【〜秋の夜長に〜SS小説大会にご参加いかがですか?】■結果発表!(2015.12.06 副管理人1更新)>>58 【SS】忘れない愛 ルカさんが31票で1位となりました!ルカさん、おめでとうございます〜!今回は試験的な開催で申し訳ないです。次回までに表示項目などの各種修正改善を進めていきます。今回ご参加くださった皆様、誠にありがとうございます!投票してくださった皆様にも深く御礼申し上げます!次回SS春大会にもふるってご参加ください。****************************【日程に一部変更あり】■【変更前】 第11回(2015年11月1日(日)0:00〜11月30日(月)23:59)■【変更後】 第11回(2015年11月1日(日)0:00〜12月5日(土)23:59)※実際には12月5日24:59ごろまで表示されることがあります※小説カキコ全体としては初回のため仮的な開催です※ルールは随時修正追加予定です※風死様によるスレッド「SS大会」を継続した企画となりますので、回数は第11回からとしましたhttp://www.kakiko.info/bbs_talk/read.cgi?mode=view&no=10058&word=%e9%a2%a8**************************【第11回 SS小説大会 参加ルール】■目的基本的には平日限定の企画です(投稿は休日に行ってもOKです)夏・冬の小説本大会の合間の息抜きイベントとしてご利用ください■投稿場所毎大会ごとに新スレッドを管理者が作成し、ご参加者方皆で共有使用していきます(※未定)新スレッドは管理者がご用意しますので、ご利用者様方で作成する必要はありません■投票方法スレッド内の各レス(子記事)に投票用ボタンがありますのでそちらをクリックして押していただければOKです⇒投票回数に特に制限は設けませんが、明らかに不当な投票行為があった場合にはカウント無効とし除外します■投稿文字数100文字以上〜1万字まで((スペース含む)1記事約4000文字上限×3記事以内)⇒この規定外になりそうな場合はご相談ください(この掲示板内「SS大会専用・連絡相談用スレッド」にて)■投稿ジャンルSS小説、詩、散文、いずれでもOKです。ノンジャンル。お題は当面ありません⇒禁止ジャンルR18系、(一般サイトとして通常許容できないレベルの)具体的な暴力グロ描写、実在人物・法人等を題材にしたもの、二次小説■投稿ニックネーム、作品数1大会中に10を超える、ほぼ差異のない投稿は禁止です。これらは無効投稿とみなし作者様に予告なく管理者削除することがありますニックネームの複数使用は荒らし目的等悪意のない限り自由です■発表等 ※変更あり【変更前】2015年12月1日(火)12:00(予定) ↓【変更後】2015年12月6日(日)12:00(決定)■賞品等当面ありません…申し訳ないです■その他ご不明な点はこの掲示板内「SS大会専用・連絡相談用スレッド」までお問い合わせください**************************★第11回 小説カキコSS大会投稿作品 一覧(敬称略)>>1 【詩】雨、というその日に。 miNoRi>>2 【SS小説】飛べない小鳥 冬野悠乃 ◆P8WiDJ.XsE>>3 【SS小説】お別れ 奏音>>4 【詩】君にまた会える日を、僕はずっと待ち続けよう。 瀬ノ島 凛音>>5 【SS小説】輝夜姫は夜の闇に消える はみう(゜ω゜*)三>>6 【SS小説】『メトロノーム』 全州明 ◆6um78NSKpg>>7 【SS小説】rainy/melody 悠真>>8 【SS小説】その日は来ない、永遠に。 てるてる522 ◆9dE6w2yW3o>>10 【SS小説】君へ。 のれり>>11 【詩】Memorialdays 零>>12 【SS小説】無彩色と白。 