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パンプキン王子の冒険【完結!】
作者: モンブラン博士  (総ページ数: 144ページ)
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みんなが部屋を出て星野くんの捜索を開始した頃、博士がのんびりとした様子で部屋に入ってきました。

「マロンくん、海に行って泳ぎに行かないかね」

「・・・ぼくはちょっと・・・・遠慮します」

「きみは、星野くんが海にいるかもしれないと思っているんだね。
そのとおり、星野くんは海にいるよ。そして・・・水浴びを楽しんでいたよ。
なぜか、『お洋服を着たまま』ね。
さっき散歩しながら見かけたんだ。
今頃は上がって部屋に帰ってきているだろうね。
そして、彼の行動を考えると、レストランに行ってカレーライスを食べる。
ちなみに今の星野くんの精神状態はかなり危険だよ。なにせ足取りがおぼつかなくて半分意識がもうろうとしているような顔をしていたから記憶喪失気味だったかもしれない。
あの様子だとひょっとすると、自分の名前年齢生年月日血液型は覚えていても、我々のことはきれいさっぱり忘れている。
もちろん、一緒に観光に来た子達のことも全部忘れていると思う。
ちなみに、星野くんがカレーライスを食べ終わってホテルから完全に姿を消すまで、彼の行動パターンから計算すると・・・・・後20分しかない。
どうするかな、マロンくん、力也くん」

博士の話にふたりは驚きを隠せませんでした。

ふたりは急いで部屋から出るときに、博士がふたりの背中に声をかけました。

「星野くんの過去はきみたちの想像を超えるものだよ。
彼に会ったら彼は淡々と話してくれるだろうけど、驚き過ぎないように!気が動転しないように!そして・・・絶対に彼の体に触れないように!」

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