二次創作小説(新・総合)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

戦闘中 氷の剣と7人の戦士【完結!】
日時: 2020/07/11 20:57
名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

ブラック将軍打倒のためにネモ船長が集めた7人の戦士。
彼らはブラック将軍の祖国であるロシアへ向け、ノーチラス号へと乗り込んだ。
様々な試練が待ち受ける中、個性も性別もバラバラな7人は巨悪を倒すことができるのか。

主な登場人物

ネモ船長
ジキル博士
津島善子
渡辺曜
南ことり
絢瀬絵里
天王寺璃奈
グレイ


>>1募集用紙

Re: 戦闘中 氷の剣と7人の戦士【いつでも作者募集中】 ( No.26 )
日時: 2020/07/10 06:38
名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

からあげさんへ
応募ありがとうございます!銃弾の早詰めが得意なのですね!
登場をお楽しみに!

Re: 戦闘中 氷の剣と7人の戦士【いつでも作者募集中】 ( No.27 )
日時: 2020/07/10 10:05
名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

昼食後のことでした。津島善子はクッキーやビスケットを山ほど食べた影響で、口の中が渇いていました。部屋の中に閉じこもっていても、冷蔵庫はありませんし、蛇口を捻って水道水を飲むのも品が無いと考えていた彼女は、レストランに戻って水を飲もうと考えました。長い廊下を歩いていますと、一つの部屋の扉が微かに開いています。気になり、中をうかがって見ますと、誰もいません。
ですが、それよりも彼女の視線を釘付けにしたのはテーブルの上に置かれてある三角フラスコでした。中には透明な液体が入っています。

善子「誰だか知らないけど、フラスコの中に水を入れるなんて良い趣味しているわね。ちょっと拝借っと♪」

見つからないように細心の注意を払って部屋へ忍び込み、フラスコをゲット。
すぐさまそれを逆さにして、中身をゴクゴクと飲みます。

善子「生き返ったわ!」

口についた液体を拭き取り、叫んだ刹那、善子は大きく目を見開いて――






曜「ヨーソロー! 似合う?」
ことり「曜ちゃんとっても可愛い♪」
グレイ「まるでオアシスだな」

クーラーの効いた船長室では渡辺曜と南ことりがコスプレ大会をしていました。
曜は白い帽子に金色の肩章(エポーレット付きの軍服風のへそ出し衣装に黒と白の手袋をしています。
ことりは白いバニーガールの衣装です。
そんなふたりのキャッキャする様子をワインを片手にグレイは眺めていました。そこへ、船員が大慌てで入ってきました。

ゆうき「船長大変です!」
ヘキサ「至急、格納庫に応援をお願いします!」
ネモ「何があった」
ゆうき「善子が大変なんです!」
ネモ「わかった。すぐ行く」

ネモが部屋を出ますと、続いてグレイ、曜、ことりが部屋を出ます。

ゆうき「ことりちゃん、その衣装、超かわいいよ」
ことり「えへへ。ありがとう♪」
ヘキサ「曜の衣装、我には刺激が強すぎる・・・・・・」
曜「鼻血出ているけど大丈夫!?」
ヘキサ「だっておへそ見えるから…・・・」
曜「どういうこと!?」
グレイ「それもいいが、今は善子が先決だ」
曜「そうだね」

曜はヘキサにハンカチを渡して応急処置を施し、先を急ぎます。
途中でジキル博士と合流しました。

ジキル「みなさん。どうかしたのですか」
ネモ「詳しくはわからんが、善子が大変な状態らしい」
ジキル「――まさか!」

ネモの言葉にジキルは顔中の血が引いて真っ青になりました。そして、普段体力が無いとは思えないほどの速度で皆を追い越し、先頭に行きます。
彼にはひとつだけ思い当たる節がありました。

ジキル「頼む、私の予想よ。外れてくれ!」

祈る思いで格納庫に到着したジキルは、船員をかき分け、肝心の善子を探します。
すると、彼は石にでもなったかのように硬直しました。

曜「どうしたの?」
ジキル「前を、見るんだ・・・・・・」

消えそうな声で指示を出すジキルに、曜とことりが従いますと――

曜「えええええっ!? ちょっと、どうなっているの!?」
ことり「ちゅんちゅん!」

Re: 戦闘中 氷の剣と7人の戦士【いつでも作者募集中】 ( No.28 )
日時: 2020/07/10 20:31
名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

