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Ghost-Soldier【完結】
作者: レンクル01  (総ページ数: 58ページ)
関連タグ: ファンタジー シリアス 血描写 
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10~ 20~ 30~ 40~ 50~

*22*

  ライデンside

「……はぁ。今度の遠征先は遠いな」

俺は手渡された次任務の地図を見てため息をついた。
再び悪質組織LBSへ向かう任務だったが、今回は隣国キルゴット帝国を越えて、セルフィンザ皇国の端に位置する場所だった。

……だるい。

「いーじゃん!お泊まりなんて!楽しみすぎる!」

ネオンはそう言ってはしゃいでいる。お泊まり、という単語に非常に反応していた。
……こいつはただ単に合宿したいだけなんじゃないだろうか。

「おい、ライデン」

ふいに後ろから声が聞こえた。セイシュンだ。
セイシュンはあの後、結局ツバキによって軍に入った。
本人はふてぶてしい顔をしていたが、案外楽しそうにしている。
……と思う。

「セルフィンザに行くまでは団体行動してやるけど、僕は僕のやりたいようにやらせてもらうよ。」
「今さら制限かけねーよ。無茶すんなよ」

言いたいことは言った、というようにセイシュンは踵を返して歩いていった。

「やれやれ。あいつもコミュ障が直るといいんだけどな」

イタルータはそう言ってセイシュンを目で追っている。
幼馴染みとして思うところがあるのだろう。

「……あれ、そういえばあいつらは?ヤジータとか」

今日は例の6人がいない。

「ああ、あの人たちとはセルフィンザで落ち合う予定みたいですね」

ツバキが教えてくれた。特に意味がないように思えるが。


「さて。そろそろ行きますよ」

イタルータの声かけで、俺、ネオン、ツバキ、セイシュンは立ち上がった。








???side


「そろそろこちらも危険になってきましたね」

「どうします?俺が片付けますか?」

「……まだ大丈夫でしょう。弟の方がいればいいんですが。彼は今どこに?」

「……あいつの行き先は全然わかんないんですよ。森にいたり川にいたり夜の繁華街にいたりして」

「できればあなたたちは、明日中に到着するはずの、ジルマーズ王国からの援軍に同行してほしいのです。」

「……はい。必ずあいつを連れ戻しておきます」

「お願いしますね。では、今日は下がって大丈夫です。」

彼は頭を下げ、去っていった。

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