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*27*
華扇「霊夢、まだかしら?」
霊夢「もうちょっと待ちなさい」
まるで母親と子供のようなやりとりをしている霊夢と華扇。
華扇は耐え切れない風に木の枝で落ち葉の中を突っついている。
霊夢「もういいわよ」
そう言った途端、素手で枯葉に手を突っ込んだ。
暁「む、それでは風情が無いぞ、華扇」
華扇「??」
暁「焼き芋はな、炭の中から探し出すのも楽しむものなんだぞ?」
華扇「??」
まったく理解できないように?マークを浮かべながら焼き芋を頬張っている華扇を見て、毒気を抜かれた気持ちになり、まぁいいかと思い直した。
暁 「いくつか持って帰っていいか?」
霊夢 「いいわよ。魔理沙もいなかったし、いっばい余っちゃったから」
そうして五個の焼き芋を抱え、宙に立つ。
暁 「では、失礼しよう」
霊夢 「ええ、またお賽銭入れに来なさい」
ずいぶんストレートな金銭要求だった。
苦笑を返し、華扇にも話し掛ける。
暁 「華扇もまたな」
暁 「ええ、 またどこかで。」」
華扇ともすっかり打ち解け仲良くなっていた。
が、気になることもある。
暁「その右手はどうした?」
華扇 「ずいぶん前にどこかの侍に切られてね。」
少し苦笑しながら答える華扇。
暁 「ん、頭のシニョン、切られた右手、」」
考えるそぶりを見せる暁。
何か引っ掛かるものを感じた暁だったが、すぐにはわからなかったので、後に回すことにした。
暁「鬼の一族は酒豪と聞くからな。また飲もう」
こちらは酒を準備しよう、と言った。
華扇「それなら、次にやる宴会で持ってきてくれたら助かるわ。」
暁「む、ならばそうさせてもらう。紅魔館の所属としてお呼ばれされよう」
そう言うと再び宙に立ち、紅魔館に向かった。
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