完結小説図書館
作者: lulu (総ページ数: 38ページ)
関連タグ:
*18*
第九話 文化祭前
「皆、聞いてくれまいか」
会長が皆に声をかける。
「なんですかぁ、会長」
「どうかしましたか」
「かいちょ、どした?」
皆一斉に会長のほうへ顔を向ける。
今、この生徒会室は文化祭二週間前という事で、普段とは違う空気になっている。
「再来週の文化祭についてなのだが、こういう提案がある」
と言い、紙を一枚出した。
「実はもう、学園長にも許可は得たのだが」
「なんですか…」
僕は、会長が出してきた紙を見た。
「えと…、『文化祭の行動について、今年の文化祭では自由行動の時間に男女二人で模擬店やステージなどを回ってもらいます』…、ふーんって、えぇぇぇぇぇぇぇ!!??」
僕は、その紙に書かれていた事に仰天し、軽く腰を抜かしてしまった。
「どういうことですか!?」
「どういうことって、そのままなのだが…」
会長は、何びっくりしてんの?見たいな顔をする。
「会長!いいですね!!」
須川先輩が、会長の手をとり握手した。
「だろう、須川君」
会長も握手を返す。
「こ、これっ、本当に学園長に許可貰ったんですか!?」
「ああ、このとうり、印も頂いた」
そうですか。
「あ、あとまだあるのだが…、同じ学年とだ」
「同じ学年の方と回るんですかぁ?」
「あぁ、そうだよ佐々木君」
「ほぇ、そうですかぁ」
といい、杏奈ちゃんはほんのりとほっぺを赤くした。
「お?佐々木、誰か行きたいやつでもいんのか?」
「いやっ、そんなのじゃないですよぉ、須川先輩」
「ほんとうかぁ?」
「ほんとうですよぉ」
といい、二人はじゃれあっていた。
文化祭か…。
誰と回ろうか…、クラスとか先輩の女子には結構誘われたけど、断ったんだよなぁ。
OKしとけばよかった。って今後悔しても遅いか。
そして、今日の活動時間が終わり、皆帰っていき残ったのは僕と杏奈ちゃんだけとなった。
すると…
「あの、滝川君…」
「何?杏奈ちゃん」
「あの、私と、文化祭回りませんか?」