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その日僕に落ちた神様は人生を喰いました〜完〜
作者: にゃは  (総ページ数: 69ページ)
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*50*

第十七神話「冷たき出逢い」



何故か天は問い詰められていた。倉庫の車両での幼き少女を抱き締めていた所を寝ぼけたロムに目撃され泣き出してしまったロムをあやしていると少女があられもない姿で眠ってしまい。そこを車両の委員さんに見られてしまった。完全にそこだけを見ると犯罪行為である。



「もう!天兄ったら迷惑かけて」
なんとか全ての事情とはいかないがこの少女の力を伏せたままなんとか誤魔化すことができた。
「俺は何もしてねぇぞ」
「少女を○○してたじゃない」
「どこでその言葉を習ったんだ!?てかそんなことはしてねぇ!!」
ロムはずっと俺と一緒にいたよな…勉強なんていてないはずだ。…………とすると。


「クライズさんに教わりました」
(あの野郎…俺の妹に変なの教えやがって…あとで殺す)
「ふにゃ?」
争ってる二人の中で天の隣に座っていた少女がまるで寝起きの猫のように寝ぼけた目でぽけーっとこちらを見ている。なごみますね…
「起きたか?早速だが君の名…………」
いいかけた途端、少女が天の膝の上へ寝転がり出した。
もう炬燵に入る猫のように。


「天…そこまで調き」
「してねぇ!!それ以上いうな!!俺の妹像が壊れる」
「妹像…………」
やってしまった。つい本音が…ってそれどころじゃねぇ早くこの子に退いてもらわないと俺がロムに殺される。


「おーい、君。起きてくれ」
景色が変わる。真っ暗なのに車両の明かりが周りを照らす。どうやらトンネルに入ったみたいだ。

「むにゅ…名前?私のなま……えはね、三咲だよ」
天はその瞬間…ドキッとした。あまりにも名前が似ている。いやでもそんなはずはない。魅咲はフリーズクレパスにいるはずなんだ。それに魅咲はこれほど幼女ではない。天くらいの歳なはずだ。
「そ、そうか三咲ちゃんだな」
童謡した天にたいし、三咲は「うん♪」と答えた。


それから何故、三咲がここにいるのか?お母さんやお父さんは居ないのか、どうやってこの車両に乗ったのかを聞いてみたが全て「知らない」で意味がわからなくなっていた。


こんな小さい子が一人で乗れるわけないし…
「ねぇ、この子のポケット光ってる」
ロムが指差す方向には三咲の右ポケットが光っていた。

「三咲ちゃん、その光ってるのは?」
「うにゅ?…はい!」
(いや、見せてくれとは言ってないんだが)
そう思いながら三咲からポケットに入っていたものを受け取った。
(手紙?)
「手紙だね、なんて書いてるの?」
そこに書いてあったのはあまりにも美しい字であった。とてもこの子が書いたとは思えない。やはり親がいるんだろう。
「えっと…【フリーズクレパスにいけ】…えぇ!?」





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