とある>>14 【SS小説】螺旋 ろろ>>15-16 【SS小説】鶴は恩を仇で返す 瑚雲 ◆6leuycUnLw>>17 【SS小説】笑顔で言おう。「おめでとう」 クッキーコロッケ>>18 【SS小説】僕とシチューとタコの煮物(仮題) 表裏 ◆w2Agp5Gh4I>>20 【SS小説】大好きな幼馴染 杏莉>>21 【SS小説】宇宙より愛を込めて。 故草@。 ◆vna4a5IClM>>22 【SS小説】囚われた人間。考え。重い思い。 Coronate(コロネ)>>23 【SS小説】主人公『A』のお話 HVC−012>>24 【SS小説】茜色の雫が滲んで、 Garnet>>25 【SS小説】青い部屋に 紺子>>26 【SS小説】ありがとうの言葉。 ルナ>>27 【SS小説】約束 彩>>28 【詩】思いを伝えられたなら モンブラン博士>>29 【SS小説】オレ氏とワイセツ物とヒバリ様。 名無したろう>>30 【詩】存在透明人間 恋恋>>31 【SS小説】君と出逢えて 宗治狼 ◆r2L9GXvgnc>>32 【詩】花言葉に想いをのせて あると ◆9cjbSd9YrQ>>33 【詩】他力本願 さくら餅>>34 【詩】大好きなキミへ、ボクから送る最後の言葉 もな>>35 【詩】大切なきみへ そら>>36 【SS】二人は確かに愛し合った 希都>>37 【詩】幸せを願う証拠 希柳>>38 【散文】満月の上のマンサルド 翌檜 >>39 【SS】君の心は止まったまんま。 ふぁんぷ。>>40 【SS】バカが二人で大馬鹿三昧 (夢大好き丸)※名前部分削除>>41 【SS】秘密のキスはシーツの下で 妖狐>>42 【SS】例のアレ Gilochin>>43 【SS】ちょっと変わった恋 ー始まりー cinnamon>>44 【SS】僕の嫌いな、僕の話し。 蝉時雨>>45 【SS】アストロノーツは地に墜ちる 浅葱 游 ◆jRIrZoOLik>>46 【SS】手をつないで、空を見上げて 雛>>47 【SS】離れていくあなたへ贈るサヨナラ 妖眼美>>48 【SS】私は生きる 〜主治医との約束〜 水紀>>49 【SS】「明日の彼方」 とりけらとぷす>>50 【SS】夢を拾ってみました。 榛都>>52 【SS】空への手紙 シャノン>>53 【SS】ごぼう リアン>>54 【SS】夕暮れに伝えたい ミソノ>>55 【詩】Endless World 夏目 織 ◆wXeoWvpbbM>>56 【SS】歪んだ恋心。 蚯蚓と書いてミミズです(笑)>>57 【SS】あの空をもう一度 彩都>>58 【SS】忘れない愛 ルカ>>59 【SS】二人の隼人〜ひっこし〜 金愚>>60 【SS】わたしの取扱説明書 電卓>>61 【SS】彼氏は幼なじみ☆ 桜ルカ<ここで投稿を締め切ります 2015.12.01>(除外)>>19 【SS小説】マリオ小説 HVC−012 (←申し訳ないです。二次小説は無効です…。)(2015.12.06更新)※管理者が作品一覧を更新しています(1〜2日に1回確認)※第11回大会は終了しました。積極的にご投稿下さりありがとうございます!次回大会をお楽しみに☆
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Hello,hello. 地球の皆さんこんにちは。私は火星のイキモノです。ジュディ・ロイスとお呼びください。私は、地球の皆さんにお話があります。電波ジャックはお許しくださいね。 私達は、あなた方の言う三日後、八月十日の朝に地球を訪問します。火星が死んでしまう前に、地球に移住したいのです。突然のことで驚かれるかもしれませんが、どうか受け入れてください。火星は地球よりも進んでいます。私達は争いが嫌いです。わかりますよね? 八月七日の朝だった。味気ないトーストをかじりながら、寝癖もろくに直さずにテレビを眺めていた。