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しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
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*15*

 『清楚』

 俺は一人の女性に恋をした、同じ学校の女性に……一目惚れ……序でに俺の初恋だった……
 ただ、初めての恋だったので、俺は右往左往していた……すると、彼女が声をかけてきたので、ドキドキしてしまう。
「うーん……あのぅ……どうかされたんですか?」
 完全に口が廻らない……いや、呂律が回らないだ……
「だっ……だいひょうびゅでしゅう……」
 ……うわぁぁぁぁぁ!!!何て恥ずかしい事を言ってしまったんだ!?俺は可笑しな人扱いではないか!すると女性が言った。
「……たま……頭大丈夫ですか?」
 ……完全に可笑しな人認定されたし……仕方無いので、弁解する。
「るっ!累計の勉強を暗算でしてて……少し混乱しただけです……いやその……」
 ノーコメント……この先は言ってはいけない……好きだから……なんて……すると女性が言う。
「うん、勉強を暗算してたんだ……なら、突然だったから焦るよね……何か、ゴメンね?邪魔しちゃった?」
 大変苦しい弁解だったが、上手く通って助かった……俺は言った。
「大変だったけど……あっ!あの……お茶しませんか……・」
 完璧ではないにしろ、言う事が出来たんだ……『お茶しませんか』って……そして、彼女は言った。
「大変だったのか…….まぁ良いや……お茶ねぇ……まぁ、喉も渇いていたから、良いよ、名前は?」
 はい?……これも成功しちゃった!?マジで!?嬉しい!なんて、今日はなんて良い日で、なんて、幸運なんだろう!!そう思いながら、名前を言った、ごく平凡な名前……それを言うと、彼女は笑った、そこ迄面白かったかな?そう思って聞いた、すると、とんでもない答が返ってくる……マジ……?
「自慢じゃないけど、それは、面白い名前だよ……君の名前はさぁ……?」
 呆れた様に彼女は言った、まぁ……小学生の時も笑われたっけ……少し、俺の中で苛つきと呆れが渦巻いた……そして、何とか、話を終わり、俺と彼女はお茶をしに、喫茶店へ向かった……

 ただ、思っていたんだ……俺に恋愛は無理だって……無理って事はどういう事だと思う?容姿?体型?見た目?太ってる?ガリガリ?声が変?ブサイク?ゴミみたいな性格?チビ?根暗?オタク?ネトゲ中?足が臭い?体臭がキツい?髪が長い?不潔?ロリコン?マザコン?バカ?アホ?最低?変態?カードゲーム好き?ハイテンション?フィギュア好き?浮気性?(彼女が出来た事が無いので分からないが)お酒を飲むと、暴力になる?(まず俺はお酒が飲めないが)ひ弱?(筋肉はある低度付いてる……昔は少しだけ柔道を咬んでいた)人間嫌い?(だったら、今、お茶に誘ってないだろ!)部屋が汚い?(週一で掃除してる)ゴミを溜め易い?(だから週一で(ry)突然行動する?(山とか登ったり、世界一周したいとか……俺は突然の行動はあまり好きではない)その前に……俺は平凡……毎日風呂に洗濯もする、髪は月二で切ってる、太ってないし、痩せてもない……中肉中背だ……60kg位……声は……まぁ……分からん……性格は普通に奉仕活動が好きだな……身長は180cmあるかも……オタクではない……ネトゲはやった事無い……ロリコンでも、マザコンでもない……一応大学で80点以上取ってる……カードゲームは好きではない……とりあえず、俺は平凡、田中太郎並の性格だ……

 大丈夫……彼女は付き合ってくれる……そう思いながら、喫茶店でコーヒーを頼む、彼女はモカを頼んでいた。
 ……ただ単に会話ってどうすれば、続くんだ……?そう思いながら、コーヒーを飲んでいると、彼女は言った。
「ただ……私も初めてなんです……こういう喫茶店でお茶というか何と言うか……簡単に言えば……男の人と一緒に喫茶店で飲むなんて……」
 ……ていうか、君も初めてだったんだ……俺もなんだけど……そう思いながら、俺は何とか、面白い話をしたりして、彼女を笑わせたりしていた、俺の話す笑い話に彼女は笑っていた……そこ迄面白かったのか……そう思いながら、ある低度のレパートリーは使い切った。
「……ただ、思ったんだよ、『お前それ干瓢!』ってさ……」
「最高ですね、貴方って……いや、名前を忘れてました……」
 ただ単に謝ったから、俺は気にしないよ、と言った、すると、彼女は笑った、ここ一番の笑顔だった……俺はまた惚れ直した……
「た……大変な事を言うよ……俺は……君の事が好きだ……だから、付き合って欲しい……」
 ……言ってみた……!!言ってやったんだ!俺は言ったんだ……遂に告白を……俺は初恋と同時に初告白をしたんだ……彼女の答が怖い……告白ってこんなに緊張する物なのか!?そう思いながら、彼女の答を待った……ドクンドクン……心臓の高鳴りが酷く大きい……彼女に聞こえていなければ良いが……すると、彼女は言った。
「……ただ単に言いますよ……私で良いんですか……?私は付き合っても良いですよ……私は付き合う事が初めてなので……それでも良いのなら……私は付き合っても良いのですが……どうします?」
 ……凄い……告白が、通った……?やったぁぁ!!俺も彼女を持つ事が出来たんだ!そう思いながら、感謝する、嬉しい!
「良いのかい……?俺が彼氏だよ……?」
「良いですよ……私が貴方の彼女ですね……」
 ねぇ。この喜びを何処に出せば良い?そう思いながら、メアドや電話番号を交換した……

 ただ、俺は嬉しかった……そういえばと思う……今の季節は春だった……

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