ジキルの予想は最悪の形で的中しました。
今の善子は背中に漆黒の翼を生やし、身長も4m近くにまで巨大化しています。

善子「フッ、私、本当の堕天使になったのね! 力が溢れてくる!」

有り余る力を鎖で拘束されていますが、それさえも引きちぎらんばかりの凄いパワーです。

曜「これって夢?」
ことり「現実・・・・・・みたいだね」

ふたりは上を見上げ、呆気に取られています。

曜「善子ちゃん、どうしてこんな姿になったの?」
善子「善子じゃなくてヨハネ!」

口から発せられる衝撃波で曜の髪が波打ちます。
喋るだけでも凄い音量と風速なのです。

善子「ヨハッ」

回れ右をして独特の声を出しますと、ドラム缶が吹き飛びます。
異常事態にジキルはダラダラと汗を流し、動揺しています。

ことり「どうしたの?」
ジキル「津島善子は私の薬を飲んだに違いない。そうでなければこの現象は説明できないッ」
ネモ「やはりか」
曜「博士の薬っていうと」
からあげ「ハイドに変身するお薬ですかぁ?」
ジキル「そうだ。彼女は何らかの理由で私の部屋に入り、薬を飲み、変貌を遂げたとしか考えられん」
エボル「元に戻す方法はないんですか?」
ジキル「善子がどれくらいの量を飲んだかによる。全部飲んだ場合は凄まじい力を得る代わりに薬の効果が切れるのが早くなる」
曜「って言っている傍から、見て!」

曜が指さした方を見ますと善子が悶絶し、みるみる元の大きさへと縮んでいきます。翼は消えてしまい。背中部分からは色白な肌と肩甲骨があらわになっています。

善子「見ないでよ!」
ジキル「どうやら事件は解決したようだな」

医師は額の汗を拭い、善子に手を差し出して立たせると、口を開きます。

ジキル「一時的とはいえ、君の夢が叶って良かったな。これからは勝手に私の薬を飲まないように。わかったね?」
善子「わかったわよ!」
ジキル「よろしい」

短く注意をして格納庫から去っていくジキルをネモは追いかけます。
すると彼は壁に手を当てて落ち込んでいました。

ジキル「私の薬のストックが一瞬で消費されてしまいました・・・・・・10回分がたった1回で水の泡に」
ネモ「子供の教育は苦労をするものだな」
ジキル「どう叱っていいものかわからないので悪戦苦闘ですよ」
ネモ「だが、津島善子は君の良い助手になってくれるかもしれん」
ジキル「まさか! 彼女を助手にしたらとんでもないことになるでしょう!
今回だって大騒動だったのですから、この先どうなるか!」
ネモ「先のことを心配しても仕方あるまい。今回の事件も収穫はあっただろう?」
ジキル「どこがです!?」
ネモ「あの子に量を調節して飲ませることができたら、戦力として期待できる。
悪魔の翼が生えるので、本人も喜んでいる様子だった」
ジキル「あなたの言いたいことはわかりますが、あまりにも危険です。
善子が願っても私が首を縦に振りませんよ。薬は私だけが使用すればいいのです。これ以上、犠牲を出したくありませんから」
ネモ「…・・・」
ジキル「…・・・すみません。少し感情的になってしまって」
ネモ「気にすることはない。ロシアまで時間はある。ゆっくり考え、答えを出すといい」
ジキル「そうしてみますよ」

軽く手を振り、肩を落としてジキルは自室へと戻りました。

Re: 戦闘中 氷の剣と7人の戦士【いつでも作者募集中】 ( No.29 )
日時: 2020/07/10 21:05
名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

その頃、日本では大変な騒ぎとなっていました。
3体の怪人が都市部で大暴れをはじめたのです。亀の怪人、カメストーンはビルの屋上に立ち、指先から巨大なオーロラを生み出します。
その美しさに街行く人々は立ち止まり、スマホやらで撮影したり見上げたり。
ですが、次の瞬間には誰もが悶え苦しみ、倒れてしまいました。
彼の生成するオーロラには視力を奪い、目から全身を腐らせ溶かしてしまう恐るべき効果があるのです。

カメストーン「俺のオーロラの凄さが分かったか。人間ども!」

トドキラー「ブルルルルルッ」

まるで寒さに震えるような声を発し、セイウチに似た怪人トドキラーは口から超低音の息を放ち、あらゆるものを氷漬けにしていきます。信号機も凍り、車も人も凍り付いた白銀の世界は怪人は吠え、鋭利な爪を振るい、凍った人や物を破壊していきます。どんなものでも凍らせればとても脆くなるのです。
彼に乗じてユニコーンの怪人、ユニコルノスも口から触れたものを化石に変える光線を吐きまくり、人々を固めていきます。


ユニコルノス「ガァルル!!」


散々暴れて満足した3体はやがて一か所に集合し、こんなことを言い始めました。

カメストーン「人間を甚振るのも楽しいが、抵抗しないのは些か味気がない」
トドキラー「スター流の不動仁王を倒した俺らに勝てるものなど存在しない」
ユニコルノス「我らの実力を再確認する意味でも、ブラック将軍が話していた船を襲撃するというのはどうだ。船の中にはネモ船長や他にも抵抗勢力が多数いるらしいからな」
トドキラー「成功すれば幹部への昇格も夢ではないかもしれんな」
カメストーン「よし、やろう」
ユニコルノス「俺の瞬間移動で船へ乗り込もう」
トドキラー「賛成!」
カメストーン「奴らを全て始末してやろうぜ!」
ユニコルノス「ガアルッ!」