楽しみにしている占いコーナーの直前、ニュースの画面は、見たことのないような綺麗な女性の映像に変わり、その人がなにかおかしなことを言って、またすぐにニュースに戻った。しかし、再びニュースが流れ出した頃には、占いコーナーは終わっていた。がっくり。どうなってんのこれ。失意の波に飲まれながらも、朝食だけは済ませてしまおうとしたとき、机の上の携帯が、ムーッムーッと音を立てた。電話だ。バターの油でべとべとの指をウエットティッシュで拭き取り、携帯を手に取る。画面をスライドして緑のボタンをタップ。そのまま耳に当てて。「もしもーし」『おはよ、薫。俺だけど』「あぁ、竜くん」『さっきの、火星の電波ジャック、見てた?』 竜太郎の言葉に、目の前に彼がいないにも関わらず、こくりとうなずく。「うん。占いコーナー、見れなかった」『あぁ、お前、楽しみにしてるもんな。……って、違うわ!』 竜太郎のキレのあるノリツッコミに、思わず笑いが零れる。くすくす。そうすると竜太郎は『しょうがないなぁ、お前は』って、柔らかい声で言う。優しい竜太郎。愛しの人。『そうじゃなくてさ。十日って、俺ら出掛ける予定だったじゃん』「え、そこなの」 今度はこっちがツッコミ。でも、竜太郎みたいにはいかない。声に抑揚がないし、キレもない。でも多分竜太郎はそれでも普通に理解してくれる。本当にありがたい。時々、この人がいなかったら、自分はどうなってしまうのだろうかと不安になるくらいだ。『そこ? って、それ以外になんかあるの?』「いや。だってあれ、完全に地球侵略宣言じゃんか。地球、平和じゃなくなっちゃうよ」『なんだ。そんなことか』 あっけらかんと言い放った竜太郎の言葉に、肩の力が抜けていく。多分、竜太郎の「しょうがないなぁ」は、こういうときに出てくるんだと思う。なんか、ぜんぶがどうでも良くなって、ただただ、相手のことが愛しくて愛しくて叫んでしまいそうだって感じ。でも、そういう感情が素直に表に出てこない自分は、つまらない人間なんだろうな。そう思うと少し悲しくなるけれど、そんな自分を好いてくれる竜太郎という大きな存在がいるから、けして自分のことを嫌いになったりはしない。竜太郎が好いてくれる自分のことが、自分は好きだ。『だってさ、なんだかんだ言って、どうせ前と同じだって。俺は、薫と出掛けるほうが大事なんだって!』「そんなこと言ってもさ。今回も成功するとは限らないし」 とはいうものの、実はそれほど心配してない。だって――『あ、臨時ニュースじゃん』 竜太郎の言葉に、意識をテレビの方へと向けた。臨時ニュース、という明朝体の文字が映し出されて、すぐ消える。いつものニュースのスタジオには、難しい顔をしたキャスターさんと、その後ろのスクリーンに映し出されたとある星だけ。いつものちょっと奇抜な装飾なんかは、一切ない。「あ、懐かしい」 スクリーンに映るその星に、小さく呟くと『そうだな。懐かしい』と竜太郎が答える。その声はいつも以上に真剣で、なんだかんだで心配してるんだなぁ、なんて思う。邪魔してはいけないな、と私もニュースに集中する。 おはようございます。臨時ニュースです。 先程の火星からの通信を受け、政府は移星の方針を発表しました。詳細は八月八日の午前十時に、市民端末に文書が送信されるとのことです。 母星から地球へと移星してきたのが三年前。このような非常に短い期間での移星は初めてで、専門家は――「移星だって」『そうだな』「地球、気に入ってたのに」『うん。ちょっと酸素が多すぎたけど』 軽口を言いながらも竜太郎の声は少し寂しそうだ。「……竜くん」 窓の外を見る。いい天気だ。『何?』「今日、予定あいてるかな」『うん。暇だけど』「じゃぁ、デートしようか」 そう言った瞬間、携帯の向こうから聞こえてくる大きな物音。何かをひっくり返したらしい。やべぇ、とか、うわーとか唸っている竜太郎の声に、ひっそりと笑う。