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*77*
あかり
「まだゆらぎ姉が生きていた頃の話なんだけど………昔から学校でゆらぎ姉だけは怒らせてはいけないって言われてたの」
きつね
『何その番長みてぇな扱い』
あかり
「喧嘩だと私絶対勝てたことないし………」
きつね
『ゆらぎも喧嘩とかするんだ……』
あかり
「年上が相手でも怯えず立ち向かう……」
あかり
「というか泣かしたこともあるんだ」
きつね
『まさかあの絞め技で?』
あかり
「……………骨とかは折れなかったけどすごい痣みたいになってて」
きつね
『俺ゆらぎは絶対怒らせないようにするわ』
きつね
『ていうか、今ゆらぎはなんで怒ってる訳?』
あかり
「分かんない……でも顔が昔怒ってた時と同じだったから」
きつね
『いずるまて冥界に行かれると困るんだが』
………
いずる
「………あ、あの」
ゆらぎ
「いずるさん?これは一体どういう事でしょうか?」
ゆらぎ
「あかりの部屋にぬいぐるみが増えたのはいいですが………中からこんな物が出てきましたよ?目にくっついてましたがこれは何に使うものですか?」
いずる
「あ………そのそれは、カメラ、だよ」
ゆらぎ
「そうですね、カメラですね………どうしてぬいぐるみの中にこんなものが?」
いずる
「ほ、ほら……最初みたいにヨフカスが部屋の中に入ってくるかもしれないし……」
ゆらぎ
「クローゼットの中にあったのは?」
いずる
「ば、バレたら困るし………」
ゆらぎ
「それはそうと貴方が隠していた位置、その場所であかりは着替えをするんですよ」
ゆらぎ
「ちょっと………貴方の部屋にお邪魔させて貰いませんか?」
いずる
「え、いや、あの……なにもありませんから」
ゆらぎ
「通してくれないなら私にも考えがあります」
ゆらぎ
「ヌッッ!!」
ゆらぎは近くにあったキュウリを掴み、ねじ切った!
いずる
「ひいいいっ」
ゆらぎ
「私もあまり乱暴なことはしたくないんですよ、でもね」
ゆらぎ
「分かりますか?父と母を早く亡くして、数個しか離れてないのに親代わりとなってあかりを守ると決めた私の気持ちが」
ゆらぎ
「分かるまでやります」
…………
あかり
「……いずるちゃん抜け殻になってた」
きつね
「抜け殻!?」
END