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スマブラ セカンドストーリー 戦慄の氷界軍
作者: たくと七星  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: スマブラ オリジナル 他社キャラ 夢の共演 アドベンチャー 
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*6*

「会話イベント 源義経、ノノ」


「義経〜」
 ノノが何かを嬉しそうに持って走ってきた。
「ノノ?お、おい・・・何をブンブン回して持ってきてる・・・」
「うん、これ?蛇だけど」
「そう、それを何故、そんなに嬉しそうに回してる?!」
「今日のご飯のおかずにしようと思ってね竜石でゴツンて叩いて・・・」
「叩く・・・、可愛い顔してよく・・・、それにしても、蛇か・・・」
「どうしたの、義経?」
「いや、何でも無い・・・」
「ははーん、もしかして今、食べたくなった?」
「な、何を言う?!腹など減っておらぬ!」
「もう、素直じゃないね。でも取ってきたのはこれだけじゃなくてね。せっかくだから今、焼いてあげるね」
「何、いや、おれは蛇は・・・ておい・・・!」
 数分後、
「はあ、何の因果で蛇を食わねばならぬのか・・・」
「食べたくない、結構美味しいよこれ。ノノもよく食べてたから」
「お前は平気かもしれないがな、俺は・・・」
 ノノが目で訴えてきた。
「ああ、解った、食べればいいのだろう」
 義経は腹を決めて焼いた蛇をかじってみた。
「どう?」
「う、うむ、魚のような味がするな・・・」
「でしょ、あたし、蛇の料理は結構得意なの」
「そう言えば、都の市場で蛇の干し肉を魚と称して売る者があったという話を聞いたことがある・・・」
「どうしたの、義経?」
「昔を、思い出したのだ。俺も、よくこう言う者を節操なく食べていたことを・・・」
「うん?」
「あの時の俺は、財も兵もない、無一文の存在でな。それでも悲願を果たすために一人寺を飛び出してな。しかしそこからは飢えとの苦しみの日々だ・・・。行くあてもなければ頼れるものもない。そんな日々の中で空腹を凌ぐためにこう言うものを食したことがあってな。あの頃を思い出してしまうのだ・・・」
「そんなことがあったんだ、あたし、悪いことしちゃったかな?」
「いや、お前は悪くはない。ただ、辛かったあの日々を思い出したくないから、尚更口にしたくなかったと言う俺の我が儘かもしれん」
「ねえ、義経、今は幸せ?」
「幸せ?まあ、今はそうかもな」
「そうだよね、良かった。義経にはあたしや皆がいるからね、寂しいことなんてないし、絶対にさせないから」
「ノノ、ありがとうな。俺は、心安らげる場所を手に入れられたかもしれないな。まあ、お前達の派手な格好は気になるがな・・・こほん!」
「あれ〜、もしかしてあたしの衣装が気になっちゃうの?」
「な、なな、何を言っている!別によからぬことを考えているわけではないぞ、ただ女子たるもの慎み深く控えめでなければな・・・!」
「また照れちゃって、義経可愛いね」
「う、うるさ〜い!」


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