そんなに驚かなくてもいいでしょ。『珍しいな。薫から誘ってくるなんて』 ちょっと間が開いてから、返事。平然を装っているけど、ぜんぶ聞こえてたよ、竜太郎。「きまぐれ」『そっか』「新しいワープスーツ。おそろいで買お」『前のは?』「着れるけど、新しい方がいい」『そうだな』 と、それきり竜太郎は黙ってしまう。おしゃべりな彼が黙ってしまうなんて、自分は何かおかしなことを言ったのだろうか。不安に胸がドキドキする。ドキドキ? ぞわぞわ? とにかく、嫌な感じだ。『なぁ』「なぁに」『……俺らは、変わらないよな?』 何を言われるのか、と不安に思っていたら、予想外な言葉が聞こえてきた。不安そうな竜太郎の声と、その言葉に、少しだけ戸惑う。でも、竜太郎の気持ちはわかる。「大丈夫。星が変わっても、ワープスーツが新しくなっても、二人の関係が崩れたりなんかしない。だってほら、竜くんのこと、大好きだしさ」 また、携帯越しに大きな音。動揺する竜太郎の声に、笑う。 大丈夫だよ。 だって、三年前もそうだったんだから。End
誰かに生まれて感謝された事が無い。そもそも生まれただけで感謝されるだなんてそんな幸せな事があれば良いのにな...。夢見心地な夢見る少女の心には、空想の世界ともう1つ...黒い闇の世界があった。心の中に留まれば良い物のやはりそういう訳にも行かずに暴走し始める。第一に言うと、空想する子供...全て当て嵌まるのでは無いがほとんどが満足しない...辛く思い生活...孤独な幼少期の子が多いのでは無いかと思う。生まれても感謝され無い子供は当然命の重みなんてものは感じずに...。人を刺しても単に快感を得る以外の何物でも無いのだろう。犯罪を犯したから...罪のある人間の殺害を...。殺害して行くうちに気が付けば自分も罪のある人間の仲間入りを果たす。気付いても後戻り出来ないほどの罪を重ねて...。最初殺害した人間よりも遥かに自分の方が罪は重い。今更善人へ何てったって無謀でしか無い。止めても、快感を得られない。...やっぱり殺人へ...。それが犯罪者の思考。何かに囚われた見たいに...さ。最後にもう一つ。これを書く私だって当然...囚われた$l間。傍から見ればただの...『犯罪者』そしてどうでもいい、 存在価値の無い...薄い人間なのだから。────...──〜fin〜
Aは、目を覚ました。なんと、Aは道のど真ん中で寝ていたのだ。Aが起きようとした瞬間、知らない人が視界にうつった。その人は、仰向けになっているAの足元に立っていて、名前は『B』。Bは、こう言った。「おう、やっと目を覚ましたか。実は、俺がお前の記憶がないうちに、お前の頭を殴ったんだ。」そう言われたAは、今気づいた。頭が痛いことを。Aが、怖くなって逃げようとした瞬間、Bはなんと鉄砲をとりだしたのだ!鉄砲を手にしたBは、ニヤニヤしながらこう言った。「俺は、殺人だ。警察につかまったが、上手く逃げてきたんだ。」Bは、人殺し。警察から逃げて、またAを殺そうとしているのだ。
太陽が空に溶けて、世界を真っ赤に染めている。 何年ぶりかの河原にやって来て、わたしは草の上に寝転がった。薄っぺらい風が頬を撫でていく。 家から歩いていっても直ぐのところだし、小学生の頃は数え切れない位遊びに来ていたのに、気が付けば足が遠退いていた。 枯れていく匂い、柔らかい感触、視界に残る紅い残像。遠くに聞こえる自転車のベルの音が、何処までもこだまする。 懐かしい。なつかしい。「おばさん、何かあったの」 突然耳元で、幼く高い声がした。おばさんとは何事だ。わたしはまだ高校生だぞ。 無礼な言葉に、わたしは無視を決め込んだ。 我が家の布団の上に居るかのように、ころんと右へ寝返りを打つ。「うそうそ。take2、お姉さん、何かあったの」 背を向けられて流石に焦ったのか、声の主は急いで訂正する。