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スマブラ セカンドストーリー 戦慄の氷界軍
作者: たくと七星  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: スマブラ オリジナル 他社キャラ 夢の共演 アドベンチャー 
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ステージ2「高原と森林」その一


 暗闇の下に浮かぶ映像から義経一行の勝利を見ている者達がいた。
「新・スマッシュブラザーズ、やはり侮り難いな」
 ムンナが目を赤くして呟いた。
「確かに、だが英才教育を受けた私にかかれば奴等など無力に過ぎぬ」
 鍾会は薄笑いを浮かべていた。
「奴等を倒し、あのお方の世界を築くのだ、我等、氷界軍の手で!」
 見つめる者たち、ムンナ、鍾会、袁紹は氷界軍と叫びこの世界への攻撃を始めようとしていた・・・。

 その頃、果てしない大空。青々とした空をドラゴンポケモンのカイリューが自然王ナチュレを乗せて飛んでいた。ナチュレは、関索と井伊直虎が暮らしている森に向かっていた。突然、空から火の玉が飛んできた。
「な、何じゃ?!」
 突然の奇襲に驚くもカイリューが素早く旋回してこれをかわした。
「ボーっ!!!」
 目の前にボーマンダが現れて猛スピードで迫って来た。
「こいつじゃな、カイリュー行くぞ!」
「リューっ!」
 ナチュレの指示でカイリューはボーマンダのとっしん攻撃をかわした。ボーマンダはストップして旋回すると火炎弾を連発してきた。
「弾き落とせ、カイリュー!」
 ナチュレの指示でカイリューはつばさでうつをして火炎弾を落としていった。
「りゅうのはどうじゃ!」
 そしてりゅうのはどうを放つと、ボーマンダも負けじとりゅうのはどうを吐いて相殺となった。
「ううむやるのう、ならばこれで!」
 ナチュレの指示でカイリューは宙返りをした。そこへボーマンダがとっしんしてきた。そこへ、
「ドラゴンテールじゃ!」
 ナチュレの指示でカイリューは宙返り様にドラゴンテールでボーマンダを攻撃、その衝撃でボーマンダは地上へと落下していった。
「やれやれ、危ない所じゃった。さて、あの猿達の元へと行かねばのう」
 ナチュレはひと安心すると、カイリューと共に関索のいる森へと向かって行くのだった・・・。



「ひええええ〜っ!」
 その頃、高原では何とも顔色の悪そうな蒼白の男が、ドリュウズ達に追われていた。男の名は、郭淮。
「うわあ〜、来るな、来るな!来ないで、来ないで!あっち行け〜っ!!!」
 郭淮は大泣きに泣きながら走ってドリュウズ達を振り切ろうとした。
「ああ、そんな!」
 しかし、進んだ先は急峻な崖だった。
「ドリュドリュ、ドリュ!」
「ククク、ドリュ!」
 振り向くと、ドリュウズ達がニヤニヤ笑ってつめとぎをしながら郭淮に迫っていた。
「ひいいい、嫌だ、嫌だ〜、こんな所でモグラなんかに殺されるのはやだあ〜、助けて、助けてお願い、誰かああああああ!」
 郭淮は恥も外聞もなく情けなく泣き出し叫んだ。その時、
「グオオオオオオ!」
 祈りが通じたのか上空から咆哮が聞こえて来た。それは急降下して現れ、ドリュウズ達に立ちふさがると、郭淮を掴んでその場を後にした・・・。

「ううん、ううん・・・」
 郭淮は真っ暗な世界に一人うなだれていた。そこへ、自分を呼ぶ声が聞こえてくる。
「ああ、私は遂に死んでしまったのか。あの導きは天の声なのか・・・」
 郭淮はその声に導かれるように進んでいった・・・。
「あ、気がつきましたね」
「え?」
 郭淮が目を覚ますと、そこにはあの時、自分を助けたドラゴンポケモンがいた。しかしその姿に郭淮は怯え始めた。何故ならそのポケモンは黒い羽に口の付いた手、青い肌に牙の生えたきょうぼうポケモンのサザンドラだったからだ。
「うわあああ、ここは地獄なのか!そんなあ〜、私、何も悪いことなんかしてないのに〜っ!」
「あ、あの、ちょっと・・・」
「食べるなら食べてくれ、だが哀れに思うならひと思いに丸呑みにしてくれ。私、痛いのは・・・」
「あの、ま、待って、落ち着いてください。貴方を食べたりはしませんよ!」
「え?」
「私、その、決して貴方を襲ったり、食べちゃったりはしませんから、どうか安心してください。覚えていますか、ドリュウズに襲われた時、貴方を助けたのは、私です」
「え、もしや・・・」
 郭淮は記憶を思い出した。あの時、崖から落とされそうになった時、一匹のドラゴンポケモンが現れて、自分を助けてくれたことを。そう、あのサザンドラが。
「わ、私は。私は、何と言う過ちを犯したのだ〜っ!」
 全てを思い出した郭淮は大泣きした。
「あ、あの、私何か余計なことを・・・」
「貴方は私の命を救ってくれた恩人、それに気付かずに、外見で判断してしまい食べてくれなんて身勝手なことを言うとは、私は何と言う愚か者だったのだ〜っ!」
「いや、もういいんですよ。気にしてませんから!」
「いいえ、ここで恩を返さねば外見で相手を見誤った私の罪滅ぼしは出来ませぬ、どうかこの私も旅のお供を、ごっふ、うぇっふ、おっふ、おえ、ずず・・・!」
「あわわ、大丈夫ですか、取り敢えず薬草を!」
 てんやわんやの大騒ぎとなったが、郭淮はサザンドラと仲間になったのだった・・・。

続く・・・。

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