求めてるような気配は感じられない。そこでまさか、 と思いながらも空を見上げてみると……








…………そこには確かに1人の同年代と思われる紅髪の少年(つまり迅の事)が叫び声を上げながらこちらへと降ってきたのであった。


咲夜(見た感じ、空は飛べないようですが…… 一体何故? いや、それよりもまずはあの人を助けなければ……)


そう思い、咲夜は能力を使うことにした。ここで東方シリーズを知らない人のために補足を入れておくと(無駄かもしれないが)、東方に出てくる少女達は皆、何かしらの能力を持っているのである。そして咲夜は『時間を操る程度の能力』を持っており、時の流れを遅くしたり速めたり、或いは止めたりすることが出来るのである。

そこで咲夜は指をパァン!とならし、時を止めた。こうなると、風の流れすら止まり動くものは咲夜自身のみになる…… ……なるはずなのだ……  ……しかし…………

「わあああああああああああああ!!??」

咲夜「!? そんな…………!?」

…………少年は止まらなかった。こうなるとは咲夜も全く思っていなかったらしく、珍しく焦りに焦っていた。

咲夜「そんな…!?確かに私は時を止めたのに……!? ……って!しまっ……!!」

……この時、咲夜はあるミスを犯していた。 それは……









………少年の落下地点に思いっきり入っていたのである(爆弾投下)

となれば、このあと何が起こったのかという事も、お分かりいただけるであろう……






ドガシャアアアアァァァァァァッ!!!!

「ぐわああっ!!??」
「きゃっ!!??」


……そして2人は、思いっきり地面に倒れ混んでしまったのであった。


迅「いってー…; ……あっ!?大丈夫ですか!?」
咲夜「……あっ!?い、いえいえ!だ、大丈夫ですわ!!」

??「咲哉さん!大丈夫です……か……?」


そんな2人の前に、緑色のチャイナ服を来た女性が駆けつけてきた。彼女の名は紅美鈴。 紅魔館の門番である。寝ぼける機会は少ない(無いとは言ってない)。しかし、彼女はこちらを向いた瞬間、一気に固まってしまった。 ……えっ?理由? それは勿論……







……咲夜が見ず知らずの少年(迅)に押し倒されていたからである(爆弾投下)



美鈴「…………あっ、スミマセンでした〜」

2人『違ああああああああああう!!??』



……二人の誤解を解くのにおよそ10分はかかったんだとか;

Re: もうカオスしかないありふれた日常 ( No.3 )
日時: 2017/02/28 23:08
名前: 晴哉 (ID: 0XWLmi6C)


場所は変わって、ここは迷いの竹林。中に入ったが最後、よほどの人でない限りはまず道に迷い、二度と出られなくなりうる事で有名な竹林である。その中にあるのは幻想郷NEO1の病院である 『永遠亭』である。ここには月から来たお姫様やその付き人?として医者も兼任する方が住んでいたりする。

その中の一人であるウサ耳少女/鈴仙・優曇華院・イナバ。医療術を教わり身に付けようと、今日も師匠である八意永琳の助手として1日を過ごしていたのだが……


 \ズドォォォォォォォォォォォォンッ!!!!/

鈴仙「!? 何事!?」


突如、謎の墜落音が近くでなり響いた。


鈴仙「師匠!どうしましょうか……?」
永琳「落ち着きなさい。何が落ちたのかもまだ分からないのだから。一先ず落ち着いたら、1度様子を見に行ってくれないかしら? 仮に野放しにしておけないものだとしたら面倒な事になりかねないからね……」



……そうして彼女は一人、墜落があった場所にやってきたのだった。しかし今彼女は、目の前にある光景を見て、思わず笑わざるを得なくなってしまうのであった……

……えっ? 何故かって? それは…………





鈴仙の目の前の光景:何処かの漫画宜しく地面に向かって上半身がめり込まれて、下半身がどうにかしようと必死で足掻いている男性 (実はオウガ)の光景



……正直鈴仙は、笑いを堪えるのが精一杯だったのだが、当の本人からすれば一大事である。誰かに助けてもらえない以上、どうやっても自力で抜け出すしか無かったからである。一先ず鈴仙は声をかける。



鈴仙「あ、あの! 大丈夫ですか!? 今助けますから足を真っ直ぐにして下さい!!」


すると、オウガは声が聞こえたのか、足を止めた。ソコを鈴仙が引っ張って持ち上げることにした。


……しかしこの後、予想もしていなかった事態に二人は巻き込まれるっ!



