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*102*
どっちもでなかったぁ・・・・
ごめん、かぐやもでないっぽいから、私とルア、かぐやの時はひらがなでいい?
+++
サーヤは再び笛を弓矢に変形させる。
そして、レイヤの耳元でささやいた。
「レイヤくん、一緒にやると見せかけて、2秒差で撃って!」
「・・・、わかった」
レイヤが頷く。
サーヤは矢を引き、狙いを定めた。
「っ・・・・・」
「光よ、悪を貫く鋭き矢となれ!」
レイヤの叫びと同時に、サーヤは矢を放つ。
そしてそのきっちり2秒後、レイヤも光の矢を放った。
一気に二つの矢が飛んでくると思って、少し気を抜いていた公爵だった。
でも、サーヤにその不意をつかれたのだ。
気づいたときにはすでに遅かった。
二つの矢は、約1秒さで公爵の腹の辺りに突き刺さった。
「ぐ・・・ぅうううっ!ぎゃあああああああ!」
悲鳴を上げて、公爵は消えていった。
残るは大公一人。
サーヤの体力は問題なかった。
破魔の弓矢を使っていたからだ。
でも、他のマテリアルも、ルナやタイの体力はすでに限界へと達していた・・・・はずだった。
「皆、・・・大丈夫なの!?」
サーヤが驚く。
「あ、ああ。何でだ・・・?」
徹平も、わけがわからないといった声を出していた。
サーヤがレイヤのほうを見てみると、レイヤは説明してくれた。
「きっと・・・・・。サーヤの、破魔の力が目覚め始めてるんだ。」
レイヤの言葉に、一同が驚いた。
「え・・・!?
そ、それってもしかして、アーティファクトが回りにたくさんあるから?」
サーヤが質問した。
レイヤは、「おそらく。」そう言うように頷いた。
サーヤは驚いた。
知らないうちに、自分の力が目覚め始めていたなんて。
だから、強い悪魔が出てきてたの?
私は、皆を危険にさらしていたの?
守られてばかりで・・・・・・、
私は、何も・・・、できない?
そこまで考えて、サーヤははっとした。
サーヤの力が目覚めることと、皆の体力が回復したことと、何が関係しているのか。
説明を求めるように、レイヤのほうを向いた。
レイヤはサーヤの訊きたいことを察してくれたらしく、話してくれた。
「きっと・・・、破魔の力には、回復させる力もあるんじゃないかと思ってる。だから、サーヤの思ってるマテリアルや、能力者の体力は、知らないうちに回復していっているんだと思ってる。」
その言葉を聞いて、サーヤの心は軽くなった。
「私・・・、皆の役に立ててたんだ・・・!
守ってばもらってばっかりじゃ・・・、なかったんだ・・・!」
嬉しい気持ちでいっぱいになった。
そして、同時に闘志にも燃えていた。
絶対に、倒す。
と。