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メイドウィン逃走中SP『END』
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 96ページ)
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*31*

「風の噂でラーメンがタダで食べ放題って聞いたときはあり得ないと思ったけど、もう最高だな~!!」

「この麺がいい~!!」

「は、はぁ...」ズスス

ジョーが太陽のように眩しい笑顔をしながら平らげる横で、彩都は黙々と食べ続ける...ラーメンは不味いわけでもなく、かといって美味でもなく...何かが欠けているかのような中途半端な感覚で、食べてて楽しくないからだ

(スープがむっちゃ美味しくない...)

「ところで、えーと...」

「彩都。」

「なんで彩都さん、俺に丁寧に話すんです?年は貴方よりずっと下なのに」

「貴方もメイドウィンみたいなものですから、私は同僚には丁寧に接するようにしているんで」

「なるほど...彩都さんはラーメン好き?」

「普通です、ラーメン目当てにここに来た人も少なくはありませんけど...少なくとも私は違いますんで」

「ふーん...じゃあなんで?」

「さあ、なんでですかね」

小学生相手に『100万円欲しいから』と夢のない話をしたくなかった彩都は適当に返答する

(それにしても、こうやってラーメン食べて100万円貯まるのかな...彼みたいなのが多数存在するとがっつり持っていかれそうだけど)

...
一方、exe達

「へい、味噌のゾウカメでごぜぇやす」

「すまないな、玄風」

ちょうどヅッチー達は玄風と呼ばれた二足歩行の亀のような生物が用意したラーメンを食べていたところだった

「しっかし世界は狭いよなー、たくっちスノーの作ったラーメン職人がこんな所で働いてるとはさ」

「俺も驚いた、あいつあんなのも作ってたのか」

「まぁあっしは単なる雇われ、修行中の身に過ぎない事で」

「でもこの味噌スゴいイケるぞ!」

「何!?...くそっ、俺の麺変な噛み応えしやがるなんだよこれ」

「取り替えましょうかい?」

「いい...500円を無駄にしたくない...麺は良いのに何故スープはアホみたいにまずいんだ...」

「ふむ...スープの不満は多くききやすね、そろそろ改善案でも...」

「おいゾウガメ!ちょっと来てくれ」

「あ、へいただいま...ごゆっくり」

店主に呼ばれた玄風はいそいそと厨房へと戻っていった...その合間、ヅッチーがれんげでexeのスープをすくう

「なんだこの麺!?」

「だろ?」

...

「黒影、このパソコンで制限時間把握できないんだが今何分だ?」

「えーと、もうすぐ85分になるよ」

「そうか...少し早いが、そろそろミッションにするか」

「さて...どうするかね」

...

逃走者ともゲームマスターとも違う視点...


奴は来た。

「逃走中っすか、あいつもほんとくだらないことに手を出したっすね」

「バカじゃねぇの?」

『男』は渦からフードを被った男を取りだし、ラーメン屋へと足を運ぶ

「こいつら...使えそうっすねぇ?」

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