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東方奇妙譚
作者: 彩都  (総ページ数: 150ページ)
関連タグ: 東方Project 二次創作 三次創作 クロスオーバー ジョジョの奇妙な冒険 
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*10*

「うーん……中々見付からないなぁ。オトギリソウは『幻想卿』に無いのかもしれない……」
 自分はそう呟いてその場で座り込む、薬草の本を確認しても、オトギリソウは自分の周りに生えていなかった。一体何処にあるんだ? と思いながら茂みの奥へと進入して、探しに行く──すると目の前に謎の男性が目の前に立っていた、男性はにやりと口の端を歪ませ、自分に言う。
「……見付けた」

「おーい! 輪廻ぇー!? 一体何処に行ったんだよ……?」
 魔理亞はそう言いながら箒に乗って森林の奥へと進む、すると茂みの奥から謎の音が聞こえて魔理亞の目の前に頬を殴られた輪廻が現れた。
「うわっと!?」
「いてぇ!?」
 輪廻はそう言って太い木の幹に背中をぶつけて腹部と右頬を摩る、一体何なんだ!? 輪廻はそう思いながら殴られる前の事を思い出す──

「……見付けた」
「見付けた? 何がだよ? まさかオトギリソウ?」
 自分が謎の男性にそう言うと謎の男性は腹を抱えて自分に指を指しながら鼻で笑う。
「おいおいおいおぉい! それはねぇよぉ!? 『俺はお前を消しに来た』んだよぉ! だから今から俺の目の前から消えなぁ!」
 謎の男性はそう言って右手を勢いよく自分に差し向ける、だが何も起きない。その時だった、自分の左耳から虫の羽音が聞こえる、自分は左に振り向くが、虫の存在は確認出来なかった、すると急に右耳の方から虫の羽音が聞こえて、右に振り向いた。
「えっ?」
 自分が不思議そうな声を出した時だった、腹部に少し重い一撃が走り、その次に謎の男性が自分の右頬を殴って、自分は殴られた威力で茂みから出た、そして自分は太い木の幹に背中をぶつけて腹部と右頬を摩った──
 まさか見えない攻撃をしてくるとは思わなかった、自分はそう思いながら謎の人物を視認しようとする。だが『自分の目の前に謎の男性は存在しなかった』、な、何だと!? あの男性は何処に行ったんだ!? 自分はそう思いながら周りを見渡す、だが謎の男性は見付からない。自分は何処に行ったんだ!? と考えながら周りに気を配る──

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