「わかったならよろしい。けれど少年よ、わたしは何も悩んじゃいないさ」「悩んでるかどうかなんて、ぼくは聞いてないけど?」 はっとして、身体を起こす。太陽の欠片で川の流れが金色に輝いて、目の奥がつんとした。「お姉さん、此方」 礼儀というものを知らない、ヤツの面を拝んでやろうと、その高い声のほうへ振り向いた。 しかしそこには、堪能な日本語とは裏腹な金髪碧眼の男の子がいたのだ。歳は小学校3・4年生ほどだろうか。とても綺麗な顔をしている。 冬を連れてきそうな冷たい風が吹いて、彼の前髪をさらさらと揺らす。「驚いた、って顔してるね、お姉さん」「そりゃあ、まあ」「ぼくね、そういう顔を見ると、まだまだなんだなって思うの」「まだまだ、って?」「よくさ、大人が言うでしょう?"差別はいけない。肌の色や髪の色が違っても、皆と同じ仲間だ"って。でも、現実はこうだから。国際化なんて言ったって、まだまだなんだなーって」 筋が通りすぎていて、素直に頷くほかなかった。「すごいね、君」「そう?」 少年は屈託なく笑う。前歯が1本抜けているのが可愛らしい。 これじゃあ、どっちが高校生なのかわかったもんじゃない。「やっぱりさ、お姉さん、何か悩んでるんでしょ」 彼は笑うのをやめると、身を乗り出して、わたしをじっと見つめた。何でも見透かしてしまいそうな青い瞳で。「……わたし、将来の夢が、何もないの」 やっと絞り出した言葉は、なんとも情けないものだった。「中学校はへらへら過ごして、高校も、親の言う通りに選んで。大学も、その辺の私立でいいかなってさ。塾の先生は、今やりたいことが無くても、大学で見つければいいって言うけど、そうこうしてるうちに大人になってしまいそうで、怖いの」 彼は何も言わずに、相槌を打ちながら話を聞いてくれた。 金色の短い睫毛が時折静かに上下する。「小さい頃に戻りたい。未来が眩しく見えた、何も考えずに夢を言えた、あの頃に」 夕日は、刻一刻と沈んでいく。でこぼこな地平線の向こう側で、金色の朝日に生まれ変わる為に。それは毎日繰り返されること。 わたしなんて………っ 時なんて歪められないのに、わたしはそれを望んでる。 引っ越してしまった友だち、叶わなかった初恋、しょうがないわねと許してくれた親。今は全てが夕陽の向こう側に吸い込まれてしまった。「ぼくも、同じことを考える日が来るのかな」 彼は、細い膝を抱えてじっと遠くを見つめながら言った。そのせいで声が曇っている。「それは無いと思うよ。君、しっかりしてるし」「ぼくは、お姉さんみたいにいい子じゃないよ」「……え」 何だろう、今の。グサッと来た。「ぼく、そろそろ帰るよ」「あ、うん。色々ありがとう」 彼は金髪を風になびかせて立ち上がった。さりっ、と、靴が草と擦れる。「……素直になりたいや」 わたしが溢した言葉に、少年は。「今、なってるよ」 そう言って、太陽に呑みこまれていった。─────東の空から、美しい闇が押し寄せ始める。【あとがき】先ず謝罪しておきます、御目汚しすみませんm(__)m……って言う癖に投下するんです。特に制限は無いということで、好きに書かせて頂きました。秋の深まる夕陽の河原。わたしの家の近所にも川が流れているので、其処を想像しながらイップク(笑)何気に綺麗なんだよなー。書くのはすごく楽しかったです(*^▽^)/巧拙云々はどうでもいいとして、やっぱり『楽しさ』って大事ですよね!此のSS小説大会を通して、文を書く楽しさを知って下さる方が 一人でも増えれば嬉しいなあと思います。Twitter 小説お題botさまより「落とし物、なんだっけ。」
