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しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
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*30*

 『変態候補』

「さぁさぁさぁ!!やってまいりましたぁ!『真の変態は誰か!? 変態候補選抜試験 〜勝っても負けても変態は変わらない〜』!遂に来ましたねぇ〜……」
「えぇ、そうですね……今回の変態候補は誰なんでしょうね……?」
 猫みたいな顔に猫耳を着けた解説者の女性は言った、そして、司会者の男は言った。
「ただ、今回の変態候補の人数がちょっとばかり……」
「理由はあるんですか?」
 完全に出場者の事を差し置いて、人数の事を聞く猫耳の女性。
「いやぁ……今回は人が多くてですねぇ……結構多いんですよねぇ……」
「えぇ!?今回は人が多いんですか!?それは楽しみですねぇ……」
「えぇ、そうなんですよ……おっと、自己紹介が遅れました、私は司会者の夕焼小春(ゆうやけこはる)と言います、そして、この人はぁぁぁぁ……」
「あーはっはっは!にゃんにゃん言うにゃん!猫ヶ峰猫華(ねこがみねねこか)て言いますにゃん!変態さんが大好きな高校生にゃん!宜しくぅ!」
「うーん……二人共満点、とプロデューサーさんに頂きました!いやぁ〜良かったですねぇ……」
「えぇ、それは嬉しいにゃん!もっと、変態さん、要求するにゃん!無理かにゃ〜?」
「止めて下さいよ!その前にツッコミは私がするんですから!」
「楽なポジションの自分だにゃ〜♪」
「止ん事無き、ポジションですね!貴方のポジション!私、凄く大変だな!」
「何でもかんでも、自分の中に溜めちゃイカンよ……私もツッコミ頑張るにゃんよ……」
「余計な感じがするのは私だけかな?かな?あっれぇ〜?」
「え〜と……こんな茶番置いといて……まずは登場する選手だにゃ〜……No.1!究極の変態を目指す若者!伝説級の変態の名前を手にしたいが為に大会に出た!芳田逸張(よしだいっちょう)選手!変態性は、臍(へそ)フェチ!う〜ん……結構な、変態性だにゃな……そして、No.2!逸張選手の弟!伝説級の変態を受け継ぎたい者!甘槻二朝(あまつきにちょう)選手!変態性は二の腕フェチ!そして、名前が違うのは、父方と母方で引き取られたから!」
「ラッキーだな、兄さん!二人共出れてさ!」
「最高だ!弟よ!また会えるなんて!何て懐かしいのだろう!さぁ、熱い戦いが出来たらいいな!」
「何と、熱い兄弟なんでしょう……兄弟愛って言うのは熱いですねぇ……」
「えぇ……熱いですにゃあ……」
 明らかに二人は泣いてい
た……矢張り兄弟愛という物は感動を呼ぶのか……それは分からなかったが、猫華は進めた。
「ただ今はまだ二番目……次は三番目だにゃあ!No.3!フェチズム研究家として、テレビ等にも出演!そして、暇な時は山に登る登山家としても有名!由比ヶ浜六合彦(ゆいがはまくにひこ)選手!変態性は指フェチ!」
「チッチッチ……猫ヶ峰さん、私は指『先』フェチです、お忘れなき用に……」
 ニッコリと渋い顔のお兄さん、六合彦が喋る……その言葉を聞いて、急いで修正する猫華。
「完全にドジりました!変態性は指先フェチ!これで良いですよね……?」
「猫華さん、正解です」
 素晴らしい!と言って、六合彦は喜ぶ、訂正出来て嬉しい猫華だった。
「大変だにゃぁ〜……説明って……次は四番目!No.4!格闘家でありながら、料理研究家として活躍中!そして、出版した本も優に100冊を超える!香壁宣一(かかべせんいち)選手!変態性は足フェチ!五番目!No.5!おおーとっ!この選抜試験で唯一の一般人!好きな物は幼女!嫌いな物は中学生以上の女性!そして、介護施設で仕事中の各務佐久耶(かがみさくや)選手!変態性は太ももフェチ!」
「ち……違う気がするんだけど……俺のフェチって平凡過ぎて、此処に居ちゃいけない気が……」
「頑張りたまえ、君も立派なフェチズム持ちの人間なんだからさ」
 さらり、という六合彦に、色々な芸能人が出ていて、ドキドキする佐久耶。
「やっと、五人紹介したか……まだまだだにゃぁ……六番目!No.6!日本最強のゲーマー!攻略したゲームは万を超える!天音音子(あまねおとこ)選手!」
 ゆったりとした車椅子に座る音子……彼女はゲームがしやすい様に、電動車椅子に座っていた……
「単純にめんどくさいわね……」
 猫華は変態性を言った。
「単純なフェチで良かった……音子選手の変態性は、おっぱいフェチだー!」
 誰も見向きはしなかった……何故なら、音子が貧乳だったからだ……
「誰も見向きはしないにゃー……次は七番目!No.7!究極のやる気無し星人!食う、寝る、遊ぶが板に付いたニートの葉書職人!働かずに自由人!葉書があれば、生きてけは行ける!由居江湖(よしいこうこ)選手!変態性は下着フェチ!」
 チェック柄の服を来た女性が空を見上げる……彼女こそが、由居江湖その本人だった……
「太陽が……暑い……死にそう……」
「うぉい!死なないで下さい!まだ、始まってませんよ!だから、生きて下さい!」
 勢い良く司会者が言おうと、プロデューサーが紙を渡した……
「……た……戦いは終了……?尺がないから……?とっとりあえず!変態候補選抜試験は終了!次の尺が出来たら放送しましょう!この状況を知るのは、会場の皆様のみ!では、それでは、バイバイ!」
「いきなりのオチがぐだぐだにゃー!?」

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