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その日僕に落ちた神様は人生を喰いました〜完〜
作者: にゃは  (総ページ数: 69ページ)
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*15*

寂一 手伸さんコメントありがとうございます!!
アニメだなんて…嬉しいです(* ̄∇ ̄*)






では続きです♪



第四神話「生きてるのだから」



「悲しさを纏いて邪振り払わん」
天がロムから授かった破王剣に呪を唱える。
「人間……存在……無」
「話すら出来ねぇのか…可哀想だな」
こんなバランスの悪い世界に存在してしまったことをあとで後悔しろよ。


呪を唱えた剣は赤く光だした。天のもつ破壊の神「シヴァ」の力が共鳴しまるで全てを溶かすマグマのように熱を発生させる。


それを察知したのか黒き神は浮かび逃げようとするが…
「逃がさねぇぜ〜重力の壁」
クライズがそうはさせない。重力の壁を作り再び地上に落とした。


「これが人間の一撃だぁぁあ!!」


極度の一撃。剣からは熱の気体が出ていた。
さすがの神もこれをくらえば人溜まりもない。


ダメージをおった神は膝まづいた。
諦めかけたのか…動かない。
「天…………今のうち…」
銀音がせかす。早くこの風景から逃れたいのであろう。


「……ひとつ聞く、お前は何者だ?」
天は自分でもわからない言葉を神に告げていた。
こいつは「神」なのに、「何者だ?」だなんて完全におかしいであろう。


「我は……………に……ん」
刹那…千本にも達する槍が黒き神を貫いた。
自滅?いや違う。明らかにこいつは喋ろうとしていた。

空に違和感を感じる。
「天!あれ!」
ロムの声がすぐに耳にはいる。


「人……間……?」
見た瞬間…人間だと思った。銀音やロム、クライズも同じことを思ったのだろう。皆が驚いている。


鋭くそれでいて圧倒的…それしか感じなかった。
例えて言うなら「闇」だろう。


「次から次えと、どうなってんだ…?」
余裕じゃない…最善の構えをしている。
それほど強敵ということだろう。

空高くから声が鳴り響く。
「初めましてだね、ゴットイーターの諸君」
俺たちを知っている?

「僕の名はカオス…混沌の神さ」
「お前も落とされた身か?」
「少し違うね…僕は支配したんだよ神を」
神を支配?神を無理矢理殺したのか?

「とにかく…そこの神は返してもらうよ」
体からバチバチと音を鳴らし黒い霊気が出る。
「ファントムやつを回収しろ」
影の塊がこちらに向かってくる。


「そんな簡単に渡せるかよ!!」
っ!体が動かない…なんで?!

回りを見ても全員同じ状態だった。




なにも出来ないまま…希望は砕け散った。



暗がりの5時頃…太陽はおち回りは既に薄暗かった。
「天、そんなに落ち込むなよ生きてただけでもすげぇことだぜ?」
クライズが天を慰める。
毎回この反乱の雨には多くの死者が出ていた。助かっただけでも奇跡と思えるほどに。


「ロムが命を懸けてこの剣を作った…俺は何をした?」
皆に頼って…そればっかりだ。

「纏いとなり、苅らす魅におけぬ柳よ荒らげよ」
ロムが魔法とともに、剣から文字が浮かび上がる。
「攻」から「守」にかわり天を纏った。

「兄さんは悪くない…悪いのはこの世界」
ロム…………そんな言葉は言いたくないのに俺を慰めるために……


「カオス…だったな…あいつに直接尋問してやる」


そうだ、出来ることをまずは優先にするしかない。


…………生きてるのだから



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