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ステージ8「遺跡」その二
この話の主人公、ヒュウ
一行、ヒュウ(ケンホロウ、バオッキー)、ピット
群れをなしたブーバスとアラモス卿がピットとヒュウに襲いかかってきた。
「来やがったな!」
「援護は引き受けた、存分に戦って!」
「おう、行くぜケンホロウ、バオッキー!」
ヒュウは手持ちを二体出して敵の大群に向かって行った。
「バオッキー、はじけるほのおだ!」
「バオ!」
ヒュウの指示でバオッキーは、はじけるほのおを飛ばして火の粉を撒き散らした。飛び散った炎はアラモス卿の群れに次々と命中して吹っ飛ばしていく。ブーバスが風を吹いて押し戻そうとするとピットがパルテナアローを飛ばしてこれを撃墜していった。
「行け、ケンホロウ!」
「ホロ!」
ケンホロウはとっしん攻撃をして一体になったアラモス卿を撃破した。
「よっし!」
「やった!」
ヒュウとピットは見事に勝利した。その時、奥の方からドラゴンポケモンの咆哮が聞こえてきた。
「今の声・・・」
「フライゴンだ!」
二人は急いで奥へと走っていった。
「お前・・・!」
そこでピットとヒュウを待ち受けていたのは、フライゴンだった。ヒュウのパートナーなのだが、彼等に敵意の眼差しを向けていた。フライゴンは突然、はかいこうせんを飛ばしてきた。
「おわああ!」
「く!」
ピットとヒュウは吹っ飛ばされて地面に叩きつけられた。
「どうしたんだよ相棒、俺を忘れちまったのか?!」
「待て、今の状況じゃまともには聞いてくれない」
「じゃあどうするんだよ、あいつは俺の・・・!」
「今は、戦うしかない。でも、そうすれば原因が解るはず!」
ピットは神弓を剣に変えてフライゴンに対峙した。
「解ったよ、そうするしかないんだな。行くぜ!」
ヒュウも覚悟を決めて戦いに挑んだ。バオッキー、ケンホロウを出してフライゴンに向かわせた。
「フラーイ!!」
フライゴンがドラゴンテールで尻尾を振った。ピットはヒュウを抱えて飛び立ち、ケンホロウとバオッキーもこれをかわした。
「バオッキー、アクロバットだ!」
ヒュウはピットに抱えられた状態でバオッキーに指示した。バオッキーはアクロバットをして先制攻撃をした。そしてケンホロウがエアカッターを飛ばした。しかしフライゴンは翼を羽ばたかせてエアカッターをヒュウ達の方へと返した。ピット達はシールドでガードする。
「ホロウ!」
ケンホロウがでんこうせっかに出たが、フライゴンに弾き飛ばされた。フライゴンはりゅうのいぶきをヒュウ達に目掛けて飛ばしてきた。
「やべえ!」
「衛星ガーディアンだ!」
ピットが盾を出してこれをガードした。そしていぶきをフライゴンに跳ね返してこれを浴びせた。フライゴンは体がしびれてまひ状態になった。
「バオッキー、ケンホロウ、行け!」
ヒュウの指示でバオッキーとケンホロウは炎とエアカッターの合体技を飛ばして大ダメージを与えた。フライゴンは落下して力尽きた。
「やったな!」
「ああ!」
ピットが降りると、ヒュウはボールを投げてフライゴンを戻した。するとある物を見つけた。見るとそれは発信器のような機械だった。
「これは・・・?」
「きっと、これであのポケモンを操っていたんだ」
「何だと、誰がこんなくだらねえ真似をしやがった!」
ヒュウは自分の仲間が操り人形にされたことに憤りを感じた。その時、どこからか馬鹿にしたような拍手が響いた。
「誰だ!!」
ヒュウとピットは上を見上げた。その方向には、サザンドラに乗った黒づくめの、Pのマークの付いた杖を持った男がヒュウとピットを見下ろしていた。
「てめえは・・・!」
男の姿を見て、ヒュウは歯ぎしりをして、青筋を立てた。
「お見事でしたよ。中々の連携で、申し遅れました。私はゲーチス、元プラズマ団で今は新亜空軍の首領、ゲーチスです」
「何でこんな所にいやがるんだ!」
「亜空軍、馬鹿な、亜空軍は二年前に倒したぞ!」
「ふふ、貴方達は幸運です。この世界にいる戦士達の中で、この私、ゲーチスの声をご静聴出来るのですから・・・」
「そんなもの、聞きたくないぜ!」
「まあ、聞きなさい。面白くなりますから・・・」
ゲーチスは不敵な笑みを浮かべて自分がこの世界に来た経緯を説明した。
「プラズマ団が壊滅したあと、私はあてもなく各地を彷徨いました。そしてこの世界に来た時、ある力を手に入れたのです。それがこちら・・・」
ゲーチスは瓶を取り出し中で蠢いている紫状の物質を見せた。
「それは、影虫!」
ピットは影虫を見て指を指した。
「そう、亜空軍のモンスターを生み出す影虫、私は偶然にもこれを手に入れたのです!これを手に入れた私はモンスターを生み出し、新たな軍を構成して亜空軍を復活させたのです。素晴らしい、この力を持ってすれば、この世界は、いや、全世界が私の物に!」
「ちっ!狂ってやがるぜ!」
「そんな野望、叩き潰してみせる!」
「ふふ、出来ますかな・・・、行け、ピクス!」
ゲーチスは兵器の杖、プラズマサンダースティックを振るって、エネルギーを降らせた。すると、地面が揺れて、地面の壁が上の方へと上がりだした。そして中央が開いて中から赤青緑の三色の三つの菱形の宝石の形をしたボス、ピクスが現れた。
「ふふふ、このピクスを倒してご覧なさい。それでは・・・」
ゲーチスはサザンドラに乗って飛び去った。
「あ、待て!」
「落ち着くんだ、まずはこいつらを倒さないと!」
地面の壁が遺跡の頂上に来た。ピクスは透明の刃を伸ばしてピット達に襲いかかって来た。
「ヒュウ、行くぞ!」
「おう、ケンホロウ!」
ヒュウはケンホロウを出した。ピット、ヒュウを乗せたケンホロウは飛び立って、同じく空中に移動したピクスと対峙した・・・。
続く・・・。