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*35*
「はあ、はあ…。」
運動が苦手ではないといえ、文化部の私は走った後、息が荒くすごく苦しかった。酸欠状態だ、今…。
そう思ってると、ハイヒールなのに普通に走ってきたさらが追いついてきた。
「え…?あ、さら、ごめん。勝手に走ってっちゃって。」
「うん、それはいいんだけど…。秋ちゃん大丈夫?」
「え?」
うわ、さら全然苦しそうじゃないし。恥ずかしい。
「うん、大丈夫だよ。あんま走ってなかったからさ、ははは…。」
「そのことじゃないよ。」
「?」
「ねえ、秋ちゃん…。自分の心の声、聴いてみて?このままでいいの?
表彰式が終わったら、もみじくん、帰っちゃうんだよ…?」
いつになく真剣な表情のさらに、私はうなずく他なかった。
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