ある部屋があった。そこには人々が生まれ、暮らしていた。ただその部屋は青かった。空も地面も木々も鳥も、何もかもが青かった。…もちろん人も、青かった。人々は特に疑問も抱かずに、青い部屋で生きていた。赤ん坊が生まれた。男の元気な赤ん坊で、やはり青かった。やがて大人達は気付いた。彼はずっと目を閉じたままだった。大人達は気付いた。彼が青色を嫌いたと言う事に。だがどうしようも無かった。そこには青しか無かった。彼は目を閉じたまま生き、そして死んだ。事故だった。彼は、彼等は気付か無かった。そこが部屋だと言う事に。ドアはずっと、目の前にあった事に。今もまだ気付か無い。
「「「はぁ? 誕生日パーティー!?」」」「そう、サプライズって形で、斎藤くんを驚かせたいんだ! いつもありがとうって意味でね」 とある喫茶店での出来事。突然ニコニコと笑顔で計画の概要を話し始めた少年、<岡本 幸太>はどう?と、すっとんきょうな声を上げた<森山 陽人>と<宮守 圭>、<望月 美音>の三人の顔を見た。 そう、本日10月24日は<斎藤 真人>と言う刑事の男性の誕生日なのである。だいたい10代前半の四人よりも年上であり、森山からは「ジジイ」と呼ばれることがしばしば。 ――一応言っておくと斎藤は20代後半ぐらいなので、誤解なさらぬよう。「まあ、面白そうなのは面白そうだし・・・・・・私はいいよ、協力する」「俺も俺も! 最初はどうかと思ったけどやる!居候させてもらってるお礼もしたいし!」「ありがとう! 圭くん、もっちゃん!」 望月と宮守からは快く了解を得ることができ、あとは・・・・・・と岡本は森山の方を向くが、「・・・・・・」森山はそっぽを向いた。「あーあ、めんどくさい俺様陽人様が出てきちゃったよ」と宮守はため息混じりに呟き、望月はこくこくとそれに同意する。岡本も説得にはちょっと大変そうだ、と肩を落とす。「でも、このぐらい俺がちゃちゃっと解決させるよ!」そう言いつつ素早く冷蔵庫から取り出して来たのは、――杏仁豆腐。岡本はなんで杏仁豆腐?と首を傾げたが、望月は笑いを堪えかねたようにククッと笑っている。そして宮守は森山の目の前に杏仁豆腐を置き、笑顔で話しかけた。「俺のだけどこれあげるから、協力して?」ある意味、交渉だった。「ちょっ、え? 圭くん!?」笑顔でじっと返事を待つ宮守。すると、森山が杏仁豆腐をスッと取った。「・・・・・・交渉成立」「よしっ! ありがと陽人〜!」 それからの四人の行動は素晴らしく速かった。まずはここの喫茶店を経営する斎藤より1つ年下の<長田 宏樹>に協力を求めた。「え? 斎藤くんにサプライズパーティーねぇ・・・・・・いいよ、ケーキみんなで作ろうか!」「ありがとう長田! あ、私スポンジ焼くとか無理だからね」「分かってるよ」そして、長田の携帯を借りて刑事であり、斎藤のバディの<江ノ島 寿彦>に電話をかけ、岡本は計画の概要を話す。その他に、斎藤の誕生日プレゼントを買って来てほしいことを森山が付け加えた。『分かった、プレゼントは全て俺に任せるって感じでいい?』「お願いしま〜す」『了解! じゃ、後でそっち行くから!』 よし、と岡本が一息ついた途端、長田はキッチンに四人を呼び出した。「さあ、ケーキ作るよ。何ケーキがいいかな?」四人は考えた。斎藤の好きなケーキ、それは――「「「「ショートケーキ!」」」」◆ 夜。何も知らされていない斎藤が江ノ島に引っ張られるがまま、岡本たちの待つ喫茶店へやって来た。何故閉店している時間に、と警戒の色を示した。そして、警戒体勢のまま喫茶店へ入ったその時。パーン!パーン!クラッカーの音が鳴った。驚き、目を見開いている斎藤に江ノ島が話しかけた。「今日のこの時のために準備してくれたみたいだよ?」「いつもありがとう、斎藤くん!」「サプライズ大成功!」「これ、岡本が考えてくれたの」「ちょっとは体に気を付けろよ・・・・・・ジジイ」「素直じゃないね、森山くん」宮守、岡本、望月、森山、長田が口々に斎藤に話す。自分のために・・・・・・と少し感激した斎藤。だったのだが。「これは俺たち6人からのプレゼントで、これが俺個人からのプレゼント!」江ノ島が自分で用意したプレゼントを斎藤に見せる。見ている5人は何だ何だと一緒に覗き込んだ。しかし、それと同時に斎藤の顔が青ざめる。「おまっ、ふざけんな江ノ島ぁぁぁぁ!!」中に入っていたのは黒光りG(のおもちゃ)だった。大の虫嫌いである斎藤は江ノ島を追いかけまわす。いつもの光景に5人は笑いながらもうひとつのクラッカーを手に取った。「それじゃ、改めて・・・・・・」「「「「「「Happy birthday、斎藤!!」」」」」」
