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*71*
その後も私は走り続けた。
しかし、1つの曲がり角を越えたとき、突然足音が消えた。
「…?」
「ってことがあってさ、怖かったー!」
「そ、それは怖いね!」
久しぶりに恋と登校した。恋と話していると、なんか癒される。
「でもさー、それってもしかしてあの立花って人だったりして?」
「…いや…。たぶん、ソレはない。」
さすがに…。そこまではしないんじゃないかな…。
そう思っていると、恋がふと気がついたように言った。
「もしかして、夕方ランニングしてるおじさんとか?見たことあるよ。」
「あー!そうかも!」
あの速さ…。おじさんにしては早い。けど、そういうことにしとこうと思った。
「ねえ、で、その立花くんとはどうなの?」
「うっ!」
立花の話は、前告白されて愚痴った以来のことだ。
「それが…。さらは立花に告白して…。」
と全部を話したら、恋は驚いた顔をした。
「へー!そうなの!…っていうか、また振るんだね。」
「…うん。好きじゃないのに付き合っても…。」
「あー。それはわかるけど、後悔しちゃうかもね?
だって賢いしルックスいいし、かなりいい条件じゃん?」
「まあね。でも、もう決めたし。」
「そうだね。今日言うんでしょ。頑張れ!」
人を振るのに何故か声援を送られながら、私は恋と別れた。
「よしっ!」
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