完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

■些細な嘘から始まった ■【遂に完結!】
作者: 碧  (総ページ数: 77ページ)
関連タグ: 殺人 複雑  
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~

*48*

しばらく行くと、前には小さな一軒家があった。……ボロくはないが、新しくもない。なんとも言えない、中途半端だ。
鈴が、鍵をかけていないらしく、ドアを開けてドタドタ家に入って行った。後ろにいた拓は、相変わらずノートパソコンと睨めっこしているようだ。話しかけない方がいいだろう。
俺は、靴を脱いで部屋にはいる。因みにこの靴は、拓が鞄にいれていたのを貸してもらったものだ。なぜか、サイズはピッタリだった。まぁ、サイズ以外にも問題点はあるが、そこは突っ込まないでおこう。
拓は、ノートパソコンをみながら自室らしい場所に入って行く。部屋の中の方から「いてっ」と声が聞こえた。多分、拓がどこかに体をぶつけたのだろう。

「あー、葵?いまから、家きてくれないー?」
家の奥から元気な声が聞こえる。電話をしているらしいが……馬鹿か。大きい声だと、聞こえちまうだろ。
そして……葵!?あの手紙の……霞と共に並んでいた「葵」か?

47 < 48 > 49