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しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
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*16*

 『其の他』

 俺は壊れている……欠陥と言うのだろうか……?何時もこんな事を考えてしまったいるのだ……『俺は存在しなくても良いのではないか?』と……
 とりあえず、末期的な考えだとは、自分でも分かっていた……だが、この考えは何故か、覆せなかった……何年も前からこの考えはあったが、『何時から』あったかは、分からない……
 今は考えるしかない……『自分が存在しなくても良いのではないか?』を……結局この答は何だろう……?俺はこの答の終着点に着く事が出来るのだろうか……?
 完全証明、不可能、可能、無……これでは、結局解答に辿り着けないではないか……悶々と考えてしまっている内に、昨日の夜から、考えたので、時間が過ぎていた。
 ただいまの時刻は朝七時四十五分……結局この事を考え過ぎて、寝る事さえも出来んかった……うーん……今日は仕事なのに、寝てさえいないとは……これは困ったぞ……
 存外、今日は仕事がたまたま休みだったから、良かったが……本当にこういう考えは早く出さないと、結婚や恋愛、仕事に関わるな……そう思いながら、布団の中に潜った……

「ただ単にさぁ、君は『存在しなくても世界は動いている』って考えにも似ているんだよね……まぁ、基本的に君の考えは、『自分が存在しなかったら、どうなるか?』って感じの考えだがね」
「だけどもさぁ、それって何か違うんだよなぁ……やっぱり、『自分は存在しなくても良いんじゃないかなぁー』って感じなんだよな……一体俺は何を答として、求めているんだろうな……?」
「何気に答を求めてなかったりな、でも良いんじゃね?答が無い質問って言うのもさぁ?まぁっ、解答もゆっくり考えようぜ?俺達は大学三年生……死ぬ迄に時間はたっぷりあるんだから」
「ランキングだったら、どんなんだろうな、俺の『自分は存在しなくても良いのでは』って言う質問は?どれ位の順位なんだろうな?まぁ、どうでも良いけどな、さて……行くか……」
「カッハッハ!確かに、でも、順位は低そうだ、そう言う考えは多そうだし……で、何処に行くんだよ……?まさかとは思うんだが……彼女の所か……?違うかな?正解かな?」
「なっ!?良く分かってるじゃねぇか……彼女だよ、送り迎えしにいくんだよ、まぁ、パシリでも良いんだよ、彼女が俺を好きだったら、良いんだよ……俺は彼女を愛してるんだよ……」
「良くそんなキモいセリフ言えるね……ウザくて気持ち悪くて、俺の友達から、ランクダウンさせたいわ……ランクダウン……顔見知り……?赤の他人扱い……?放っておく……?」
「苦しいわ!止めてよ、俺の友達はお前が居なくなると、寂しくなるから……基本ぼっちなんだぞ!?そして、お前が声をかけてくれて嬉しかったんだぞ!親友で頼むわ!!」
「分かったわぁった!……赤の他人……☆って嘘嘘……で、どうするんだ、その解答は……?結局出せるのか……?出す事が出来たら、俺は嬉しいぞ、俺も帰るわ……んじゃな」
「なっ!?お前も行くのか……まぁ、俺が離れるからな……またなぁ〜、会う時は百年後な」
「長いわ!」
 ワーワー、その後騒いだな……そう思いながら、俺は外に出たな……そして、彼女にフラれたっけ……あれっ?目から水が……?そう思っていたら、何時の間にか寝ていた……
 ただの思い出し夢かよ……そう思いながら、昼13時を越えていたので、昼飯にした……どうせ、俺みたいな男はカップ麺で良いんだよ……そう思いながら、お湯を入れた。
 ただ単に三分待つのは辛い……なので、三分で読めるミステリーや三分で読めるSSを読んだりした……そして五分経っていた……これは失敗……麺が伸びていた……。
 大量の麺になっただけ、まだ良いか……味が無い方が泣けるが……カレー味だから、あまりそう言う事は起きる事は無いだろうが……それでも美味いのは確かだが。
 俄然、食欲がそそる汁だったので、ご飯を入れて食べた……うん、美味かった!!これはこれは……これは最高だった、うーん……暇だな……眠くは無い……どうするか……

 回覧板あるのを忘れていたので、それを見て、署名し、隣人に渡した……俺は、暇だから、外に出る事にした……まぁ、家に篭ってては、良い事も思い付かない、だから、外に出た。
 ただ、何をしようって訳でもなく、ただ、探索でもするか……そう思い、商店街に向かった。
 ただ、何をしようか……?見るだけもつまらないし……俺は肉屋でコロッケ(一個70円)を一つ買った、出来立てなので、熱い……でも美味かった……
 ただ、何で、肉屋のコロッケはこんなに美味いんだろう……?これはとても不思議だった……衣はサクサク……中は甘くて、肉が大きい……うーん……美味いから、どうでも良い。
 今から、何をするか……?コロッケも食べ終わったし……まぁ、どうでも良いが……俺はそう思いながら、商店街をブラブラした……

 ただ、ブラブラ歩いて、河川敷に辿り着いた……そこで見た夕日は忘れられなかった……何とも綺麗な赤だった……いや、紅色が正しいのかもしれないな……
 中々綺麗で俺の悩みなんて簡単に吹っ飛んだ……俺の悩みはちっぽけだった事が分かった……
 単純に思った……これを機に、もっとゆっくり、『俺は存在しなくても良いのではないか?』という考えを解こうと思った……

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