別れの日は、突然やってくる。「ねえ鈴。私、明日転校するんだ」大好きな大親友からの、突然の言葉。「萌、何で…何で黙ってたの!?」「ごめんね…でも、きっと会いにいくから!約束っ!」「その約束、ぜったい守ってよ…っ」それから時は経った。私は十六歳になり、ぼんやりと公園のベンチで考え事をしていた。「鈴!」驚いて振り向くと、そこには…「萌?」成長した、萌の姿。「言ったでしょ?会いに行くって!」「そう、だね」私と大親友の、あの日の約束。
僕には好きな人がいるけれどもその恋は決して叶わないだろう彼女の心臓には血が流れているけれど僕は電気で生きている彼女は誕生日を迎える度に大人に近づいていくけれど僕は歳をとることができないあなたと同じ人間だったなら僕はどれほど幸せだろうかもしも僕のご主人様が願いを叶えてくださるのだとしたら迷わず人間にしてほしいと願うだろうご主人様は僕が人間になることに反対するだろうけれどそれでも僕は人間になりたい僕は外見は人間そっくりで心もちゃんとあるけれど機械生命体であり人間じゃない生きてはいるけれど心もあるけれど僕の体の中は機械でできているそれが僕と彼女の唯一の違いどんなに彼女を愛していても人間じゃないから告白する勇気がないねえ神様ロボットは人間に恋をしてもいいのですか?
「皆様、グーテンモルゲンにございます」 艶やかな黒髪が標準装備の乙女は、眼鏡の奥で黒曜石のように輝く瞳をまぶたで隠す。そして、薄い唇をゆっくりティーカップへ近づけた。「…皆様って、まだオレしかいないのに。ヒバリ、他の奴等は遅れるって?」結構呑気をしている彼女に、オレは問いかける。 彼女の手元のティーカップへマシュマロを投入した数は、現在10個を越えている。白いふわふわがしゅうしゅうと足掻くさまを彼女は微笑のまま見つめていた。「…そうですね…はい。ずばり」ゆっくりティーカップを机に置き「言われておりませんね」一息ついて、ゆっくり口を動かし「おや携帯が…」ゆっくりと手袋をはずし、ゆっくりと耳にそっと近づける。 動作を全て終え「ごきげん麗しゅう……」と、電話に出たと思うと、ふふふと三回息を吐き、目をきゅっと細めてまた笑う。今日の彼女はよく笑うなあ、と、気持ちの悪い感想を頭に浮かべる。頬を叩く代わりにマシュマロを口に放り込んだ。しばらくして「……誰からだった?」なんて、何気ないふりをしつつ、会話終了のボタンを押す彼女に訊く。「ゴフミ様からにございます」これまでに無い、幸せそうな笑顔で答えた。 思わず「ごふ…?」などという変な声が出てしまった。さては、ジョニーの野郎だな…と、内心で呟く。電話番号が0523だからゴフミ様らしい。全身の毛穴から汗が吹き出て死ぬほどどうでもいい。「はい。あのお方はいつも甘美なるお菓子を持ってきてくださる…」嬉しそうに彼女は声を弾ませる。「ハハハ。よかった」オレは普通にそう答えた。(本当に…よかった…」いやらしい目付きを隠して、歪ませた口元だけで笑っていることを伝えた。 時間がたって、現在地をお知らせすると…ここは商店街の一角の郊外のひっそり佇むビルの中のスナックの上の喫茶店である。 今日もオレたちと同じ、帰宅部の連中がうじゃうじゃと沸いてやがる。和気藹々とするそれらの姿を、アリを見るようにして彼女は眺めている。 傍らにおわするは…女子がエクレアを食べているのを見ると、興奮するお年頃のオレと、助平な目線で乙女を舐め回す、ゴフミことジョニーことイケメン。 