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*14*
きつね
「さてゆらぎさん」
ゆらぎ
「………………」
きつね
「その顔はやめて、またグッドトーカー与えたのは悪いと思ってるから」
あかり
「早く謝った方がいいよ!姉ぇは怒らせると怖いんだから!年上の男の子だって泣かせたことあるんだよ!」
きつね
「まさか高度な絞め技かけてくるんじゃねえだろうな!?」
あかり
「………」
きつね
「かけるんだ………」
ゆらぎ
「さすがにこの体ではしません」
ゆらぎ
「………実を言うと、考えなしにアレを渡したわけじゃないんだ」
ゆらぎ
「と言いますと?」
きつね
「井大まりあ……あいつは単なるショートスリーパーじゃない、才能がある」
きつね
「眠りを支配する才能ってやつかな」
ゆらぎ
「眠りを支配する?」
あかり
「それってどういうこと?」
きつね
「言葉の通り……というかその、彼女の親族もしかしたら知り合いかもしれないの」
あかり
「ええっ、うそぉ!?」
きつね
「と言っても、俺も会ったことないんだけど」
ゆらぎ
「………プリキュアは多い方がいいですけど、あまり現世の人たちを巻き込みたくないわ」
きつね
「もう3日は経ってるのに使いをよこさない冥界(そっち)が悪い、というかどうなってるわけ?冥界って勤勉な所なんでしょ?」
ゆらぎ
「来るはず!来るはずなんです………もう少し」
きつね
「いや待てないね、そのもう少しのせいで冥界にお客さんが増える事になる『可能性』を考慮したくない」
きつね
「これでも俺は『誰一人死んで欲しくない』と考えて活動しているんだ」
きつね
「宛もなく待ち続けて、何もしなかったせいで夜更かしで体壊して死んじまう人間がいるくらいなら素質があるやつに渡す」
きつね
「…………俺がヒーローならそうしてたよ」
あかり
「………ならどうして、きつねちゃんはやらないの?」
きつね
「………私よりあかりの方が、よっぽど強いからよ」
きつね
「あかり、今夜のヨフカスナイトクラブの居所が掴めたわ………今回の相手は」
きつね
「まりあよ!」
あかり
「まりあちゃんが!?」
ゆらぎ
「………!」
きつね
「あとは……ちゃんとグッドトーカーを持ってくるかどうか……!!」