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魔天使マテリアル×妖怪ナビ・ルナカキコ
作者: ルル  (総ページ数: 447ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 妖界ナビ・ルナ 
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目を見張るしか、なかった。
今のマテリアル達の過酷な戦いの様子に。

伊吹と圭吾は、いつもの二人とは程遠い、驚愕の表情を見せながら、数歩後退りした。
「水よ、我に加護を!」
「氷よ、悪を凍らす吹雪となれ!」
「闇よ、万物を圧せよ」
『炎よ、荒れ狂う獅子となれ!!』


マテリアル達の、負けるまいと必死な顔。
自分達の頃とは、大きく違っていた。

サーヤは、首にかけていた、アーティファクトである指輪を取り出し、指にはめる。
そして、もうひとつのアーティファクト、破魔の笛を、弓矢に変形させる。

「お願い・・・・・成功して・・・・!」
言うや否や、右手の弓矢を大きくひいた。
そこに、いつもの矢ではなく、指輪の力によって作り出された、光で出来た矢を乗せる。
それで終わりかと思いきや、さらに、光の矢の上に闇の力を乗せた。
「サーヤ・・・・?一体何を・・・・」
レイヤが、怪訝そうな顔で、サーヤに問う。
「・・・・成功するかわからない・・・・・でも、勝つためには、この方法が一番いいと思う。」
そう言うと、サーヤは、力を使い、息を切らしていたマテリアル達に叫んだ。
「レイヤと兄さん、魔梨以外全員、私の矢に力を乗せてください!!」
その言葉に、全員絶句する。
「ど、どうやって・・・」
徹平が、さっぱりという風に、頭をかく。
「感覚でいいです!早く・・・・!」
サーヤが叫ぶと、沈黙していたマテリアル達が動き出す。
「風よ・・・・」
「地よ・・・・」

全員が力を乗せ終わると、サーヤの弓矢を支える手が震えてきた。

それでも。

ここを守るためには・・・・・・。

そう思い、矢を思い切りひく。でも、肝心のメイラたちは、自由の身だ。矢を引いているせいで、上手く動けないサーヤに、攻撃をくらわせようとしてくる。
メイラが、闇で出来た球をサーヤに向かって飛ばしてきた。
ダメージを覚悟し、目を瞑ったが。
痛みはなかった。

なぜなら、ルナとタイが、驚く早さで結界を張っていたからだった。
「ルナちゃん、タイくん!」
「サーヤちゃん、今から、私たちが、あの悪魔たちの動きを呪符で止めるから・・・・その間に、うって!」
力強いルナの赤い瞳。
サーヤは頷き、もう一度弓矢を構える。

そして。
『天兵きたりて我をたすけ符神をつくらせよ!
万機伏蔵せよ!不動足過符!
救々如律令!!』
ルナたちが飛ばした呪符は、およそ20枚。
そのうちの何枚かが、メイラとビアンヌに張り付いた。
「な・・・!なによ、これぇ!」
「動けない・・・・!!!」
メイラたちはあがくが、その呪符が取れることはなく。


「覚悟!!!」


サーヤは、皆の力が宿ったその矢を、精一杯、放った。
+++
サーヤがんばれ〜!!!

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