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しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
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10~ 20~ 30~ 40~ 50~

*10*

 『K子』

 俺は一目惚れをした……黒髪のOLの清楚な姿に……俺は急いで、そのOLに話しかけるべく、追いかける、ぎこちない歩き方で、追いかけた、そして何とかそのOLに追いついた、俺はそのOLにお茶に誘った、すると『良いですよ』と返ってきたので、近くの喫茶店に誘った、周りの人々が変な目で見るのは不思議だったが、こんな綺麗な人を捕まえたからだろうか?それは知らなかったが、喫茶店で駄弁る、他愛も無い話をした。
「ただ、俺の知り合いは馬鹿なんですけどねwwwアハハwww」
「ハハハ……貴方もその知り合い方も面白いですね……そういえば、自己紹介してませんでしたね……私の名前はK子って言うんですよ……母と父がアメリカ人と日本人なんで、アルファベットが入っていて、日本で有名な『子』という字も入っていて、それで名付けられましてねぇ……何か凄いと思いません?」
 んー、それが凄いかは知らないが、とりあえず頷く事にした。
「単純に凄いですね……俺は、普通に名付けられましたね……おまけに普通の日本人です……」
 素晴らしいと思っていたのが、ハーフの所為だと知って、逆に驚いた……ハーフってこんなに綺麗なんだ……ハーフを見直した瞬間だった。
「ただ……母は母で、父に虐待を受けて死にまして……父は父で、今罪を償っているんです……引きますよね……こんな話……私ってこんな事するから、嫌われるんです……」
 すると俺は言う。
「ううん!そんな事は無い!なんせ、俺は引いてないし!自信を持って!」
 適当に言って、何とか、安心させる……こんな物で良いのだろうか……?
「カッコいいですね……貴方って……申し訳無いですが……私とカップルになってはいただけないでしょうか……?」
 完全に俺が言うコメントだったのに、先に言われた……まぁ、仕方無い……俺はOKをした。

 ただ、一週間に一回というデートが楽しみで楽しみで、俺は仕方なかった、そして、デートが楽しくて楽しくて面白かった、そして何ヶ月が過ぎただろう……何回も何回もデートに行ってるから、何ヶ月経ったか、忘れていた、そして、とある日……K子さんが言った。
「……た……単純に言うよ……私と……結婚して下ひゃい!」
 ……今、今一番噛んじゃいけない所で噛んでしまった……なんて可愛いのだろう……そう思いながら、俺は結婚を受け入れた……そして、婚姻届を書いて、俺とK子さんは結婚した。

 ただ、結婚生活は大変だった……俺やK子さんの家電や、その他諸々を運ぶのに、時間が掛かった、マジであれは大変だった……そう思いながら、俺は知り合いから、車を使ってもらい、運んだ……因みにK子さんは俺の知り合いに会いたくないという事で、先に荷物を運んで、新居に先に住まわせた。
 ただ……俺のコレクションや俺の持ち物が多かったので、車は何往復もした。
 単純に疲れた……その日は死ぬかのように寝た、翌日には復活した。
 ただ、デートの回数は少し減った……俺は仕事を頑張る為、休みがほぼ取れなくなっていた……妻であるK子も、それを認証していた、そして休みが取れた日には、すぐさまデートに行ったりもした。
 単純なデートも楽しいが、遊園地に行くデートも面白かった、まぁ、結局デート自体が楽しいのだけども……俺は、楽しむ事を忘れずに少年のまま、楽しんでいた……完全にK子は笑っていた、俺の行動に……
 ニコニコしているK子の顔もたまに般若の様になった……会社の付き合いで、飲み会に行ったりとか、キャバクラ(一応、接待な、俺はそう言う遊びに興味ないが)に言ったりした日とか……正座しながら、何時も怒っていた……俺は何度も言って、何とか、分かってもらうが……何時も説得するのは大変だ……これが妻を持つ者の苦労か……そう思いながら、帰って妻の顔を見るのだった、何時も思うが、妻の顔を何時見ても安心した……何でだろうとは思いながらも、まぁ、今は関係ないし、放っておいた。
 単純に季節は過ぎて行った、俺は冬の寒さを我慢しながら、起きる……今日は休みだった……とりあえず、また寝た……そして数時間後……妻に起こされ、デートに行った……てか、デートってカップルがする事じゃない?夫婦なら、デートって言わなくないか?では何と言うだろう?とか、そんな事を考えながら、頭と目を覚ます、……うん……何とか起きた……よし……服を着替えて出発だ……こうして、俺とK子はデートに行った、何とか、混んでない所でデートをした。

楽しかったなぁ……とか、思いながら、もう新年を迎えた……今迄の事を思い出しながら、妻が何かを落とした、財布だった、俺は中身を見た、何円入ってるだろう……そう思っていると、妻が、『見ないで!!』と大声を上げた、何なんだ……?そう思いながら、免許証が落ちた、俺が拾うと、俺は驚いた……更新を20年もしていないじゃないか!どういう事だ……俺は少し恐怖を感じた……そして、パソコンで、免許証の名前を検索する……嘘だろ……?妻のK子は……死んでいた……何人も殺して自害した……妻……つまり、俺が結婚したのは……?幽霊……?
「今更気付いたのね……」
 ネトネトとした言い方をするK子……段々と近付いていく……おっ俺はまだっ死にたくなっ!?

 つい先日午後二時頃、一人の男性が変死していました……男性の知り合いに聞くと、『一人しか居ないのに、結婚したとか何とか……話を合わせるのは大変でした』と供述しており、自殺と考えられています……

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