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スマブラ セカンドストーリー 戦慄の氷界軍
作者: たくと七星  (総ページ数: 51ページ)
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ステージ13「暗闇の渓谷」その一

この話の主人公、エモンガ

一行、エモンガ、ルゥ、お市、郭淮、サザンドラ、リンク、鮑三娘、


 ここは暗闇の渓谷。渓谷の果てにあるとされている人が通ることがない謎の地である。朝でも太陽の光がは差さない闇の中で水もなければ草木もない枯れた土地が続く世界である。
 ゴツゴツした岩場の辺り、ここで氷界軍の一人、鍾会が不敵な笑みを浮かべてエモンガ達が来るのを待ち受けていた。
「出せーっ、出せーっ!僕をここから出せーっ!」
 水晶に閉じ込められているノコッチが何とか脱出しようと暴れていた。
「暴れるな、この水晶からは出られんぞ」
「僕をどうするつもりなんだ!」
「そう恐い顔をするな。事が済んだらすぐに解放してやる。事が済んだらな・・・ふふふ・・・」
 鍾会は水晶を覗きながら薄ら笑いを浮かべた。
「鍾会様ーっ!」
 そこへアクトーズのユキカブリ、タツベイ、グライガー、コマタナ兄弟とその配下のフシデ二体、デンチュラ二体が走ってきた。
「何だ?」
 鍾会は振り向くと、ユキカブリが報告した。
「鍾会様、奴等が来ましたぜ!」
「ふん、言わなくても解る。とっとと配置に付け」
「はは、(ちっ、偉そうな態度を取りやがって、自分が一番偉いと思ってるのか、くそ!)」
 ユキカブリは鍾会に不満を感じつつもメンバー達と共に陣形を作って並んだ。
「ふふふ、もうすぐ来るぞ、お前の仲間が。奴は怒りに任せてくるだろう。そこを一気に潰してやる」
「そんなことはない、僕のエモンガはお前なんかに負けはしないぞ!」
「はっは!あんなムササビ風情に英才教育を受けた私が負けるとでも思うのか、無知で低脳な獣め」
 自分の友は負けたりはしないとノコッチが言うと、鍾会は薄ら笑いを浮かべて嘲笑う。その時、上空からかえんほうしゃと砲弾が飛んで来た。
「ふっ!」
 鍾会はこれをサッとかわした。
「どわあああああ!」
 しかしアクトーズとコマタナ兄弟軍団はよけれず吹っ飛んで尻餅をついてしまった。
「ち、情けない奴らめ。だが、ここへ来たのは丁度いい」
 氷界軍の前に、サザンドラ、郭淮、ルゥ、お市、リンク、鮑三娘の六人が現れた。
「見つけたぞ、鍾会!」
「ノコッチさんを返してもらいます!」
 ルゥとサザンドラはノコッチを返すよう言った。
「ようやく現れたか、歓迎するぞ、ん・・・?」
 ようやく来たかと鍾会は笑みを浮かべたが、その刹那、空から何かが降り注いできた。それはビリビリと電気をほとばしる無数のエレキボールだった。それは地面に落ちて爆風を起こし、その一つがコマタナの弟に命中した。
「ぎゃああああ!」
 弟コマタナは黒焦げになって力尽きた。
「お、弟おおおおおおお!」
 コマタナ兄が抱えて叫んだ。
「やっと来たか」
 鍾会が言うと、目の前には、あのエモンガがいた。
「・・・・・・・。てめえ、覚悟は出来てるんだろうな?」
 エモンガは凄まじい形相で鍾会を睨みつけた。
「ふん、ムササビ相手に覚悟など必要あるまい」
 鍾会はせせら笑って挑発した。
「てめえもあの袁紹の仲間か?」
 エモンガは戦場の砦で戦った袁紹のことを鍾会に聞いたが、
「袁紹?馬鹿な、あんな家柄だけが取り柄の無能な名族とこの私を一緒にするな!」
 袁紹など眼中にもないと切り捨てた。
「仲間とも思ってないのか・・・。どうりで汚くてせこい手を使う卑怯な奴だと思ったぜ!」
「ふん、英才教育を受けた私に、卑怯もラッキョウもあるものか!」
「そうだ、鍾会様ににんにくもネギもニラもあるかってんだ!」
「黙れユキカブリ、余計なことをベラベラ喋るな!」
「ひいいいい、すいません鍾会様あああ!」
 鍾会が睨みつけると、ユキカブリは震え上がって平謝りをした。それを見てコマタナ軍団も縮こまる。どうやら鍾会に無理矢理従わされているようだ。
「さて、改めて自己紹介だ。私は鍾士季。氷界軍一の選ばれた人間、鍾会だ!」
「待ってろよノコッチ。こいつを倒してすぐに助けてやるからな!行くぜ皆!」
「エモンガさん、もちろんです!」
 エモンガの言葉にお市が力強く頷いた。
「死ぬ気で参ろう!」
「こいつらは俺達で倒す!」
 郭淮とリンクが武器を取る。
「エモンガさんは鍾会に集中してください。その手下たちは私達で食い止めます!」
「大丈夫、あたし達強いから!」
「心配しないで戦って!」
 サザンドラ、鮑三娘、ルゥは手下は食い止めるからエモンガに鍾会と戦うよう言った。
「お市さん、郭淮、ルゥ、サザンドラ、鮑三娘、リンク、お前等嬉しいことを言ってくれるじゃねえか。よし、頼んだぜ!」



続く・・・。

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