 \ズボッ!!/

鈴仙「ふぇっ?」

 \ドゴシャアアアアアアアアアッ!?/

2人『うわああああああああああ!!??』



……なんとオウガは、『落とし穴』に向かって墜落していたのである。しかし彼は中途半端にしか嵌まることが出来ず立ち往生していたのである。そこに鈴仙がやって来たことにより、2人仲良く落ちていったのであった;

その後2人は、たまたま近くを通った不死の人間・藤原妹紅に助けてもらうまでずっと落とし穴の中で自己紹介などをしてたそうだ。

Re: もうカオスしかないありふれた日常 ( No.4 )
日時: 2017/02/28 23:10
名前: 晴哉 (ID: 0XWLmi6C)


 フラン「〜〜〜〜♪」

ココは紅魔館内のフランドールの部屋。現在はフラン一人だけである…が、何故かご機嫌な様子だった。というのも…

今日もレミリアによって行動が制限されフランは拗ねていたのだが、今日は美鈴から絵本の読み聞かせをしてもらったのだ。実は、その時に読んでもらった絵本の内容が、フランの心を鷲掴みにしたらしい。とは言うものの、その本の内容は、囚われの身になっていたお姫様を白馬に乗った王子様が助ける、という王道極まりないストーリーであった。しかし、フラン自身がかつて495年もの間幽閉されていた過去を持つため、そんなお姫様を自然と自分自身と重ね合わせていたらしい。

フラン「〜〜〜〜♪ 私の所にも、いつか白馬の王子様が来てくれないかな……?」

と、随分と子供らしい可愛い考えをしていると……

 \ズドォォォォォォォォォォォォンッ!!!!/

何かが物凄い速度で落ちてきた。…一応言うと、今のはフランの能力によるものではない。何があったのか気になったフランは、取り敢えず落ちてきたモノを取り出す。

フラン「う"ーーんっ!! よいしょっ!!!!」

能力を使わないように全力で引っ張った。そうして出てきたのは……







……黒髪にハチマキをしたフランよりちょっと背が大きいくらいの少年、すなわちドラゴであった。あっ、目が覚めた。

ドラゴ「……っんぁ? …ココ何処だ?」
フラン「じーーーーっ (`・ω・) 」

……えーっ、現在彼らはどのような状況になっているか。簡単に言いますと、『少年が自分より背の低い女の子に首下を掴まれる』というラブコメを180度回転させたようなシーンになってます(小タル爆弾投下)

フラン「……あなた誰?」
ドラゴ「ん?俺か? 俺は轟虎院龍だ。結構名前複雑だから『ドラゴ』とでも読んでくれ。しかし……」
フラン「??」
ドラゴ「ごめんな。お前の家、壊しちまって…」
フラン「ううん、気にすること無いよ。度々壊れてるし」
龍「そ、そうなのか……(大丈夫かよココ?) けどなぁ、なんかこのままじゃいけ好かないっていうか……」

そう思った彼はひたすら考えた挙げ句、ある一つの答えを思いついた。

龍「よし、俺の出来る範囲で何でもいいからお前の願いを1つだけ叶えてやる!」
フラン「!? 良いの!?」
龍「あぁ、そうでもしねぇと気が済まねぇからな」

本当は一刻も早く皆を探したかった。だが、
他人の家を壊して何もしないまま去るのを
自分のプライドが許さなかったのである。とはいえ、相手は見た感じ子供。さて、どんなお願いが来るのやら……




フラン「じゃあ、フランの白馬の王子様になって!!」
ドラゴ「…………………………はっ?;」




オイオイオイ、こっちもこっちでなんて要望を投げ掛けてるんだ。そりゃ驚くに決まってるだろ。フランのこの急な発言に、流石のドラゴも固まった… と同時に自身の首下を掴んでいたフランの手の上に自分の手を重ねた。……アレ?なんでこうなったんだっけ?


