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*66*
きつね
「えーと……兄さん、今はたくっちスノーとして聞くけど」
きつね
「この世界で何をしてるの?」
まりん
「君が思うほど大それたことはしていない」
まりん
「この世界に流れ着いて、私のことを受け入れるパートナーを見つけて、家族になった」
まりん
「それだけの事さ」
きつね
「………まりあはあなたの子なんです?」
まりん
「ああ、私はマガイモノという1種の怪物のような物だから不安とは思ったが、普通の人間として生まれてきてくれた」
まりん
「だから、不思議とこの世界で安心したんだろうな……私が、彼女の父親で居られる事に…………」
まりあ
「………………」
きつね
「その…ごめん、兄さん、貴方の大事な家族巻き込んで」
まりん
「気にする事はない、事情は今朝まりあから色々聞いている」
まりん
「この世界に大変なことが起きようとしているなら、この世界に長く居着いている者として力になろう」
まりあ
「お父様……」
ゆらぎ
「…………」
まりん
「えっと……あかりさんにいずるさん、後……ゆらぎさんだったかな?」
あかり
「えっ、ゆらぎ姉ぇ見えるの!?」
まりん
「私や彼の中じゃ、幽霊を見れることなんて大したことないよ」
ゆらぎ
「あ……それでしたらその、私も……」
ゆらぎ
「その、今まできつねさんを見てきてマガイモノは恐ろしい化け物のように思ってましたが、貴方のような普通の人間と何ら変わらない人でしたのね……」
きつね
「……ゆらぎ、今まで俺のことそんな風に思ってたのか」
ゆらぎ
「あ、いえ、本気でそういうわけでは……」
まりん
「ははは、たくっちスノーはマガイモノとしても普通じゃないような物だからね」
きつね
「ちょっ、兄さんまで!!」
ハハハハ
きつね
「それで………あのー……兄さんには申し訳ないんだけど、俺ちょっと目的があってこの世界いて……」
きつね
「1部屋……しばらくの間だけ貸してくれないかな?」
まりん
「ふむ」
きつね
「いやほんと!来て早々こんな事頼むのも悪いとは思ってるよ!けど」
まりん
「ああ、分かった」
まりん
「ようやく会えた私の弟だ、遠慮なく泊まってくといい」