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*272*
そして、学芸会当日。
サーヤ達は舞台袖で、最終確認を終えた。
「はぁああああ、緊張するよー」
ルナは、うるさいほどバクバクしている心臓を押さえつけながら、言った。
「・・・・。なんでぼくらがこんなことしないといけないんだ?」
「僕だってやりたくてやったわけじゃない。強制的にだ」
「二人とも、どうせやらなきゃいけないんだから、楽しくやろうよ?」
サーヤが言うと、
「・・・・サーヤが言うなら・・・・」
やはり姉ラブ全開モードのレイヤが、素直に了承する。
(タイくんんも、レイヤくんみたいにもう少し素直だといいのになぁ・・・姉ラブは望まないけど・・・)
ルナは密かに、そう思った。
そして。開演のブザーが、体育館全体に流れた。
ガヤガヤしていた客席は静まり返り、緊張感が漂ってきた。
(はじまる・・・・!)
サーヤも、緊張しながら、自分のセリフを確認する。
始まったら、元気よく、舞台の真ん中に飛び出していく。
その後を・・・・・
どうにか全部を覚えきったサーヤは、ほっと息をつき・・・そして。
『6−3組の演劇です。どうぞ。』
放送委員の声が聞こえ、舞台がいっそう明るくなる。
サーヤ―スィリーは、元気よく舞台に飛び出し、自分のセリフを思い切り言った。
スィリーの後を、レイヤ―トア、ルナ―メアリ、タイ―フェルが、歩いてついてきた。「おそいよ、3人とも!」と、スィリーが叫び、楽しそうに話しながら、舞台を横に歩いていった。
そして、暗転。
再び明るくなったところには、男に抑えられた少女が、助けを求める声を発していた。
「!!」
スィリーたちは、その様子に気がつくと、持っていた荷物を放り投げ、少女の下へ走った。
そして、その少女を助け、スィリーたちは少女たちに歓迎される。
そのまま、楽しい日々が続いたのもつかの間。
スィリーたちの役目は、潜入捜査。これ以上ここに居ることは出来ない。
そのことを、少女たちに伝える。
少女たちは、強く反対した。
少女たちの暖かい気持ちに触れ・・・・スィリーたちは、少女たちと一緒に戦うことを決意する。
最終的には敗北するが、スィリーたちは生き延び・・・・・・
という話なのだ。
最後のシーンのところでは、客席から泣き声のような声も聞こえてきた。
サーヤたちは演じきると、舞台裏でペタンと座り込んだ。
「よくやったな、紗綾」
裏方で働いていた、魔梨・陸に、衣装などの小物を作ったりする係のゆのりが、サーヤ達のところへ歩いてきた。
「サーヤの演じたキャラクター、いつものサーヤとギャップがありすぎて、結構以外だったな」
陸がしみじみとつぶやいた。
「サーヤさん、凄かったです」
ゆのりも、素直な感想を言ってくれる。
「ありがとう、皆!」
サーヤ達は、無事、学芸会を終えた。
+++
ちなみに、裏設定では、客席には、またもや翔&翼、さらに鳴神、雪乃も来ていたのだ!!