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*3*
ステージ3「ジャングル」その一
この話の主人公、源義経
一行、源義経、自然王ナチュレ、電光のエレカ
義経一行はようやくジャングルに到着した。
「おお、やっとたどり着いたか。わらわ達の拠点に」
「まるで南中のようだな・・・」
ジャングルを見渡して義経は過去を思い浮かべていた。かつて異世界に迷い込んだ時、ある戦いでジャングルのような場所を見たことがあるのだ。
「ふむ、レントラーの姿が見えぬな」
「まさか、あの子に何か・・・」
肝心のレントラーがいないことにエレカは不安になった。レントラーは彼女のパートナーでよく懐いていたからだ。
「手分けして探すのはどうだ?」
義経が提案したその時だった。突然茂みから何かが吹っ飛んできたのだ。それを見てエレカは口を塞いだ。吹っ飛ばされて倒れていたのはレントラーだった。しかも傷だらけである。
「ひどい怪我だ・・・!」
「誰がこんな、大丈夫、しっかりして!」
パートナーの姿にエレカは涙目になった。
(あいつにも、いいところがあるのだな。裸だけじゃ、内容だな)
義経は内心でエレカの良心な所に気付いた。
「ふーむ、これ程の大怪我か。敵は恐ろしく強いかもしれん」
「そうだな、それよりも手当はどうする?」
「わらわの治癒で回復はできる」
ナチュレはレントラーに結界を張って治癒を始めた。その時、何かが近づいてくる足音がした。義経とエレカは身を構えた。
「ふん」
現れたのは赤い羽根飾りの冠に黒づくめの鎧、手には片方に三日月型の刃が付いた方天戟を手にしていた。
「しぶとい雑魚だったわ」
「お前は?!」
義経にとってその男、呂布はかつて自分に立ちはだかった宿敵だった。
「お前は、いつぞやの小僧か」
「呂布、一体何故ここに、お前の目的は何だ!」
「ふん、貴様に答える必要はない。だが、久々の再会だ。そこにいる小娘共もろとも倒してやる!」
呂布は話を打ち切り方天戟を引っさげて戦闘に入った。義経とエレカは戦闘の態勢に入る。
「こい、俺が叩き潰してやる!」
呂布が先に動いた。義経目掛けて方天戟を振り下ろした。義経はこれをガードしたが戟の重みで膝をついてしまいそうになった。
「私もいるわよ!」
そこへエレカが宙に浮いて電撃を呂布に放った。
「効くか!」
呂布は方天戟を回転させてこれを全て弾いた。エレカは飛び蹴りをして攻撃し、呂布の振るう方天戟を身軽な動きでかわして電撃弾を呂布に連射したが、呂布は全くビクともしない。
「そんな・・!」
「うおおおおお、吹き飛べ雑魚がーっ!!」
呂布はエレカを掴んで地面に叩き付けた。
「きゃあ、う!」
エレカはダメージを受けてしまった。起き上がれないところへ呂布が方天戟を振り下ろした。
「危ない!」
そこへ義経が駆けつけ、方天戟を光刃で防いでエレカを守った。
「え、私を、助けてくれたの・・・?」
「何をしてる、早く逃げろ!」
義経に言われてエレカは回避に出た。義経と呂布はしばしの斬り合いをした後でエレカが再び戦いに出た。
「お前、大丈夫なのか?」
「これぐらい平気よ。それに、貴方一人を戦わせるわけには行かないからね。行くよ、義経!」
「ああ!」
義経とエレカはジャンプして呂布に攻撃に出た。
「うおおおおお、最強の武を見せてやる!」
しかし呂布は無双乱舞の黒い竜巻、無双天武掌を放った。
「うわああ!」
「きゃあああ!」
義経とエレカは吹っ飛ばされて地面に叩きつけられた。
「うう、あのゴキブリ男、強いわね・・・!」
「さすがは呂布。最強を目指す武人だけのことはある・・・」
「どうした、もう終わりか。来ないなら俺から行くぞ!」
呂布が再び無双乱舞に出ようとした。そこへ
「レーン!」
レントラーが突進してスパークで呂布を攻撃した。更にナチュレも加勢に入った。
「ナチュレ!」
「レントラー、元気になったのね!」
レントラーが元気な姿になったエレカは安堵の笑みを浮かべた。
「待たせた、さあ行くぞ!」
ナチュレは呂布の攻撃をひらりとかわしてレントラーにフラッシュをさせて呂布を怯ませて、杖から光の輪っかを出して呂布を拘束させた。
「何い、体が動かん?!」
「よし、今の内に逃げるぞ!」
「待て、まだ奴を倒していないぞ!」
「解っておる。だが今のわらわ達では到底勝ち目はない。ここは一旦逃げて策を練るのじゃ!」
「く、仕方がない!」
義経達は急ぎその場を退散した。その刹那、呂布が自力で輪っかを破いて拘束から逃れた。
「ふん、逃げられたか。まあいい。奴ら等すぐに討ち取れるのだからな」
呂布は薄笑いを浮かべた。果たして、呂布に勝つにはどう戦うのか・・・。
続く・・・。