目があった上級生の女に投げキッスをし「…ところで、たっちゃん(はあと)はヒバリ様とキッスとか接吻とか口づけとかしてないの?口吸いとか?」この落ち着く、まるで教会のごとく神聖な場所で、神の御前ならぬヒバリ様の前で言った。「はあ?!死ね!何いってんの?!破廉恥!助平!変態!えっちぃ!」オレは奴の頬を叩いた。「ベッラに言われたかったぞお?あっはっはは」 オレより気持ちの悪い高笑いを漏らしつつ、奴はにっこりと顔を歪ませた。「…お前さ、マジで空気読めよ。ヒバリが聞いてたらどうするつもりなんだよ…」「ええー!うらやましいじゃん。お前ごときの道端に落ちている犬の糞みたいな奴にちゅうしてくれるかも知れないんだぜ?」「……そう…だけどよお…」「あっ!顔とか耳とかその他もろもろ…赤くなってるぅー!照れてるぅー!かーわーい…いたいっ!ゴメン!やめてっ!そこは…あっ」 歩く猥褻物陳列罪野郎の口に、角砂糖を何個か放り込んでやり、少しは黙らせておく。 大体から…オレと彼女は付き合っていない。しかも彼女の家はお金持ちだ。そんな相手の初めての接吻を奪えば、オレは国際的窃盗犯になり、まるでルパンのようになるのだろう。『奴はとんでもないものを盗んでいきました…それはアナタのファースト接吻です』なんて言われるのだろう。「…タク様?」「ふえっ!?」 すっとんきょうな声に、彼女のアーモンドのような目が点。「あっ、い…今のはなし聞いてないよね…?」いつも以上に口を歪ませ、あの人気有名小説家も唖然とする暗黒微笑をオレは作る。「聴いておりましたが?」大真面目に一言。「ふええっ!?」そしてオレ。 言わなければよかった。後悔が頭をメトロノームの最高速ばりに行ったり来たりする。神様に羞恥心を捨てて頼むが、オレの家系は仏教徒だったことを思い出す。「確かに、サハラ砂漠は砂漠砂漠…デザートデザートになりますよね…」 あれ、なんの話だ。「違うよぉ、恋のABCは済ませたかって話だよお」 黙れこの猥褻物。「ABC?」「はぁい」「ABC…つまり」 さっきまでニヤニヤと笑っていたスケコマシ野郎の顔が一瞬真顔になった。なにかと思えば、彼女はおもむろに立ち上がり、小さな手を使って文字を書き始める。 オレの目の前のコーラの泡が少なくなった頃に「できましたわ…」大真面目な顔で、彼女は続けた。「暗黒、微笑の君に…えーと…」「ちゅう?」淫猥野郎は言う。「それでいいです」「よかねーよ!!」 興奮したように声を出したオレに向かって、ジョニーはプッと頬を膨らませる。さすが、本当にいっぺん死ねと思った人物だ。「オレら、付き合ってな………」 オレは目を疑った。彼女の顔がこちらへと迫り、次の瞬間見事にクリティカルヒット。口の中の二億個の細菌が、行ったり来たり。 柔らかいあの憧れが触れあう。ジョニーはガン見。オレはばたんきゅー。彼女は「いいえ、付き合っております」と、笑う。可愛かった。「それでは皆様。ごきげんよう…」ちなみにジョニーの本名は『上地 新』です。
願いというのは。必ずしも願ったから幸せにはなれない。きっと、僕もそうだったのだろう。僕は小さい頃から目立つような容姿で。そんな自分が大嫌いだった。いつだったかな、透明人間になって人知れず活躍する、ていう漫画を見たんだ。僕は幼かった。だからこそ、その“綺麗なところ”しか見えていなかったんだ。僕のもとに“カミサマ”が現れた。「君は透明人間になりたいんだろう?ならせてあげよう!」今思えば、神というつまらない存在においてそれは暇潰しだったんだろう。透明人間になった僕はたくさん善治を働いた。意味は、なかった。“存在しない僕”はみんなにとって“幻想”でしかなかった。“存在しない僕”は存在しないから、消えることもできない。僕は、僕なのだろうか。存在しないはずなのに、僕は、なぜいるのか。助けて、たすけて、たスけテ、タスケテ________