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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 96ページ)
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「風の噂でラーメンがタダで食べ放題って聞いたときはあり得ないと思ったけど、もう最高だな~!!」
「この麺がいい~!!」
「は、はぁ...」ズスス
ジョーが太陽のように眩しい笑顔をしながら平らげる横で、彩都は黙々と食べ続ける...ラーメンは不味いわけでもなく、かといって美味でもなく...何かが欠けているかのような中途半端な感覚で、食べてて楽しくないからだ
(スープがむっちゃ美味しくない...)
「ところで、えーと...」
「彩都。」
「なんで彩都さん、俺に丁寧に話すんです?年は貴方よりずっと下なのに」
「貴方もメイドウィンみたいなものですから、私は同僚には丁寧に接するようにしているんで」
「なるほど...彩都さんはラーメン好き?」
「普通です、ラーメン目当てにここに来た人も少なくはありませんけど...少なくとも私は違いますんで」
「ふーん...じゃあなんで?」
「さあ、なんでですかね」
小学生相手に『100万円欲しいから』と夢のない話をしたくなかった彩都は適当に返答する
(それにしても、こうやってラーメン食べて100万円貯まるのかな...彼みたいなのが多数存在するとがっつり持っていかれそうだけど)
...
一方、exe達
「へい、味噌のゾウカメでごぜぇやす」
「すまないな、玄風」
ちょうどヅッチー達は玄風と呼ばれた二足歩行の亀のような生物が用意したラーメンを食べていたところだった
「しっかし世界は狭いよなー、たくっちスノーの作ったラーメン職人がこんな所で働いてるとはさ」
「俺も驚いた、あいつあんなのも作ってたのか」
「まぁあっしは単なる雇われ、修行中の身に過ぎない事で」
「でもこの味噌スゴいイケるぞ!」
「何!?...くそっ、俺の麺変な噛み応えしやがるなんだよこれ」
「取り替えましょうかい?」
「いい...500円を無駄にしたくない...麺は良いのに何故スープはアホみたいにまずいんだ...」
「ふむ...スープの不満は多くききやすね、そろそろ改善案でも...」
「おいゾウガメ!ちょっと来てくれ」
「あ、へいただいま...ごゆっくり」
店主に呼ばれた玄風はいそいそと厨房へと戻っていった...その合間、ヅッチーがれんげでexeのスープをすくう
「なんだこの麺!?」
「だろ?」
...
「黒影、このパソコンで制限時間把握できないんだが今何分だ?」
「えーと、もうすぐ85分になるよ」
「そうか...少し早いが、そろそろミッションにするか」
「さて...どうするかね」
...
逃走者ともゲームマスターとも違う視点...
奴は来た。
「逃走中っすか、あいつもほんとくだらないことに手を出したっすね」
「バカじゃねぇの?」
『男』は渦からフードを被った男を取りだし、ラーメン屋へと足を運ぶ
「こいつら...使えそうっすねぇ?」