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東方刃暁録-sword morn record -
作者: 黄昏。 ◆nYYwYkb6HQ  (総ページ数: 38ページ)
関連タグ: 東方 
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10~ 20~ 30~

*27*

華扇「霊夢、まだかしら?」

霊夢「もうちょっと待ちなさい」

まるで母親と子供のようなやりとりをしている霊夢と華扇。

華扇は耐え切れない風に木の枝で落ち葉の中を突っついている。


霊夢「もういいわよ」

そう言った途端、素手で枯葉に手を突っ込んだ。

暁「む、それでは風情が無いぞ、華扇」

華扇「??」

暁「焼き芋はな、炭の中から探し出すのも楽しむものなんだぞ?」

華扇「??」

まったく理解できないように?マークを浮かべながら焼き芋を頬張っている華扇を見て、毒気を抜かれた気持ちになり、まぁいいかと思い直した。






暁 「いくつか持って帰っていいか?」

霊夢 「いいわよ。魔理沙もいなかったし、いっばい余っちゃったから」

そうして五個の焼き芋を抱え、宙に立つ。

暁 「では、失礼しよう」

霊夢 「ええ、またお賽銭入れに来なさい」

ずいぶんストレートな金銭要求だった。

苦笑を返し、華扇にも話し掛ける。

暁 「華扇もまたな」

暁 「ええ、 またどこかで。」」

華扇ともすっかり打ち解け仲良くなっていた。

が、気になることもある。

暁「その右手はどうした?」

華扇 「ずいぶん前にどこかの侍に切られてね。」

少し苦笑しながら答える華扇。

暁 「ん、頭のシニョン、切られた右手、」」

考えるそぶりを見せる暁。

何か引っ掛かるものを感じた暁だったが、すぐにはわからなかったので、後に回すことにした。

暁「鬼の一族は酒豪と聞くからな。また飲もう」

こちらは酒を準備しよう、と言った。

華扇「それなら、次にやる宴会で持ってきてくれたら助かるわ。」

暁「む、ならばそうさせてもらう。紅魔館の所属としてお呼ばれされよう」

そう言うと再び宙に立ち、紅魔館に向かった。

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