ドラゴ「……何を根拠にそう言ってるんだ?」
フラン「えっとねー! カクカクシカジカ……」


…と、フランはドラゴに向けてこれまでの自分の心情、経緯を喋った。ドラゴは、一応ソレを黙って聞いていた。…まあ、出会っていきなり告られるという超意味不明展開を前にすれば、ほぼ全員やんわりと断ってまた新しく仲を作っていくようなものだ。ドラゴもそのつもりでいた。

ドラゴ「う〜ん、フランの言う事も分からなくはねぇが、なんかな……」
フラン「え〜っ!? だって白馬の王子様になってくれれば良いだけなんだよ!? それとも………… …………『フランノ白馬ノ王子様ハイヤ?』」
ドラゴ「!!??」


……筈だった。ドラゴは何故か、この女の子から一瞬、まるで恐怖心のような強烈な反応を感じとった。記憶とか何かが作用した訳ではない。純粋に敏感に反応したのである。

ドラゴ(何…だったんだ……? 今一瞬フランから馬鹿デカイ殺気やら狂気やらが出てきたぞ!? コイツ、ただのガキじゃねぇってのか!? こんな奴に逆らえるのか……? イヤ、少なくとも今の俺じゃこの力にはまだ逆らえない! なら道は…たったひとつ!!)

ドラゴ「…良いぜ。白馬の王子様って奴にでもなって、お前を外の世界に連れ出してやるよ!」
フラン「やったァーーッ!! ドラゴォーーッ!!」
ドラゴ「えっ、ちょっと待、どわぁぁぁぁっ!!??」


フランの言葉がどういう事を意味してるのかドラゴはだいたい理解していた。しかし、あの殺気を前にしては、今ここで逆らうわけにはいかなかった。とはいえこの瞬間、1つだけ確定したことがあった。ソレは…………



ドラゴ、新たな世界に来てからわずか10分で(将来の)『嫁』が確定しました。

な に こ の 超 展 開 。

Re: もうカオスしかないありふれた日常 ( No.5 )
日時: 2017/02/28 23:11
名前: 晴哉 (ID: 0XWLmi6C)


ここは冥界、霊魂達が住まう場所である。その中にある白玉楼の庭で、また今日も黙々と木刀を振り続ける一人の少女がいた。彼女の名は魂魄 妖夢。白玉楼の庭師兼、この白玉楼の主、西行寺 幽々子の護衛役(お世話役)を務めている。今日もまた、修行に励む毎日であった。……すると突然、

   \ガサガサッ!/

妖夢「!? 何奴!」

何かが木の中に落ちてきたような音がした。 冥界、それに白玉楼に向かって何かが降ってくるということ自体がただ事ではないことを妖夢は解っていた。その為、僅かながらに震えながらも彼女は後ろを見た。するとそこにいたのは……


妖夢「…………えっ?人間!? ちょっと、 大丈夫ですか!?」


……移住してきた6人の少年のうちの一人である影無が倒れていた。妖夢はすぐに手当てをすべく、救急箱を手に彼に近づいた。

妖夢「大丈夫ですか!? 何処か怪我とかしてるんじゃ……」
影無「…………えっ? あっ、いや、大丈夫ですよ。松のお陰でだいぶ衝撃が吸収されたみt…………っ!?」
妖夢「ほら!それでも怪我してるんじゃないですか! 手当てするんで少し待ってください!」


そうして影無は、妖夢から手当てをしてもらった。本人が言ってたように、傷は大してひどいモノではなかった為、直ぐにまた元に戻った。そんな最中に2人は自己紹介をし合っていたのだが、ここで影無がふと、こんな事を聞いてきた。


影無「……それ、刀ですよね? 何処でそんなものを……?」
妖夢「えっ、この刀ですか? これは楼観剣と言いまして、妖怪によって鍛えられたとされる刀なんです。私のおじいちゃんから受け継いだんですよね」
影無「そうだったんだ…… ……てことは、 この世界には妖怪とかも居るんですね」
妖夢「ええ。普通に居ますよ? まぁ皆揃って話せば分かるような優しい人達ですけどね」
影無「えっ? そ、そうなんだ……」


1度会話が途切れそうになったが、ここで次の瞬間、影無がとんでもない言葉を口にするのであった。











影無「……すみません、無理を承知で聞きますけど、俺に剣術を教えてくれませんか?」
妖夢「うえええっ!!??」



このいきなりの発言に流石に妖夢もたじろいた。何せ妖夢自身もまだ剣術の腕前なんて人に物を教えれるほどのレベルにはまだ到達していないのである。そんな状態で、剣術に興味を持ったとはいえまだ何も知らないような少年に教えるなど……


