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Ghost-Soldier【完結】
作者: レンクル01  (総ページ数: 58ページ)
関連タグ: ファンタジー シリアス 血描写 
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*35*

  ライデンside

「あー!出口だよっ!」

ネオンは駆け出し、俺もその後をついていく。


長い道も終わり、なにやら広間のような場所に出た。
階段があり、恐らくはあれを登ることで頂上に辿り着けるのだろう。

「ねえライデン!外見てよ。すっごく高いよ!」

ネオンに言われた通り外を見ると、確かにビルの高層ような高さの場所だった。
階段を登った回数を数えていなかったが、恐らくかなりの回数登ったのだろう。

そこへ、アイリとフィギールが来た。

「アイリ、フィギール、無事だったか!」
「うん、食人植物には出くわさなくてね」

アイリが疲れたような顔をする。
次にはミカン、ツバキ、レイドの3人が到着した。

「……あれ?レイドってそこの班だっけ?」
「途中ではぐれちまって、ここに入ったんだよ」
「入れた覚えはない」
「つれねーなぁミカンちゃんよっ!」

……レイドは無駄にテンションが高い。

そしてヤジータとミクロも到着し、残るはイタルータとセイシュンのみになった。

「……あいつら、遅いな。」
「道に迷ったのかなぁ?」
「馬鹿言うな、一本道だぞ?」


そうこうしているうちにセイシュンが到着した。

「……あれ?イタルータは……」

ヤジータが言い終わらないうちに、



セイシュンが矛をこちらに向けて突っ込んできた。

狙いは……俺!?

「……はぁ!?」

咄嗟にサーベルで受ける。
セイシュンは限界を超えているとも思える力で俺を突き放し、矛を構え直した。

「な、なんのつもりだセイシュン!」

問いかけても再びセイシュンは突っ込んでくる。
ギリギリで受け流し、セイシュンは地面に背中を打ってから宙返りをして立った。

……おかしい。

まず戦法が違う。セイシュンは魔武器の能力を最大限活用するために、ここまで近接攻撃は狙ってこない。
そしてセイシュンは体勢を立て直すときに宙返りなんてしない。

ここは……

「おい、お前ら!」

後ろにいる仲間に声をかける。

「ここは俺がなんとかする……お前らは、頂上の機械を止めに行け!」
「えっ!?いや、でも……!」
「早くしろ!相手は一人、複数で襲いかかればそれだけ動きにくくなる!」

それをきっかけに全員が頷き、最上階目指して階段を駆けていった。

「……さて、セイシュン!なんでこうなったのか説明してもらおうか!」
「う……うぅ……!」

うまく声を発せられない様子のセイシュンの目は焦点が定まっていない。
いつものような、遠くを見据えるような目とは全く違う……

間違いない、操られている!

「……どうやって止めるかな……」
「うぁぁあぁぁぁぁぁああッッ!!」

ビキッと音がして、矛に氷が宿る。

俺のサーベルを解放して、雷を宿す。

なんとかして……殺さずに止めるんだ!

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