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しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
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*9*

 『食う気』

 俺はとある、県の街中の奥、ひっそりとした山奥に居た、俺は、山登りが趣味で、山道を歩いていると、何時の間にか周りは暗く……そして、俺は道に迷ってしまった……うわぁーマジかー、金あんまり持ってないしなぁ……電波も入らない……マジ俺山で死亡!?それは厭だなぁ……そう思っていると、村っぽい物が見えた、おっ、何とか助かったかもしれない……そう思いながら、俺は村へ向かった……うわぁ……何て簡素な村なんだ……木、林、森、藁の屋根の家……藁には石が乗っている……まるで、戦国時代に来たかのようだった……俺は少しでも、目に焼けつけておこうと、写真を撮った、俺は何時も景色を忘れないが為に何時もカメラを持っている、こんな景色あんな景色……縦横無尽な景色の世界に溺れてしまいそうになるが……でも、今迄見た景色の中で、この景色は郡を抜いているだろう……いやぁ……良い景色だ……もうここに住もうかと思う位だ……とか思っていると、どっかの家から、お婆さんが現れる、ラッキー!この人の家に一時的に住めば良いじゃん!そう思いながら、お婆さんに近付く、お婆さーん!そう言うと、振り向いた、すると聞き取れない言葉を発していた、『んだっべ、どったべ?』みたいな感じ……聞き取れないので、『有難う御座います』と言って、逃げた、いや……方言強いな!?そう思いながら、周りをまた歩いた……腹が減ってきた……どうしよう……食べ物は、カロリーメイトしか持ってきてない……マジ困ったわー、どうしよう……?そう思うと、また家が見つかった、今度こそは標準語の人が出てきて欲しい……俺は家の玄関をノックする、コンコン……ハァーイ……おっ!若い女性の声がした、よし……標準語かどうか……『どっだべ?』……道を探しているんですが……街は何処ですか……?俺は思った……この子も方言強い……心の中で、溜息を吐きながら、道を聞いた、すると、夜だから、泊まっていってはどうだと、聞こえた、何とか聞き取れたな……この人の親切心に甘える事にした、そして、一つの部屋に泊まる事になった、そして、『食う気?』と言われ、『食う気、食う気』と、言い返す、すると、ご飯を持ってきた、成程……少しは言葉を理解していた……『食う気』って、食うか?って意味だったのか……少しは方言を習わないとな……そう思いながら、晩御飯を食べた、そして寝た、ん〜……今日は良く眠れそうだ……そう思いながら布団に包まった……そして、日が上がる……俺は早めに起き、布団を畳む……もう、若い女性は起きて、朝ご飯を作っていた、俺は、また、ご飯を食べる、うん!やっぱり御米が美味い、御米が美味い理由を聞くと、此処で作った米だと言う……それは凄い!俺はこの村に惚れ込んだ、女性は早くに夫を亡くしたらしい……だから、俺を夫にしたいらしい……まぁ、俺も嫁がこの人なら良いなと思った、そして、俺はこの女性と結婚する事に……でもここから俺は大変な事になっていく事に……結婚する為に何とか、街に降りて、婚姻届に字を書いて、結婚した……そして、結婚式を行った、村全体で結婚式を行う事に……そして、村の特産物とかとても美味しかった……というか、此処の村の食べ物って何でこんなに美味いんだろう……?水が清らかで、米も魚も美味しいらしい……確かに水が綺麗だったら、食べ物も美味しいのか……成程と思った、それから数日は結婚式の宴を行った……元気な村だ……そう思いながら、妻の家に住む事に……因みに俺の家は解約した、荷物とかを妻の家に持ってきて、家電とかを持ってきたら、妻は喜ん、まぁ、それは良かった、どうせ捨てるなら、壊れる迄使えば良いのだから、そして、俺は住民票をこの村に移動させて、この村に永住する事にした、そして、月に一度は、他の街を巡る旅を続けた、そして、村の祭にも参加したりした、そして俺は色々な方言を習った、『えがった』は良かった、『どっだべ』、『んだっべ』は、どうしたんですか、どうしたんだと言う意味だった、他にも『なだー』は、成程、『そがった』は、そうか、と言う意味だった、少しずつ俺はこの方言を慣れようと思い、頑張った、そして、有る程度は、村の人達と喋れる様になった、まぁ、一ヶ月も頑張ったら、有る程度喋れる事を知った俺だった、だったら英語も、ヨーロッパ系の言葉も覚えられるかもしれないと思った、まぁ、外国は行く気が無いんだけど……俺は、農業をする様になった、案外腰に負担が来たが、まだ若かったので、何とか、我慢した、そして、取れた野菜は美味かった、やっぱ、自分が育てた野菜は美味いなぁ、まぁ、貰い物の野菜も美味いけどな!そう思いながら、もう三ヶ月が経った……未だに分からない此処の方言があった……『食う気』……読みは『くうけ』って読むんだけど……食べるって意味と、最初は取っていたが、どうやら違うらしい……だったら何だよ……?そう思いながら、三ヶ月経った今も悩んでいる……そして妻に聞いてみた、『なぁ、『食う気』ってどういう意味?』と言う、妻は言う、『だから、『食う気』って言うのは『食うか?』と『食わない』って意味よ』……いや!意味わかんねぇよ!!俺はそう思いながら、床に膝を着いた……まぁ、そんなんどうでも良いがな、俺は結局この村に住むのだからな……まぁ、これが俺がこの村に住む話だった……まぁ、どうせつまらんが、また出会えたら、他の話をするからさ……バイバイ。

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