一声叫ぶなり、3体の怪人達は横断歩道から姿を消しました。
世にも恐るべき事態がノーチラス号に迫っていました。

Re: 戦闘中 氷の剣と7人の戦士【いつでも作者募集中】 ( No.30 )
日時: 2020/07/11 10:48
名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

格納庫で船員達は銃を手に取り、突如として現れた怪人達を攻撃します。
無数に撃たれる弾丸に白煙が格納庫全体を覆います。弾が尽きるまで撃ったのですから並みの人間なら絶命し、ハチの巣状態になっているでしょう。怪人達の息の根が止まったか否かを確かめるべく、船員が一歩を踏み出しますと、鋭い爪で切り裂かれ、ばったりと倒れてしまいました。

カメストーン「馬鹿な奴らだ。俺たちに銃弾が通じると思っているのか?」
トドキラー「お前たちは我らの手柄の一部になるのだ!」
ヘキサ「銃が使えなくなったからってビビる俺たちじゃねぇよ」
ユニコルノス「ガアルッ!」

ユニコーンの怪人は口から石化液を放出しますが、ヘキサは身軽な動きで躱し。

ヘキサ「そんな攻撃が当たるか。今度は俺の番だな。食らえ、稲妻剣! チェストー!」

ヘキサはユノコルノスの角を剣で切断し、止めに懐で隠し持っていた銃で額を撃ち抜きます。ユニコルノスはドロドロに溶けて完全敗北です。

エボル「これであなた方は移動手段を失いました。おとなしく降参しますか」
カメストーン「誰がするか」
エボル「ならば仕方がありません」

エボルとヘキサは同時に斬りかかりましたが、カメストーンは背を向けて刃を受けます。堅い甲羅に阻まれ、彼らの剣が折れて使い物にならなくなりました。

ヘキサ「俺の稲妻剣が!」
トドキラー「冷凍シュート!」

トドキラーは冷気でその場にいた全員を凍らせ、カメストーンと協力して次々に命を奪っていきます。数十名いた船員がわずかな時間でほぼ壊滅してしまったのです。

からあげ「うおおおおおおおおッ」

残ったエボルとヘキサを守るべく、隠れていたからあげが姿を現し、マグナムのような銃を得意の銃弾の早詰めを行い、乱射します。

カメストーン「無駄なことを」
からあげ「だが、時間稼ぎにはなるだろ?」
カメストーン「何ッ」

格納庫の扉が開き、ジキル、曜、ことり、ゆうき、ネモ、絵里、グレイ、璃奈が入ってきました。

トドキラー「全員集合というわけか」
カメストーン「まとめて片付けてやる」
璃奈「皆、カメストーンは指先からオーロラを発生させる。見たら目が潰れるから気を付けて」
一同「了解!」


璃奈の指示に皆は素早く動きます。ネモは接近して、カメストーンと対峙。

ネモ「私の船員達の命を奪ってくれたな」
カメストーン「お前も銃を抜き、部下の元へ旅立つがいい」
ネモ「…・・・私は己の道を行く」

腰の鞘からサーベルを引き抜き、亀怪人の腹を滅多切りにします。
その素早いこと。手先の動きが肉眼では捉えられないほど速いのです。
乱暴に腹を前蹴りで蹴飛ばし、後方にのけ反った怪人に寸勁を見舞って壁に吹き飛ばして激突させます。ダメージでうめいている隙に間合いを詰め、怪人の両手の人差し指を掴んで、逆方向にヘシ折ります。

カメストーン「ぎゃあああああああっ」
ゆうき「アレは痛い」
ネモ「これで人々を苦しめることはできない」
カメストーン「おのれ、まだまだッ!」

跳躍して間合いをとると、背中の甲羅を取り、フリスビーのように投げつけます。

カメストーン「フライング・シェル!」

迫ってくる甲羅ですが、船長が冷静に躱しますと、甲羅は壁に刺さります。

ネモ「背中が無防備になったな」
カメストーン「畜生・・・・・・」
ネモ「後ろを見ろ」
カメストーン「え?」

振り返ってみますと、そこにはハルクに似た筋骨隆々の男がそびえ立っていました。筋肉達磨と形容する他のないマッチョな体格の男は常人の何倍もある巨大な手で亀怪人の頭を鷲掴みにして、思いきりブン投げます。壁を破壊し、ダウンする亀怪人。逆さまになった視界に謎の男が迫ってくるのがわかります。

カメストーン「貴様は何者だ」
ハイド「俺はハイドだ!!」

ジキルが薬を飲んで変貌をしたハイドは渾身の力で亀怪人の腹を殴ります。
拳はカメストーンの胴体を易々と貫き、止めの蹴りで海の彼方に飛ばされ、大爆発。

ネモ「よくやったなハイド」

ネモの激励の言葉にハイドはニッと野性味あふれる笑顔を見せます。
残る怪人はトドキラー1人となりました。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8