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しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
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*11*

 『交差』

 異世界『ヴェルド』、そこに双子の男の子が生まれた、兄は性格は良く、皆の人気者だった、逆に弟は引っ込み思案の少年だった、そして、時は過ぎ12年が経った、兄は剣術が巧くなって、騎士団志望だった、だが、事件が起きる、何と、敵の『ドゥーン』に弟を誘拐されたのだ、兄は弟を救うべく、旅に出た、そして色んな仲間を手に入れるが、『ドゥーン』は強く、自分一人になってしまう、仕方無く『ドゥーン』の城迄着て、弟を助けるべく、『ドゥーン』の城が見える範囲迄着く、その場所で、衝撃的な出会いをした、黒い格好の弟だった、黒いマントに黒い鎧、黒い剣に靴、黒、黒、黒、黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒、黒一色の格好は『ドゥーン』の仲間の証だった、……何で……何で弟が『ドゥーン』に……そう思いながら、兄は言う。
「うぉい!?何でお前が『ドゥーン』に!?何でさ!?」
「先に言おう……これは俺が望んだんだ……『ドゥーン』の信念に惚れたんだよ……例え、家族でも、『ドゥーン』を倒すなら、俺は許さない!!」
 いきなりの宣言で、困る兄……何言ってんだコイツ状態であった。
「ただ……お前には帰ってきて欲しいんだよ!それが出来ないなら、『ドゥーン』諸共消す!!」
「全て倒す!?だったら俺を倒してから行け!兄さんと戦うのは初めてな気がするな……まぁいいか……」
 完全にやる気の兄は、剣を弟に当てる、だが、剣で、鍔競り合い状態になる、そして一時離れる、これは……強い……兄は思う、弟も思う……風の噂で聞いていたけど、兄さんは騎士団団長になれそうだ……二人は二人、思っていた、こいつ……強い!!
 急いで、決着を着けるべく、兄は早期決戦で、攻撃する、だが、それも剣で、跳ね返される、そのまま睨み合い……弟が動いた!そして、重い鎧からタックル!大ダメージが兄に来た。
「たぁっ!?カハッ!?……あぁ……」
 安全に勝とうとするが為に大ダメージを受けてしまった……これは……重い一撃だった……勝てるかどうか……そう思いながら魔法を紡ぐ、さぁ、これでいけるか……?。
「カルチュア・ディルカ!!」
 カルチュア・ディルカ、という、肉体強化魔法を使う……今……兄の肉体は軽く、100kgの岩をワンパンチで壊せる位、強くなった。
「た……ただの大魔法を詠唱だけで!?兄さん……凄いや……でも、俺も!『カルチュア・ディルカ』!」
 カルチュア・ディルカ返しされて、驚く兄、だが、逆にうきうきしていた。
(ただ単にお前も大魔法を使えたか……兄として嬉しいぞ……)
 ゾーンに二人は入った、ゾーンは自分の領域だった、さぁ……ゾーンに入れば、俺は無敵だ!!そう兄弟は思った。
「たぁっ!!!!!」
 遂に兄が動いた、早く倒さないと、『ドゥーン』に近付けない!!そう思いながら、兄は進んだ……剣で、弟の剣を攻撃、あまりにも速いスピードで、弟の剣が砕けた、あまりのスピードで弟は驚いた、速いっ!?これは兄さんの力か……
 完全にそう思いながら、自分が負ける事を考えた……もう無理だ……そう思うと、兄は弟の兜を取って、顔を見る、すると、兄は笑う。
「うーん、お前やっぱ、その顔が良いよ、あんまり兜被るなよ……」
 よっ、弟、そんな顔で兄は自分の顔を見ていた……すると、頭を指差す。
「すべて、この頭のでかいのが悪いんだ……兄さん……壊して……?」
「てか、壊してよかったのか?えいっ!どうだ?」
 大丈夫かと言いそうな顔で、頭の機械を壊した……すると、弟は正気に戻る……遂に正気に戻った……
「ただ、言っておくよ……俺じゃなくて、この機械が、俺を操っていた……だからあんな事を……ゴメン兄さん……本当に……」
 ニコニコとしている、兄は言う、そうだったのか……と、そして、誘拐された後に話をテントで聞いた。
「単純に思ったよ……反抗したら殺される……だからあんな機械を頭に……」
「にゃるほど……で、どうする?『ドゥーン』に裏切る?裏切らない?」
「いや、裏切るだろ!俺も仲間になる!だから、『ドゥーン』を倒そう!!」
 うおー!と兄は言って、翌日、兄弟は抜け道を使い、『ドゥーン』のボスの部屋に行く、兄が頑張って倒した……こうして、『ドゥーン』は倒されたのだった、その『ドゥーン』のボスを倒したのは弟にした、弟は裏切って反抗した、とされて、勇者の様な立場になった、兄は笑いながら、祝福した。
 ただ、弟は聞きたかった、何故、自分が『ドゥーン』を倒したとしたのか……

「完全に発想の転換だよ、俺が倒さなくても、お前が反抗して、倒した方が、カッコいいだろ?実際、勇者みたいな者になったんだし、嬉しいだろ?俺はお前を祝福……」
「苦しいよ!」
 予期もせぬセリフが放たれて、兄は驚く、弟の話を聞いた。
「ただ、単純に嘘で出来た勇者だもん!何も嬉しくは無いよ!兄さんが倒したのに……倒したのに……」
 滲み出る涙に対し、兄は胸に弟を抱き締める、不思議だった、まるで、父の様な安心感が弟を感じさせる……何だか、眠く感じた……
「ただ、単純に言うけど、結局は『お前が反抗して、俺がボスの所迄行けた』んだ、お前が一番の勇者なんだよ……安心しろよ……」
 よく分からないまま、弟は兄の胸板で寝た、兄は仕方無く、ベッドにゆっくり移動し、一緒に寝た……昔の二人の様に……

 ニコニコと弟は笑っていた、自分の村で、結婚して、子を授けたのだから、兄はそのまま、騎士団に入り、団長の座を僅か半年で手に入れ、国王の娘と結婚した……これで平和だなぁ〜と思いながら、どっかに居る、兄を思う……あの時、兄が居なければ、俺はこんな生活をしていないだろう……空には雲一つ無かった……

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