???「あら、折角なのだから良いんじゃないかしら?」
影無「!!??」
妖夢「!? ゆっ、幽々子様!?」


ソコにはいつの間にか、白玉楼の主であり妖夢が忠誠を誓う者、西行寺幽々子が立っていた。


幽々子「初めまして。先程、自己紹介を少し盗み聞きしてたのだけれど、貴方、この世界で住む場所がまだ決まってないのよね? なら私達の所で暮らさないかしら? そうすれば妖夢と一緒に剣術を学べるんじゃないかしら? それに妖夢、あなたのおじいさんはこんな事を言ってた覚えが無いかしら?『人に物事を教えれる程の境地に達した時、初めてその知識を得たと言える』とね」
妖夢「た、確かに…………!!」
影無「えっ? じゃあ………… ……良いんですか!?」
妖夢「コレから共に暮らす事になるんですよね? なら大歓迎ですよ! 一緒に剣の使い方を覚えましょう? 最終的には、私とかと試合を交えれる程に!」
影無「…! ……宜しくお願いします!!」



こうして、影無の武者修行生活が始まったのであった。


妖夢「あっ、それと言葉遣いについては敬語要らないですよ; 同年代相手にされると何か引っ掛かりますから;」
影無「あっ、ご、ゴメン;」

Re: もうカオスしかないありふれた日常 ( No.6 )
日時: 2017/02/28 23:17
名前: 晴哉 (ID: 0XWLmi6C)


\ズドォォォォォォォォォォォォンッ!!!!/

充人「痛ってぇ…… しかし、ソファーの上にジャストで落ちたのは運が良かったな。」


充人もまた、何処かに落とされていた。一先ず、ここは何処なのかと周りを見てみたのだが、そこには知ってるようで知らない道具によって地面が埋め尽くされていた。

これではそもそも移動もままならない上に生活に必要な物資が揃いに揃っていた。下手に移動して道に迷うよりも、と考えた充人は……


充人「…周りがあらゆる物で埋め尽くされてるから、しばらくはココにいても問題ないだろ」


そう思い、暫くココに滞在することを決意した。動きたくない彼は取り敢えずソファーの上でそのまま寝ることにした……







そうして充人が眠ってから数時間後、今度は別の男がその場所に着いた。彼の名は、森近 霖之助であった。

霖之助「さて、今日も何か商品になりそうなのは幻想入りしてないかな…… ……ん?」

おかしい…… いや、絶対におかしい。よりによって人間が幻想入りなど…… それも、 博霊神社に居るのであればまだしも、物しか幻想入りしてくることはないだろう、こんな空き地に…

謎は積もるばかりであったが、一先ず行動に起こそうと思い、彼は商品になるであろう道具を二、三個持ち、その後謎の少年(充人)を連れて、店に戻ることにした。







充人「……ん? ここは…?」
霖之助「おっ、やっと起きたみたいだね」


ソファーで寝ていた筈の充人は、いつの間にかふかふかの布団の中にいた。……恐らくこの人がしてくれたのだろう。


充人「…俺をここに連れてきたのはあなたですか?」
霖之助「……? 他に誰がいるって言うんだい?」
充人「何故ここまで?」
霖之助「君があんなところで寝てたからだろう? 心配になってついつい家まで運んできたんだよ」
充人「……後でどこか家を探そうとは思ってたけど、その手間も省けちまったしな…… まぁ、いろいろとありがとうございます」
霖之助「いいよ、別に。あ、それともう外に出るのかい?止めておいた方が良いと僕は思うけどね」
充人「……? それどういう意味ですか?」
霖之助「君はこの周辺の知識を全く持ってないだろう? この辺りは森になっていて道に迷いやすい。 万が一道に迷って、妖怪にでも襲われたら、一溜まりもないだろうしね」
充人「うっ…… 確かにね…… ……えっ、 妖怪?」
霖之助「そうだよ、一応言っとくけど冗談ではないよ? 現に僕も半人半妖だからね」
充人「半人半妖ねぇ…」

暫くの間、充人は考え、やっと口を開けた。

充人「…解りました。なんか考えるのも面倒だし、忠告通り暫く世話になります。」
霖之助「そうかい、それは良かった」
充人「けど、何かしらの手伝いはちゃんとしますよ……」
霖之助「いや、家事の類いは基本的に僕に任せてもらって構わないよ。その代わり、君には店番をやってもらうよ」
充人「え?ここお店なんですか?」
霖之助「そうだよ、でもあまり心配しなくても良いよ。この店は人は愚か、妖怪すら訪れる事が少ないからね……」
充人「……それはそれで問題なのでは……?」


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