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*54*
「告白してくれた後輩のこと、大事にしてあげて!」
……私が言えることじゃなかった。
私は紅葉とはもう何も関係ない。
そう思っていながら口から出た言葉。
伝わったかな。
そう思ったのは一瞬で、気が付けば目から涙が溢れ出した。
やだ、なんで。
さらは何も言わずにそばで立ってくれてた。
「やっぱり好きだったんだね。」
なんて言わずに。
泣いた後に、ふと4月に思ったことを思い出した。
「今年はいい出会いがあるかも」なんて。
その予感があっていたな、と感じた。でも、
出会いは一つだけじゃなかったんだ。
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